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うまくいく人が仕事以外でやっていること99|ステファノス・クセナキス|小さな習慣が一生を決める

家族・健康・目標・運・人間関係・お金、人生を思い通りにしている人にはどんな習慣があるのか?小さな習慣が一生を決める!うまくいく人が仕事以外でやっていることとは?

テレビを消せば

普通の人は1日4時間くらいテレビを見る。だけど、最悪なのは、みんなテレビを見るのはタダだと思っていることだ。際限なく見つづけることで、途方もなく奪い取られているというのに。夢も計画もやる気も、人生そのものも無駄にしている。ある日、目を覚ますと80歳になっていて、自分の人生はいったいどこへいってしまったんだ、と考える。ただ放り出して、そのことに気づきさえしなかったくせに。今頃になって探したって、もう手遅れだ。 テレビを見るのをやめてから、僕は1万時間も手に入れた。日に換算すると、1500日。まるまる6年間──まぎれもない6年分のお宝だ。 もし、この提案が極端だと思ったら、見る時間を制限するだけでもいい。たった1日1時間見るのを減らすだけで、365時間になる。週40時間働くとして、9週間分だ。たいていの人は1年が12カ月だけど、こうすれば14カ月あることになる。この2カ月は、自分自身と、自分の夢に対する贈り物だ。

僕は、ギリシャにカラーテレビがやってきたときのことを覚えている。あの頃見かけたこの落書きのメッセージは一生忘れないと思う。

カラーテレビ。

白黒の人生。

最近ではテレビ以外のメディアの進出もありテレビはめっきり見なくなった。だがYouTubeや各種SNSなどの利用時間をスマホのスクリーンタイムを見てみるとテレビ以上の時間を割いていることも。テレビを見なくなっただけで、無駄な時間を過ごさなくなったかというと逆で、むしろスマホの使用時間が増えてテレビ以上に時間を浪費していることがわかる。若者が声高にテレビなんて見ないと得意げになっているが実態はスマホ依存だったりする。

本を読むと心が大きくなる

この人にはじめて会ったのは6年生のときだ。のちに僕の最初のメンターになるこの人は英語の先生をしていた。ピレウス港の近くにある先生のうちには、ところ狭しと本が並んでいて、壁がまったく見えない。まるで本が壁紙のようだった──なんとも、貴重な壁紙だ。家じゅうに立ち込めるあのなんともいえないにおいは、大量の本だけが 醸し出す特別なにおいだった。

前に1度だけ友達のオフィスで、この「本のにおい」をかいだことがある。友達は本のセールスマンをしていて、オフィスには本が何千冊もあるのだ。子どもの頃以来かいだことのなかったあのにおいに、僕は懐かしさが込み上げてきた。

そんなわけで、この英語の先生が僕の人生を変えることになった。6年生のときから高校を卒業するまで、先生は英作文の指導をしてくれた。でも、教わったのは、文章の書き方じゃない。人生の教訓だ。毎年夏休みになると、休み中に読むといいよと言って、とっておきの本を10冊あまり紹介してくれる。

あの暑い夏の午後、 鎧戸 を下ろした涼しい部屋でジャスミンの香りにつつまれ、僕はむさぼるように本を読んだ。毎日午後になると、物語の織りなす魔法の世界にどっぷりとひたる。僕を本から引き離せるのは、キャッチボールに誘いに来る友達の声だけ。それも、ほんの 束の間。次の日の午後までだ。

成長の過程で、僕は魔法のような本の世界にどっぷりとひたりつづけた。 読んだ本はどれも心の栄養になった。 今でも僕は、胃袋を満たすより先に、心に栄養を与えようとしてしまう。最近はもちろん、紙でできた本だけじゃなくて、電子書籍もオーディオブックもある。だけど、本はいつだって魔法のようにすばらしい。 本を一冊読み終えるたび、 読む前とは別人になっている。

前より大人になって、何かを学び、成長している。本を読めば、心が旅をして広がり大きくなる。本は僕らを魅了し、命尽きるその日まで、学びつづけるよう教えくれる。

読めるのに読まないのは、読み書きができないのと同じことだ。悲しいことに、本を読まない人がたくさんいる。人生の途中で学ぶのをやめ、進化を止めてしまうのだ。

こういう人たちは、あちこち行ったり来たりしたあげく、ストレスを溜め込んで、おかしくなってしまう。 「ねえ、ちょっとリラックスしようよ。ちょっと考えて。作戦を変えたらどうかな。本を読むといいよ。知識を吸収して。新しいことを試せばいい。一歩前に踏み出そうよ」と、声をかけてみる。

すると、「時間がないんだ」という返事が返ってくる。時間がない……。テレビを見る時間はあるのにな。

というわけで、あるところに、木こりとその相棒が住んでいました。木こりは、木を切ろうとして悪戦苦闘していました。どんなにがんばっても、ノコギリが幹をとおりません。刃の切れ味があまりに悪いのです。木こりは、もう何時間もぶっとおしでノコギリを引きつづけています。 「おい」と、相棒が声をかけました。 「ノコギリを研がなきゃだめだよ」 「時間がないんだ」と、木こりは答えました。 研ぐ時間は いくらでもあるのにな……。

本なんて新書ならば2時間もあれば十分読める。なのに皆、活字アレルギーなのか読もうとしない。本には先人の知恵が詰まっており、自分ではおおよそ気付かなかったであろう気付きをコスパ良く得ることができる。何か始めようと思ったらとりあえず関連書籍をAmazonで検索して本を何冊か読むという準備をすればまず間違いない。失敗しないための教科書みたいなもの、それが本だ。

あなたの日常をアップグレードするために無駄なことに手を染めないために必要な知識をぎっしり詰め込んだ書籍。より良い習慣を身につけて先の見えない世の中で生き抜くためのスキルを身につけよ!

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