心のコントロールができなくて不自由を感じたことがある方も多いと思う。その不自由さはどこからきているのかを発達心理学と供述分析で読み解く。自由を妨げる様々な障壁を取り除くためにそれらを炙り出します。
取調室のなかで「私」はどこまで自由か
冤罪事件に自白はつきもの 刑事事件で無実の人が逮捕されて、取調べで嘘の自白をしてしまい、のちに裁判になって、「自分はやっていない」と、無実を主張するケースが少なからずあります。やっていないのであれば、最初から最後まで「やっていない」と主張すればいいじゃないか、とよく言われます。先ほどの区分で言えば、「自白する─しない」は、自分で選びうることなのだから、無実の人が、自分がやってもいないことをやったなどと、嘘をつくはずがない。一般にはそう思われているのです。しかし、そのように単純に言ってよいのかどうか。皆さんは、日本で冤罪事件がどれくらい起こっていると思いますか?新聞に冤罪事件として取り上げられるものは多くないのですが、私がこれまで刑事裁判に関わってきた感覚で言いますと、大小を含めて年間、数百、数千、あるいはそれ以上の単位で起こっている、そう考えたほうが自然ではないかと思っています。実際には刑事事件のほとんどが裁判で有罪に終わるものですから、冤罪だと公に認められるのは本当に少数で、大半は表に出ずにいる。そうした暗数がどれぐらいの広がりを持っているのかは分かりません。たとえば、殺人のような大きな事件で、間違って疑われ、取調室に引きこまれたとき、「やった」と言えば、場合によっては死刑になるかもしれない、そういう重大事件でも、虚偽自白は起こります。そういう大事件で自白するのは、よほどの拷問でもあったからだろうと思っておられる人が多いのですが、かならずしもそうではありません。
冤罪事件への関心と警察の捜査手法への批判などから、警察もついに重い腰を上げつつある。半ば強制的な自白による捜査進展はこれから減るのだろうか?警察からの強引な捜査手法がなくても、自白の危険性はあると思うのだ。警察に拘留されて自由を奪われた状態だと精神的にも追い詰められる。ここで精神疾患を併発したらどうだろう。無実の人が裁かれるなんて悲劇が起こらないように、あらゆる可能性を考えた捜査をしてほしいものだ。
この世の中で「私」はどこまで自由か
たとえば人形を相手に話をする。人形に向かって話しかけ、そして次には人形になったつもりで言葉を返す。一種の一人二役の対話です。あるいは話し相手のかわりになる人形も何もないのに、一人であれこれしゃべっているというような、いわゆる独り言も出てきます。この独り言は、よく見ると、じつは単なるモノローグではなく、相手の見えないダイアローグ(対話)になっています。これが二、三歳の時期に目立ちます。つまり、相手がいなくても回路が回っている状態です。こうした一人二役のおしゃべりや独り言が出てきますと、やがて声を出さなくても自分のなかで対話の回路を回すということがはじまります。先の 図5 の実線で表わした外側の自他二重性がなくとも、点線で表わした内側の自我二重性が回るようになってくるといえばいいでしょうか。実際、人は話し相手がなく、ただ一人でいる場面はいくらもあって、しかもそのように相手がいなくても、自分のなかではいろいろと考えをめぐらし、その考えがたいていは言葉のかたちで、ぐるぐるめぐっていることに気づきます。それは言わば内側の自我二重性の回路が直接の他者関係ぬきに自立した結果です。つまり、最初は自他二重性と自我二重性がはりついたかたちで対話の世界が膨らんでいきますが、やがてそこから自我二重性だけが自立する局面が登場し、それが人間の思考の世界として広がっていく。そう考えたとき、この言語的思考もまた対話の構図のうえにあるものと考えなければなりません。先の 図5 には内側の点線の回路の先に「内なる他者」と書き込んでいます。それは、実際の他者がいなくても、この「内なる他者」とのあいだで内化した対話が回っていることを示しています。
人形や架空の人物相手に会話をしたことがあるだろうか?僕はたまに独り言を繰り返すことがある。もちろん誰かに見られたら気持ち悪がられるので、誰もいないところでだが。そうすることで自分の別人格を表現できるからだ。そこに自由があるのだと思う。
みなさんが不自由に感じている心の秘密を探る書籍。本当の意味での心の自由を得るにはどうしたら良いのかを考えるきっかけとなる書籍だと思った。
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