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その弱みこそ、あなたの強さである。|大越 俊夫

うつ病患者というのは実に10人に1人とも言われている時代。僕のように心の病で社会からドロップアウトした人間は数多。最近に始まったことではないが会社内での人間関係はいつにも増して複雑になっってきている。SNSの登場で上司がいいね!してきてうざいとか悩みは尽きない。心を病んでしまいがちな人のための弱みを強みに変える逆転の発想本。

目の前の小さな「いま」を懸命に生きてみよ

ときおり、人から「本を読みたいんですが、おすすめ本はありますか」と聞かれて、「何でもいいから、目の前にある本を読んだらどうですか」などと無愛想に答えてしまうことがある。どの本がいいでしょうという質問には、自分がすべき選択を他人にゆだねる依存性、他人が歩いて切り開いた道を自分はあとから車で行こうとするような抜け目なさ、ズルさが感じられてイヤなのである。古い人間なのだろうが、読書に効率をもちこむのは私の趣味ではない。一冊の良書にめぐりあうためには、つまらない九十九冊の本を読まなくてはならないと思うし、それをけっしてムダだとも思わない。いい本を知らない?何かおもしろいことない?こういう質問を他人に向けて安易に発する人は自分が何かしようとするときに、その行為の意味や価値、損得や効果の大小を先回りして考える傾向が強いのではないか。このような思考癖のある人は、効率重視で無益なものはすっ飛ばし、自分にとって有益なものだけに最短距離で近づきたい、そういう合理主義の権化みたいなところもある。だが、だからこそ、そういう人はなかなか行動を起こせないし、結果、大事なこともなせないように思える。何事かをなしたかったら、意味や損得などはいったん脇にどけて、とりあえず眼前のことに集中することが肝要である。何でもいい。どれほどささいでちっぽけなことであっても、目の前にある「すべきこと」を一生懸命やる。それがすべてのスタートになるのだ。机の拭き掃除をする、花瓶の水を代える。そんな雑用としか思えない小さな行為に何の意味があるのか、どんな価値があるのかなどとは考えず……たとえイヤイヤながらであっても……そのとき、その場で自分がなすべきこと、果たすべき役割を果たす。そのことが目標に近づく思いのほか大きな一歩となる。また、あなたの周りの暗い景色や悪しき環境を変え、居心地の悪さ、生きにくさを改善していく有効なきっかけともなるのである。

よくおすすめの本はありますかと質問してくる人がいる。僕は読書遍歴が特殊で偏っているので毎回回答に困るのだが、そういった人には僕が読んでよかった本の中で一番のベストセラーを薦めている。読書なんて自分の好きなものを読めばいいと思っているので、人のオススメなんか気にしなくていいのにといつも思うのだが‥‥みんなと同じ方向を向きたいという人がオススメを聞いてくるのだろうと理解してオススメはベストセラーというわけだ。

まずは型から入れ、しかるのち型を破れ

どんなことにも「型(フォーム)」というものがある。それは基礎中の基礎であり、成長の土台となるものだ。何かに習熟しようと思うなら、まず「型にはまる」ことが大切なのである。剣道や柔道、茶道などでも型が大事で、「型から入って型を破れ」と教える。初心者に型のもつ理屈や意味を教えても十全には理解できない。だから、まず繰り返し真似ることで型を覚える。その中で技量を磨いていくうちに、「こうしたほうがいい」「こうするべきなのだ」という型の意味がわかってくる。型を破る、すなわち、個性を発揮するのはそこから先の話でいいのだ。 最初のうちは、 「型にはまってみる」ことも大事。 真似は創意工夫の第一歩となり、 模倣は個性の起点となる。

僕は趣味やなんかの類はまず形から入る性分。道具を揃えて消費意欲を満足させながら行う趣味はどんなものでも心躍るもんだ。しかし、覚悟が足りないためかどの趣味も中途半端です。その中でも読書は珍しく続いている方で、4年程前にブログのネタのために1日1冊読み始めてからずっと続けることができている。今ではルーチンワークとなっており習慣として生活に根付いている。

短所は長所というように、自分の欠点を視点を変えてみることでいかようにもなる。あなたが優柔不断で悩んでいるとしたらそれは慎重に物事を進めることができる人間であるということ。欠点を書き出してみてそれが長所と呼ばれるためにはどんなことが必要か考えてみよう。

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