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カリスマリーダーは不要!リーダーシップからフォロワーシップへ

フォロワーシップとは、どうやって目の前の部下を教育すべきかを考えるのではなく、「どうやったら、彼らが自然と勝手に成長してくれるのか」を、突き詰めて考え抜くことである。強烈なカリスマ・清宮克幸の後任として早大ラグビー部監督となった著者。「日本一オーラのない監督」と呼ばれながら、常勝ワセダのプレッシャーを背負いつつ大学選手権2連覇を果たした組織づくりの秘密を明かした2009年の著書に、「これからのフォロワーシップ」について論じた章を新たに加えてリニューアル。部下が自ら考え、成果を挙げる「強い組織」のつくり方。命令や指示をしなくても、メンバーみんなが動いてくれるこれからの時代のマネジメント。

リーダーが考える「フォロワーシップ」

リーダーが取るべき若手育成ノウハウの蓄積や部下教育のレベルアップというより、若手や部下などのフォロワーの成長を主眼に置いている。リーダーは往々にして、組織内の部下やメンバーの指導に携わるため、若手育成や指導は、リーダーにとってはごく普通のテーマであるが、フォロワーシップは単なる「育成論・指導論」と大きく異なる。極端にいえば、フォロワーシップとは、どうやって目の前の若者を教育すべきかを考えるのではなく、どうやったら彼らは自然と勝手に成長してくれるのかを、突き詰めて考えぬくことである。

リーダーが考える「フォロワーシップ」とは、リーダーとしての優れた育成スキルや教育手法ではなく、あくまでフォローする側の視点に立ち、フォロワーがどうあるべきかをシンプルに考えるものである。他にもリーダーが考える「リーダーシップ」。フォロワーが考える「フォロワーシップ」。フォロワーが考える「リーダーシップ」についてそれぞれの立場が語られています。

最悪なリーダー像を描く

「日経プラスワン」に「働きにくかったり、愛想を尽かした上司や先輩」について全国の30〜59歳の会社員、公務員(の男女)に尋ねたアンケート結果(有効回答は1030人)があった。

1位. 言うことや指示がコロコロ変わる

2位. 強いものには弱く、弱いものには強い

3位. 大事な局面で責任逃れ

4位. 感情的で気分屋

5位. 失敗を部下のせいにする

6位. 上司自身が仕事ができない

7位. 部下の手柄を持っていく

8位. 部下指導をしない

9位. 決断力がない

10位. 無責任に部下に投げる

いずれもどの会社組織にもいそうな、ダメ上司。そうそうと納得してあいづちを打った人も多いのではなかろうか。このランキングの10項目を全て避けることができれば、とりあえず上司としては及第点で、部下から敵視されたり、失望されたりすることはないだろう。ここで注目して欲しいのは「ダメな上司は、言動にブレがある」と言うこと。1位の「言うことや指示がコロコロ変わる」はその象徴とも呼べるだろう。2位の「強いものには弱く、弱いものには強い」や3位の「大事な局面で責任逃れ」なども状況によって態度がコロコロ変わるリーダーを批判したもの。4位の「感情的で気分屋」も言動のブレにつながるものだ。理想のリーダーとはブレないことが第一だと言えるようだ。

選手たちのスタイル確立を重視

私の指導方針として、リーダーの私がスタイルを持つことはもちろん、選手たちにも、自分なりのスタイルを持つことを奨励している。リーダーだけでなく、フォロワーも、自分のスタイルを構築することは重要である。その具体的な手法として、年に数回、リーダーの私と個人面談を行っている。また、セルフマネジメントという部門を作り、専門スタッフからレクチャーと直接指導を受けることによって、自己の確立を促している。

リーダーとしてフォロワーを率いる際重要なのは、ここのスタイルの確立をフォロワーの評価基準に組み込むことである。ただ単に、フォロワーのスタイル確立を唱えても、スタイル確立のメリットを享受できなければ、フォロワーがスタイル作りに興味を持ってくれないからだ。若手には「スタイルの確立」を意識させ、少し上の世代(中堅)には「スタイルの発揮」に力を注ぐようアドバイスをすると良い。

フォロワーの資質と目標に合った環境

フォロワーの自主性を向上させながら成長を望むならば、当然、リーダーはフォロワーが自由に使える時間を確保してあげたり、社内の顧客情報をできるだけオープンな形で提供したり、誰とでも自由なテーマでプロジェクトを建て実践できるような体制を整えたりすることが大切である。そうした環境を与えることで、フォロワーが自主的に目標を達成してくれれば、リーダーとしてはハッピーで仕方ない。

「部下の主体性の尊重」は聞こえがいいため、盲目的にフォロワーの自主性に任せてしまいがちだが、新入社員の育成など、場合によっては、自主性が全く逆効果になることも。

カリスマ的リーダーはそうそう現れるものではない。そこでフォロワーシップについて考えていく書籍。フォロワーはリーダーに比べ、人から要求されていることが少ないため、自分のことに専念できる環境が多く与えられる。カリスマ的リーダーの登場を待つのではなく、フォロワーシップを考えれば、必要なリーダー像も見えてくる。

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