「最悪の自分」を愛せますか? 自分の中の「オトナ」と「コドモ」のバランスを取り戻し、「自分が主役」の生き方に変われる精神科医のアドバイス。「正しい夫婦ゲンカ」の仕方、新しい形の家族関係、心の病との上手なつきあい方、性格を変える方法など、「自分を好きになる」ために何が必要なのかを具体的なケースとともに紹介する。
「最悪の自分」を愛せますか?
私の言う「自分を好きになる」とは、「自分を一○○パーセント 肯定 し、受け入れる」ということです。「え? それとナルシシズムのどこがちがうの?」と首をかしげる向きもあるかもしれません。では、そのちがいを説明してみましょう。たとえば、人気ナンバーワンのアイドル・タレントは、きっと「そんな自分が大好き!」と考えているでしょう。しかし、落ち目になって人気がなくなったら、あるいは病気で寝たきりになったら、それでも彼女は「自分が大好き」でいられるでしょうか? もし「人気アイドルである自分は好きだけど、落ち目になった自分はキライ」であるなら、彼女は私の言う意味での「自分が好き」ではなかったのです。それでは、自分がチヤホヤされることに 陶酔 するただのナルシシズムでしかないからです。私の言う「自分が好き」とは、どんな自分であっても同じように好きであること。「こういう自分は好きだけど、こういう自分はキライ」という条件つきの「好き」ではないのです。
僕の場合「最高」だった時は自分が嫌いで「最低」になった時に初めて自分を好きになれた。何が「最高」かという尺度は人それぞれだが、僕の中では人とのコミュニケーションもちゃんとできていて、人並みに友達や同僚に囲まれていた時だ。今はそういった意味では、1人家に引きこもって読書やブログ執筆などをすることで承認欲求を満たしている。しかし普通に働いていた時よりも自分に嘘偽りのない生活をしているので、今の方がずっと自分を愛せる。虚勢を張っていた働いていた時の自分と、ゆるく生きていくことに決めた今とではだいぶ気持ちに変化が。最近では風邪を引いた時も病院に通えるようになった。以前は、待合室で待っている時間が苦しくて風邪を引いても気合いと市販薬で直していた。
「キレる」前には長い我慢がある
「キレる」子に「ふだんマジメな子」が多いのは、私に言わせればむしろ当然のことです。なぜなら、「キレる」というのは、重ねてきた我慢の限界点に達したときに起こる行動であるからです。「 堪忍袋 の 緒 が切れる」という古い言葉があります。これはふつう、理不尽な圧力などに耐えきれず怒りを爆発させることを指します。つまり、「堪忍袋の緒が切れる」という場合、正義は「切れる」側にあるわけです。昨今の「キレる」若者たちの場合、 義憤 にかられているわけではありませんから、「堪忍袋の緒が切れる」とは似ても似つかない状態に思えます。しかしじっさいには、二つはイコールです。キレる子たちは、長い我慢の果てに「堪忍袋の緒を切って」暴力的になるのです。では、キレる子たちはいったい何を我慢しているのでしょう?それは、自分のホンネを表に出すということです。幼いころから親の言うことをよく聞く「いい子」であった子は、ホンネを出すことを我慢して生きてきたのです。
世間一般に言ういい子を演じているとそれはもうストレスがたまる。このストレスの貯蓄が満期になるといっきに爆発して「キレる」わけだ。この普段からの我慢は外側から見ても分かりづらい。大人や周りの人たちはこのわずかなサインに気づいてあげることさえできれば、「キレる」ことはないのだが、表面上は良い子を演じているのでこれがなかなか分かりづらい。長い我慢を強いているなと読み取ったら、すぐにその呪縛から解き放ってもらいたいと思う。
よい精神科医の見分け方は?
精神科に一度も行ったことのない人は誤解しがちですが、保険診療をしている精神科医が、一人一時間も二時間もかけてやるような「精神分析」──たとえばフロイトが患者を 長椅子 に座らせて行ったような──を行っているわけではありません。経営を考えれば、それほど時間をかけられないのが実情です。大半の精神科の場合、初回の診療ではややくわしく話を聞き、二回目以降に薬の使い方(薬が必要か否か、どの薬をどう使うべきか) などを見極めていく、というやり方を取ります。しかし、たとえ一回の診療時間は短くとも、その短い時間の中で親身に言葉をかわしてくれる医師がいるものです。ただ薬を出して終わる医師より、そうした医師のほうが良心的と言えるでしょう。もう一つのポイントは、医師と患者との間の信頼感です。精神科の治療は、一、二回の通院で終わるということはあまりなく、長期戦になりがち。だからこそ、医師への信頼感はとてもたいせつなのです。 その意味で、「たまたま近くにあったクリニックにきた」という患者さんより、誰かに紹介されてきた患者さんのほうが、治療しやすい面があります。というのも、あらかじめ、「○○さんがすすめるお医者さんだから、きっといい人だろう」という信頼感をもって来院されるからです。
僕の通っている精神科は基本的にカウンセリングはこちらから話せるようになるまで待ってくれる。日常生活に不便を強いているのでなければ特にあれをやれとかこれをやれとか指示はない。薬もだんだん減らしていくように処方してくれる。今では向精神薬と頓服の2種類だけだ。
心の病は「自分を変えるチャンス」と捉えて、悲観しないこと、これから長く付き合うことになる精神疾患を味方につけよう。精神疾患ではないかという疑いがある人やその家族に読んでほしい一冊。自分を好きになれれば精神疾患もポジティブに捉えることができます。
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