インターネットはかつてオタクだけのインフラだったがスマホの普及により多くの人がメール以外も楽しむように。ブログが一般的になった後はより高速通信が必要になる動画媒体へのアクセスも容易に。インターネットを消費する消費者としてどのようなスタンスでインターネットと対峙するか考えさせられる書籍。
インターネットの核、リンク
リンクがインターネット的の核であることはわかりましたが、もうひとつの大切な鍵は「シェア」です。翻訳するなら、“〝 おすそわけ”〟 といったニュアンスでしょうか。自分ひとりだけでできる趣味や快楽なんてものは、ほんとはあんまりありません。他人からは、いかにも孤独そうな趣味に思えても、ほんとに孤独に満足できることなど、ほとんどないでしょう。たとえば、模型飛行機の趣味を持っている人々にしても、ひとりでつくってひとりで眺めているだけでは、面白くありませんから、集まって、見せあったり飛ばしたり競技したりします。個人のつくったもの、個人の力を、みんなで分けあって楽しむというシェア(おすそわけ)は、クラブ活動などで、みんな体験してきたはずです。料理なんかでも、ひとりで黙々と食べて、“〝 ぜんぶ、独占してやるッ!”〟 というよりは、“〝 ねえ、食べてごらんよ”〟 というほうが、より楽しくておいしいでしょう。“〝 いや、誰にもやらん!”〟 という人がいてもかまいませんけれど、ね。分けあうということは、なぜかは知らねど、楽しい、と。その「シェア」というよろこびの感覚が、インターネット的なのです。
僕もブログをやっているのでこの「シェア」というのには僕なりのこだわりがある。僕の本に対する感想の記事は引用が大部分を占める。本屋で立ち読みしたごとく紹介する本を感じてもらいたいためだ。そこに僕なりに感じたことを付加していくわけだが、作者にしてみれば無料で中身を公開されていると感じる人もいるかもしれない。しかし、僕のブログからその本が売れることもあるのでそこは我慢していただきたい。僕のブログを読んだ人の中にはその記事だけで読んだ気になって書籍の購入まで至らない人も多い。そこは本屋で立ち読みしたけど買わなかった人と同じと考えてほしい。
インターネット的世界への手引き
たとえば雑誌やテレビでの対談は、何時間話しても三十分なり、四ページなりのコンパクトなかたちにして発表していました。もちろん、読む側の都合としては、このほうがいいという面もあるのですが、現場に立ち会った人などは、ムダに思えるような話も含めて、その場のまるごとを楽しむことができていたのに、読者や視聴者というお客様は、編集済みの短いものしか受け取ることができませんでした。テレビでいうと時間が、雑誌でいえば誌面の面積が不動産のように値段のついたものですから、いくらでも自由に使うというわけにはいかなかったのですね。これが、インターネットでは、時間や面積という不動産価値にとらわれる必要がないおかげで、三時間の対談を三時間分すべて出してしまうこともできるわけです。ときには、ここは話の流れとは関係ないのだけれど、という部分まで編集削除なしで、発表できる。 「ここは流れとは関係ない」というような話題の選び方の中にこそ、発言している人の個性がよく出るものだったりするので、ここはインターネット的ということを考えるためにはかなり大事な要素です。欠点や意味のなさそうなものまでも、すべて含めてのコミュニケーションは、これまでは親密な友人どうしの雑談というようなカタチで、誰もがすでにやっていたことでした。それが、メディアを利用する場合とか、商品を市場に送り出す場合には、避けられていたと言えます。
インターネット上にはコンパクトにまとめられた情報が無数にある。それらをうまく活用してインターネット生活を楽しんでほしい。僕のブログや、Instagramも本を選ぶときの参考になればシェアした甲斐があるというもの。
インターネットの幻想
ITというのは、自動車とモータリゼーションの関係でいえば、自動車と同様に、単に使うもの、道具であると思ったほうがいいと、ぼくは思います。ITは、リストラの道具だったり、何も考えていない人に何かをもたらしてくれる魔法のおまじないだったり、いろんなわけのわからない宣伝をされていますが、そういう記事をよく読むとたいていは、肝心の部分がぼやかして書いてあったりします。たしかに、ね、自動車が発達して飛脚や駕籠がなくなったというような、冗談みたいな言い方はできるのでしょうが、そんなものじゃないでしょう。素晴らしいケイタイ電話を買ったからといって、それさえあれば、口説き文句がすらすら出てきてモテモテさ、なんてこともありえないし。やっぱり、ITというものも使い方しだいで力になるし、いい使い方を考えるのは簡単なものじゃないですよね。使い方が、ITのこれからを決定していくのだということは、つまり、使う(消費する)ことが大事ですよという意味になります。
SNS全盛時代のいま、フル活用して情報を取捨選択したいものですね。インターネットが与えてくれる様々な効用を享受しつつ、便利な世の中を体感したいものです。
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