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お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方|橘玲|誰でもできる「人生の利益の最大化」とその方法

お金の問題から解放され自由を手にするには十分な資産が必要だ。一億円の資産保有を経済的独立と位置付け黄金の羽を得るべく誰でもできる「人生の利益の最大化」とその方法を書き記します。

誰でも億万長者になれる残酷な世界

これも何度か書いた話ですが、人生の岐路にあった私に大きな影響を与えた本にトマス・スタンリーとウィリアム・ダンコの『となりの億万長者』(早川書房 1997年9月)があります。アメリカ全土の億万長者を対象に大規模調査を実施し、〝お金持ちの秘密〟を解き明かそうとした試みで、その本がミリオンセラーとなって著者たちも億万長者の仲間入りを果たしました。

この本には、3000万円を超える年収を得ながらほとんど貯蓄がなく、将来の不安にさいなまれている医師が登場します。その一方で、公立学校の教師として働きながら 50 代でミリオネアの仲間入りを果たし、退職後の優雅な生活が約束されている夫婦もいます。このような奇妙なことが起きるのは、資産とは収入の多寡によって決まるのではなく、収入と支出の差額から生み出されるものだからです。

スタンリーたちは、アメリカの典型的な億万長者が、ニューヨークのペントハウスではなく、労働者階級の暮らす下町のありふれた家に住んでいることを発見しました。彼らは安物のスーツを着て、頑丈だが燃費のいい車を乗り潰し、周囲は誰もこの質素な一家が億万長者とは気づきません。億万長者が六本木ヒルズではなくあなたの隣にいるのは、お金を使えばお金は貯まらないからです。

スタンリーとダンコは、「収入の 10 ~ 15%を貯蓄に回す倹約を続けていれば、誰でも億万長者になれる」と説きます。正確には「平均年収の倍の収入」が必要ですが、これは夫婦2人で働けば達成できます。

日本では、平均的なサラリーマンが生涯に得る収入は3億~4億円といわれています。共働き夫婦の生涯収入を総額6億円として、そのうち 15%を貯蓄すればそれだけで9000万円です。仮に貯蓄率を 10%(6000万円)としても、年率3%程度で運用すればやはり退職時の資産は1億円を超えているはずです。

収入が多くても支出が無駄に多ければ貯蓄や資産は増えていかない。こんな当たり前のことがなかなか普通の人には理解できないみたいだ。よくキャッシングのCMを目にするが、自分への投資とか言って将来につけを回すような行動を助長していて「なんて無責任な」と思ったりします。そりゃお金を借りたうちの何%かは有意義な使い方をして未来に繋げる人もいるだろうが、ほとんどの場合無駄な投資となるのは目に見えている。それより重くのしかかる利息の方がよっぽど将来を不遇にする。

投資のコストに気づかないひとは金持ちになれない

株式売買にも不動産の購入にも、証券会社や不動産業者など、ブローカーに支払う手数料が必要になります。これは投資のコストですから、安ければ安いに越したことはありません。べつに証券会社に高い手数料を払ったからといって、買った株が上がるわけではありません。同じ銘柄の株なら、コストの安いところで買った方が有利に決まっています。

株式投資は、手数料率の低いネット証券を使うべきです。大手証券の営業マンに発注するのなら、IPO(新規公開)株を優先的に割り当ててくれるなど、何らかのメリットがなければ意味はありません。

金 投資は相変わらず人気ですが、貴金属店で金地金を買うと、商品先物市場で金の先物を買うより 10%近く割高になります。メープルリーフ金貨のような加工品を購入すると、 20%も割高です。売買手数料も、地金で5%程度、金貨で7%程度と法外です。商品先物会社のインターネット取引を使えば、手数料率は0・1%程度ですから、比較になりません。そのうえ、先物で買った金を期日に現物で受け取ることも可能です。

意味もなく「商品先物は怖い」と信じ込んでいるひともいますが、市場の仕組みを理解すれば、リスクを抑えて利用することは簡単にできます。先物のリスクの大半は 10 倍前後の高いレバレッジ率にあるのですから、レバレッジをかけず証拠金の額だけ金の先物を買い建てるならば、現金で金地金を買うのとなんの違いもありません。投資を知っている人は、貴金属店に並んだりせず、素人が金の現物を買い漁るのを横目に、さっさと値上がりした金の先物を売り抜けているのです(いまならこの部分は外貨投資を例にした方がわかりやすいでしょう。大手銀行の外貨預金は相変わらず1ドルあたり1円の為替手数料がかかりますが、ネット銀行やFXなら手数料は10分の1以下になります)。

投資のコストに気づかない人は、ブローカーにお金を寄付しているのと同じです。これでは、大きな資産などつくれるわけはありません。

投資に興味を持ったならなるべく投資自体の手数料が少ないネット証券をお勧めします。そして個別銘柄で一発当てようなんて考えずにインデックスに地道に積み立てる。これが間違いない投資戦略です。無事証券会社を選んだら自動で積み立てられる仕組みを利用するのも良いでしょう。日々の株価の変動も過度に気にしすぎない。株価は下落すればこれを好機と捉えて押し目買いする人が増えるので買い圧力がかかります。バブルが弾けたとしても長年放置していれば現在の水準のようにバブル後最高値をつける局面がきます。業績が良ければ基本株価は上がるもの。企業は価値を高めるため日々奮闘しているのでそういう結果になります。

お金持ちになるための黄金の羽の拾い方と題して金融リテラシーを高める提案をしてくれる書籍。高収入なのに浪費癖があって貯蓄や資産が増えないなんてことにならないために。

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