仕事のエリートは、メンタルもエリートだった! 「ダメ部下にだって、最高の笑顔」「組織や集団には、とことん迎合」「激詰めされてもケロッ」「自分をイジメるやつは許さん!」。世界のエリートと肩を並べて働いてきた著者、元プロ外資系OLずんずんが明かす、本当にデキる人たちのマインドセットの作り方を紹介。
怒りや恐れといった負の感情は力強い
人間誰でもムカムカやモヤモヤ苛立ちや不安を抱えながら仕事をしています。しかし些細なことで怒ったり、落ち込んだり、自信のなさで仕事のチャンスを失い、人望までも失うようでは、それは人生に対する損失です。真のエリートたちはそんなことを自らの人生に許しません。怒りや恐れといった負の感情は力強く、ともすれば私たちはすぐにその感情に巻き込まれて本当の自分を忘れてしまいます。負の感情の方が長い友達であり、容易に流されてしまうのです。例えるなら、寂しさから20代のヒモと別れられない30代キャリア女性の弱さのようなものです。メンタルもエリートな人たちは心の強さから、自分が弱きに流れる甘えを押し返すことができるのです。
心の強さがストレス耐性や楽観主義と言うならば確かに楽観主義者の人生は楽しそう。しかし人生は常に予想外の連続いかに楽観主義者とはいえ思いもよらない困難な局面にを前にし粘り強く、活力を持って前進していくことは容易ではないでしょう。メンタルエリートとは単なる楽観主義ではなく困難な状況下で自分の怒りや恐れといった負の感情を完璧にコントロールできないことを知っています。できないからこそ感情をコントロールするのではなく管理(マネジメント)することが一番重要と考えているのです。
怒りは期待の裏返し
なるべくご機嫌な日々を過ごすためにも、怒りの感情は大敵です。特に怒りを外に発露することは後述する萎縮しがちな部下の生産性を落とすことにもなりかねません。
一番の問題は自分の受け取り方。相手の対応が自分の期待通りではないということに対して怒りを覚えているそんな場合、自分に期待を伝えているかどうかを考えてみてください。伝えていないのならそれではダメ。それはタスクベースでここの仕事に対して評価をつけているから怒るのであって、ヒューマンベース、つまりその人に合った方法でマネジメントすれば期待を誤解されることは少なくなるでしょう。その人の何が自分の要求を満たしていないのか、何が会社としての方向性から外れているのかすり合わせることで相互理解が生まれ、怒り狂う局面は解消されていくでしょう。
タスクベースでマネジメントを行っているとどうもタスクの成否だけ指摘しがちになりその背後にいる人の存在を無視しがちに。自分が出された資料の不備が目立ち困っているのなら、「これじゃ困る」と困っていることを伝え、自分の要望も伝えること。自分の期待値を伝えることで行き違いがなくなるのです。
理由なんてどうでもいい
誰しもお局さんに悩まされたことがあるでしょう。悩まされたことがないという方がいらっしゃったら、ちょっと友達になれそうにないな‥‥。
お局様は常に獲物を探しています。そんな中、偶然あなたが打たれ弱いとお局さんの目に止まると、攻撃の対象になります。弱そうな相手がいて、この攻撃が一番効く相手とわかったから攻撃してくるわけで、毅然とした態度をとり、男性社員に媚を売っているなどと言われても笑い飛ばすぐらいにしたら、もはやお局様のネチネチ攻撃は効かない相手と認識され攻撃はやんでいくでしょう。新人いじめは季節行事と考える。
MPがすぐ減る人、減らない人
朝起きて、「ああ会社行くのが嫌だ」と嫌いな上司や同僚のことを思い浮かべ、ここでMPを2ぐらい消費します。そして、満員電車に揺られてオフィスについてやる気が出ないながらもPCを立ち上げます。人によっては朝から立ち説教食らったりする場合、「もう死にたい‥‥」なんて考えてここでもうMPを50ぐらい消費しているわけです。ランチをちょっと食べて回復して、しかし、午後からの仕事で残りの50のMPも同じように消費されていきます。そして家に帰った頃にはヘロヘロになって、ソシャゲに課金して一日が終わるわけです。ソシャゲの課金によってMPは48ぐらいに回復しますが、また次の日同じように減ってしまうわけです。
MPはメンタルパワーの略。みんなが共通して100のMPを持っているのですから、ストレスのかからないよう注意を払いメンタルをうまくコントロールしてMPの減りや回復をマネジメントしたいものですよね。
外資系という厳しい世界でOLをしたきた著者の遭遇した、ビジネスエリートはメンタルも一流。コントロールではなくマネジメントをしっかりすることで怒りや不安と対峙している。様々な困難を例を通じて解説することで、メンタルエリートに誰でもなれると説く著者。その先にはリーダーとなることだってできるんだということを希望的観測をもとに説明。すぐに取り入れるにはハードルが高い事例もあるがマインドセットを学ぶには十分な内容となっています。メンタルが弱いと感じる全ての社会人に捧げる書籍となっております。
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