「知らんがな」の心のつくり方あいまいさを身に付けるレッスン｜中島輝｜51Blog

「知らんがな」の心のつくり方　あいまいさを身に付けるレッスン｜中島輝｜最終的にはすべてオールＯＫ、大丈夫やで

2023年4月28日

どんな物事でも「知らんがな」で話をまとめるとなんだかんだあっても全てOKという感じで完結してしまいます。全てが「ゼロかイチか」ですっきり解決するような問題ではない世の中を曖昧力で乗り切ります。

「知らんがな思考」で人生はもっと楽しくなる

「知らんがな」という言葉を日常で使っていると、大きく３つのメリットがあります。

❶余計な悩みが減る

❷緊張が和らぐ

❸「いまここ」を楽しめる

❶ は、自分がコントロールできないことに対して、余計な不安や恐れや悩みを抱えずに済みます。「もしコロナウイルスに感染したら……」「もし大地震が起きたら……」などと、未来についてあれこれ想像をめぐらし不安になることは、多かれ少なかれ誰にでもあると思います。

でも、自分の力でコントロールできる心配事ならまだしも、悩んだところでどうしようもないことはできる限りの備えをしたうえで、「あとはもう、知らんがな」と割り切ることで、心のストレスを解消できます。

❷ の緊張については、未来がよく見えないことの不安や、自意識が強くなって他人の言動を気にし過ぎてしまうことで生じます。例えば、「この先、わたしの仕事はどうなるだろうか……？」「新たなウイルスが出てきたらどうなるのか？」などと、わからないことが多いために、不安になって心身ともにこわばってしまう。あるいは、人前で話そうとしたとき、「あの人にどう思われるだろう？」「きっとみんなに変だと思われる」と他人の反応ばかり気にして、声や身体が震えてしまう。

確かに、いまの世の中には身動きが取りづらい、まさに緊張の連続状態のようなシチュエーションがたくさんあります。

でも、そんなときこそ、「そんなん、知らんがな」とつぶやくことで余計な緊張がほぐれ、いい意味で開き直ってしまえば、やるべきことに集中できるようになります。「知らんがな」は、最高のマインドフルネスの言葉でもあるのです。

そして、 ❶ と ❷ が重なると、 ❸ の「いまここ」を楽しめるようになります。すると、自分でも気づかないうちに抑え込んでいたたくさんの夢が、自分のなかからあふれ出てきます。「コロナが終息したら海外旅行へ行こう」「そのためにいろいろな国の映画を観て、行きたい場所を探しておこう」「目標に向かって資格を取ってみよう」というように、具体的な目標に向かって努力を積み重ねていけるようになります。

このように、「知らんがな思考」を身に付けると、人生の生きがいや仕事のやりがい、周囲の人々とのかかわりなど、「いまこの瞬間」の幸せに目を向けられるようになります。すると、夢が叶う叶わないに関係なく、自分の力で人生を豊かにしていくエネルギーが、身体の奥底からふつふつと湧き出してくるはずです。

結果への過度なこだわりや他人との無意味な比較からも解放され、「いまここ」をもっと気楽に、軽やかに楽しむ余裕が生まれるはずです。

自分ではどうしようもできない外部的要因で不安になるのは時間の無駄。そして多くの書籍でも言われているように不安のうち9割の出来事は実際には起こらないといったデータもあります。「知らんがな」の精神良いと思います。意識を今ここに置いて、考えてもしょうがないことをいちいち考えないこと。

自己肯定感を高めるなかで、「自分らしさ」が生まれる

わたしは、人が「自立」するためには、「責任感」を持つことと、自分の人生のストーリーを描くための「判断力」「行動力」が必要だと考えています。そして、この「責任感」と「判断力」「行動力」をどうやってつくっていけばいいのかというと、まさに「自己肯定感」を高めていくことに尽きます。

もういちど、「自己肯定感の６つの感」（＊）を振り返ってみてください。まず、「責任感」を高めるためのベースになるのは、「❶ 自尊感情（自分には価値があると思える感覚）」と「❷ 自己受容感（ありのままの自分を認める感覚）」を大切にしていくことです。

そのうえで、「❸ 自己効力感（自分にはできると思える感覚）」と「❹ 自己信頼感（自分を信じられる感覚）」を高めることで「判断力」を、「❺ 自己決定感（自分で決定できる感覚）」を高めていくことで、自分で一歩を踏み出していく「行動力」を養うことができます。

このように「責任感」とは、自分で選択肢を出して、判断し、自分で選ぶことで育まれます。もし他人から選択肢を提示されても、自分で考えて選択をすれば、それを果たすことも責任感につながります。

つまり、誰かに求められたことをただ黙々とやり抜くことではなく、あくまで自分で判断し、選んで、行動することが必要なのです。

ちなみに、「❻ 自己有用感（自分はなにかの役に立っている）」は、自分の力だけで判断し、行動するのが難しいときに、まわりの人から助けを借りる力にかかわっています。あなたは、あなたであるというだけで誰かの役に立っているのだから、もっと助けを求めてもいいということです。

人それぞれ自己肯定感を高める方法はあると思いますが、間違った方法で自己肯定感を上げようとすると無理にあげたせいでちょっとしたことで躓きがち。特にお金が絡むとややこしくなるのでそうした方法で自己肯定感を上げようとしない方が良い。ハイブランドを身につけることで自己肯定感を上げようとしたりすると際限なくお金が必要になるので程々に。

何事にも「知らんがな」という精神でいることで、二元論をたちまち曖昧なものに変容させることができ気持ちが楽に。心の持ちよう的にも余裕ができるのでゼロイチの考え方に陥った時などに有効な逃げ道として頭の片隅に置いておくといい言葉かと。

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