ツイッターで歌詞をつぶやくと有料、違法ダウンロードで2年以下の懲役か200万円の罰金、パロディ作品は認めない―ますます強化される日本の著作権法。いかにも権利者を保護する良法のようだが、利用目的が公正であれば許諾はいらない世界のトレンドとは大きく逆行している。グーグル、ヤフー、ユーチューブ、フェイスブック、クラウド…日本からこうした画期的な新サービスが育たないのは当然。何より、ソーシャルメディアを通じてコンテンツを発表する私たちユーザーの創造力を破壊しているのだ。立法・行政・司法と業界がつるんだ“著作権ムラ”の正体と横暴を告発。法改正を提言する。
既得権大国の日本
既得権大国の日本では、程度の差こそあれ、こうした現象が多くの業界で 蔓延 している。そして、それが国としての競争力を低下させるという結果を招いている。なかでも顕著なのが、著作権関連業界である。著作権者が著作権法を使って、既存のビジネスモデルを死守しようとしているのだ。はっきりいって、現在の著作権法は、新たなビジネスモデルを創出し、経済社会を発展させるイノベーションとは相容れない性格をもっている。ひと言でいえば、著作権法が創造的破壊の芽を 摘み取っているのである。グーグルやアマゾンが短期間で成功を収めたのは、創造的破壊を実行したからである。フェイスブックのモットーは、「すばやく動き、破壊せよ」である。 それとは対照的に、日本では、立法・行政・司法の三権と業界で固めた鉄壁の“著作権ムラ”が著作権法をがっちりコントロールし、既得権や古いビジネスモデルを死守しようと 躍起 になっている。創造的破壊によって新しい分野や強い企業が生まれるのを 阻止 しているのだ。
著作権や特許など現在は保護されているが、これらは無くしていけばもっとより良い社会や文化が醸成されるのではないかと思う。著作権という形ではなく、創作物はもっとお金が儲かる値段設定にして、代わりに著作権フリーにするべきだ。音楽や書籍のサブスクリプションサービスが隆盛を誇っているが、未だにこうした流れに逆らうようなアーティストや作家がいる。著作権という既得権益にこだわらずにただただ世の中に自分の作品を知らしめるこうしたサービスをうまく使えば、良質なものはすぐに受け入れられ、創作物以外の収入(ライブや講演といったもの)につながるのではなかろうか。日本の著作権は産業の発展にブレーキを踏んでい流ようにさえ見える。例えばツイッターであるミュージシャンの歌詞を呟いたら著作権が発生するなど。外国ではこうしたSNSを利用してうまく立ち回り成功した(パロディ動画の拡散など)カナダのカーリー・レイ・ジェブセンや韓国のPSYなどがいる。
世界の潮流に逆行する日本の著作権法
これまで作家や出版社から黙認されてきたコスプレやマンガのパロディーなどの2次創作作品が摘発されたり、高い賠償を求められるのではないか、とネットで大騒ぎになったという。同記事は、『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などで人気を博している漫画家・赤松健氏のコメントも紹介している。スポーツでも何でもアマチュアの裾野が広いほど、プロは強くなります。(TPPで)裾野を狭めるとマンガの質が落ちて面白くなくなる。たしかに、権利者や出版社がお目こぼしをするのには、裾野を広げて、将来、金の卵を生むクリエーターを育てるというねらいもある。
漫画なんかは特に二次創作によって盛り上がりを見せるケースが多々ある。コミックマーケットに出品されるそれらの二次創作の同人誌なんかはその最たる例だ。こういったものに対してはずいぶん昔からお目こぼしとも言える対応が取られている。こうした二次創作は最近ではYouTubeなどの〇〇してみたなどの動画に現れていて、これらはアーティストの人気のバロメーターであったりする。アマチュアにこうした二次創作を許すことによって、プロの実力が際立つなんて考え方もあり、それが正しいスタンスだと思う。
デジタルネット時代に取り残されるテレビ局
ヨーロッパの公共放送は、すでにネット配信が認められている。イギリスのBBCは二〇〇七年十二月から、パソコンでテレビ番組を視聴できる「iPlayerサービス」を開始した。番組同時配信サービスおよび見逃し需要対応(放送後七日間、番組をネットで提供)サービスを受信料の支払い者には無料で提供しているのだ。いまや、イギリスの成人人口の二〇パーセントにあたる一〇〇〇万人が週に一度は視聴している。これに対して、NHKオンデマンドは、たまにしか視聴しない視聴者も含めた登録者数が一〇〇万人ほどしかなく、苦戦を 強いられている。理由は単純である。ネットビジネス成功の方程式であるフリーミアム、つまり無料モデルである程度、顧客ベースを確立したあとに付加価値をつけた有料モデルを提供して収益化するというビジネスモデルとは逆の展開をしているからである。「見放題パック」の場合、受信料とは別に一〇〇〇円近い追加料金を払わなければならない。そうまでして見たいという視聴者が限られるのは当然だろう。
僕も最近風呂で半身浴をする際に民放公式無料ポータルTVer(ティーバー)を視聴している。全てのテレビ番組を見られる訳ではないが、これが秀逸。
クリエーターの保護のためにある著作権法が、今の時代にそぐわない形骸化されたものとなっているような気さえする。ソーシャルメディア時代にあった拡散に耐えうるビジネスモデルを作ったものだけが生き残れる時代はもうすぐそこに来ている。
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