軽がモテる高知のキャバクラ、芦屋の超高級住宅地、六麓荘、大型クルーザーオーナー、苗場の20万円別荘、アメックスのブラックカード所有者、大泉町のブラジル人労働者etc.さまざまなデータと入念な現地取材から、1億総中流意識が崩れ、格差社会になった現代日本の現実を探る。
ベンツがカローラより多い街はどこか?
日本全国のカローラの合計保有台数は約270万台。犬も歩けばカローラに当たる。しかし、そんなカローラの姿を東京 23 区内、特に城南地区ではあまり見かけない。営業車である白いカローラバンはそれなりに走り回っているが、いわゆる乗用車のカローラは、かなり少ないように感じる。それらの街で代わりに目につくのが、世界を代表する高級車、メルセデス・ベンツだ。「世田谷区あたりじゃベンツCクラス(ベンツのコンパクトセダン)がゲタ代わり」などとも言われるが、実際東京の一部では、ベンツよりもカローラセダンの方が「レア物」なのではないか。販売台数ではカローラの3割ほどでしかないメルセデス・ベンツの方が、大衆車たるカローラよりも多い富裕エリアが、東京には存在するのではないか? 感覚的にはそう思える。
自宅から父の実家にいく際、246を渋谷方面に走っていると世田谷区に入ったあたりから急にベンツやBMWが多くなる最近ではアウディも市民権を得てきたせいかこれもよく見る。カローラなどは商用車ぐらいしか見かけなくなるなんてことも。統合失調症のせいで免許更新できず、免許取り消しになってしまったので車を運転する機会は減ったが、その波が少しずつ多摩川を隔てた溝の口周辺にも押し寄せてきている感がある。と言うか車を管理維持できる収入がある人がこぞって高級車を買い求め、それ以外の人は車さえ持っていないと言うのが現状の正しい理解ではないだろうか。便利のいい地域では電車移動がメインでどうしても車が必要な場合はシェアサービスやUberを利用すると言うスタイルが若者などから浸透してきている。もはや首都圏において車は贅沢品の部類に入っているので、二極化が進んでいるものと思われる。
ポルシェは『港区カローラ』だった?
全国のメルセデス・ベンツ保有台数はカローラの約2割(近年の販売台数では約3割)でしかないのに、東京 23 区ではそもそもカローラよりもベンツのほうが2割ほど多かったのだ!そして区ごとのカローラ対ベンツ比を個別に見ていくと……。人口比では僅差で千代田区が1位だったが、こっちに関しては港区が断トツで、千代田区は5位に落ちている。これは、千代田区は定住人口が極端に少ないのに対して、クルマの全体保有台数は法人用の営業車がかなり押し上げているせいだろう。1位の港区では、カローラが推定1790台であるのに対して、ベンツは8862台。実にカローラのほぼ5倍、港区内には世界的高級車であるメルセデス・ベンツが棲息していた。「あの辺じゃベンツがゲタがわり」という俗説は、単なる俗説ではなく真実だったのだ。しかも、このカローラの推定数は、小型車に占める東京都の平均カローラ濃度を当てはめたものだから、実際にはこれよりかなり少ないはずなのだ。 なにしろ港区では、3ナンバー車(普通車)における輸入車のシェアが、なんと 58%に達している。ちなみに港区では、3ナンバー車は5ナンバー車の2倍以上保有されている(全国平均は4対6で5ナンバーの方が多い)。
最近では街を走っているのは3ナンバーの割合が増えてきているような気がする。休日に車で移動などと言う生活スタイルはもはや限られた人のものだ。郊外やなんかでも、電車へのアクセスがいい立地に住めば、車はいらない。車は維持費がかかる割には休日の買い物ぐらいにしか活躍しない無用の長物となっているのだ。車にお金を払うなら家をもうちょっと駅近の場所に引っ越すとか言う選択の方が日々の生活には有効だとみんなが気付き始めたからだろう。
スーパーカーに乗った中年童貞
スーパーカーは、現在、モテに関してはほとんど無力だ。バブル崩壊以前までは、クルマは男の武器であり、スーパーカーは夢の乗り物で、女はいいクルマを持っている男にオスの匂いを感じてくれたが、'90 年代以降は、スーパーカーでモテたという話をほとんど聞いたことがない。それどころか、スーパーカーオーナーには、〝中年童貞〟系の男が結構たくさんいる。
ケース1 若い頃からのクルママニア。収入の大部分をクルマにつぎ込み、現在の愛車はポルシェカレラRS。が、シロート女性と付き合ったことはなく、性欲はすべてお金で解決。ここ数年はタイに凝り、年に1度、女の子を1週間買い切る売春ツアーに行く。
ケース2 開業医でクルマはフェラーリF 40 という、一見超イケイケの 30 代。条件は揃っているのだが、性格があまりにもエキセントリックで、女性と付き合った経験は皆無。〝世界で一番悲しいF 40〟と言われている。
ケース3 地方の名家の息子で大手製薬会社勤務のクルマ好き 40 代。愛車はフェラーリF355。若い頃からフラれ続けたせいで防衛本能が強化され、女性に対して異常に居丈高に接してしまうという負のスパイラルに。その結果、現在に至るまで女性とまったく無縁。もう風俗に行く勇気もない真性童貞。次はベントレーに買い換えて一発逆転を狙っている。
高級なスーパーカーに乗っていればモテると言う時代はすでに終わっていて、静かで快適な電気自動車の方が現実的でよっぽど好感が持たれる時代。なんだか夢も希望もないがこれが現実。
車をめぐる現在の格差状況がわかる書籍。題名が衝撃的だが、港区や世田谷に住むにはそれなりの収入がないと、ご近所ではマウンティングにあって嫌な思いをすると言う現実が待っている。僕の父親の実家は三軒茶屋で現在妹が住んでいるが、昔から住んでいる人はともかく、新しく売りに出た土地を買って移り住んできた人たちは富裕層が多く車庫にはベンツやBMWがデフォルトだと言う。それにしてもベンツCクラスが下駄がわりとは羨ましい。
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