「折れる」ことがなければ、自分の枠の中でいつも仕事をすることになります。自分の発想の枠から出ることができなければ、いつまでたっても同じことしかできず、次第に居場所を失ってしまいます。「自分」というものが出てきたとき、意識してそれを「折ろう」とする。うまくいかないときは、同じことを頑張ってもダメです。違うことを試さないと。ラク〜に、今までにないような面白い仕事と結果を出すヒントがここに。
折れることで、本来自分の持つ「未知の能力」に出会える
現状に何か不満や満たされない思いがあって、「自分を変えたい」と願っている人は多いのではないでしょうか。とはいえ。「自分を変えたい」といっても、何をどうすればいいのやら‥‥‥そんなふうに迷っている方がいたとしたら。まずは折れることからはじめてみませんか?僕は、自身の体験を通して「折れる」ことは、「自分を変える」ためのはじめの一歩だと感じています。
「折る」ことは盆栽の剪定に似ていて、選定することによって、無駄な栄養を取られて成長を阻害する要因となり機会を逃してしまうことを防ぐことができます。それが長年培ってきたものであっても「自分」という盆栽にとって余分なものであれば潔く絶つ勇気も必要です。折れることを繰り返していくうちに気づけば周りの環境や人間関係が好転していくことを感じ取ることができるでしょう。
「環境」に折れると、面白いアイディアが出てくる
「折れる」ことは相手のことを認めていますよ、というこれ以上ないサインになります。人間、自分を認めてくれる人に悪い気はしないもの。決して戦ってはダメです。戦って勝っても得られるものは何もありません。「折れる」力は、信頼関係を生むのです。
頑なに「理想」を追い求め「正解」を探すことが正義とされている職場は幸福とはいえない。「目的は持っていた方が良いがそこに「理想」は必要ない。今は新しい価値観が、新しい喜びにつながる時代。個性がないと生き残れない現状があります。あれだけ普及しているウィンドウズを生み出したビル・ゲイツよりアップルのスティーブ・ジョブズが尊敬されるのはそこにあります。
「他人」に折れると、仕事で認められる
自分は白がいいと思ったのに、ほかの人たちは黒がいいと言う。オセロならくるりとひっくり返されてしまう状況ですが、どうにもひっくり返したくない。そんなときあなたはどうしますか?自分のアイディアにしがみついて覆されまいと粘りますか?それとも白と黒との間をとってグレーになろうとしますか?(オセロにグレーの石があったら、ゲームは破錠しますが‥‥‥)
‥‥‥僕? 僕は自分が白でまわりが皆黒ならば、あっさりひっくり返って黒になります。
自分以外の全員がいった意見は、迷わず採用と言うルールを決めておくと仕事や会議なども円滑に進むことだろう。逆にしっかりしすぎたリーダーで確固たる目標や理想を持っていると、周囲の人が発言する余地が生まれません。リーダーがどうすれば良いか迷ったりしている時の方が、部下からの意見は増えるように感じます。よくアドバイスが欲しいのか認めてほしのかわからない人がいます。自分からアドバイスを求めておいて、何か言われたら「そうじゃないんだよね」と否定する。女性と買い物に行って洋服を選ぶ際どっちがいいと聞かれたら不毛なやりとりが始まってしまう。こういった場合は「君はどっちが好み」と聞いて選んだ方を「僕もこっちの方がいいと思う」と同調するのがいいと思います。最初から欲しいものは決まっている場合がほとんどなので。ちなみに奥さんや恋人から「私太ったかな?」と聞かれたら、迷わず「そんなことないよ」というのが無難です。
アドバイスは、ただ聞くこと
信頼関係を深めたいなら、もらった相手のアドバイスに反論しないこと。多くのリーダーは、せっかく相手の意見を聞いても「それはさ」と反論して、また貸しを作ってしまいます。すると相手は、どんどん借金を抱えるような状態になって、身動きが取れなくなります。だからアドバイスは、ただ聞くことです。すると相手は自分を認めてくれたと思います。「相手を優位な立場に置いている」というふうに思わせることは相手に信頼してもらうために重要なのです。
常に相手を尊敬しアドバイスには真摯に向き合う、凝り固まった考え方では物事の成功はないように思います。相手のアドバイスを受け入れるだけの素養と柔軟な頭を持ちたいものですね。
愚痴を言うにも作法がある
「個人的にはそれが愚痴だったり悪口だったりすることはわかっているけど、たまっているから言わせて」と宣言してからはじめます。「これは自分の意見であって、それが正しいなんてことは思っていないよ」と言うことをはっきりさせてから言うのです。
愚痴や特定の人物の悪口は聞いていて気分のいいもんじゃない。しかし負の感情はためておかず、とにかく循環させて、自分の中の滞りを流して行った方が気持ちよく過ごせます。
「折れる力」チェックリスト
- 頑張っているのにまわりが認めてくれない。
- 自分ばかり損をしている気がする。
- 自分より目下の者はしばしば間違うので正してやらねばならない。
- 私はもっと評価されていい人間だと思う。
- よく人にアドバイスしてあげる方だ。
- 「ムカつくヤツの顔を思い浮かべて」と言われたら、すぐに3人以上の顔が浮かぶ。
- 自分の意見は曲げない。だって正しいことを言っているから。
- 愚痴や弱音を吐くなんていけないことだと思う。
- 人に甘えたり頼ったり助けを求めるなんて、迷惑なのでしてはいけない。
- 譲れないこだわりがある。
- 几帳面、神経質、せっかちだなど短所として指摘されることがあるが心外だ。
- 世の中、間違いだらけだ。
- 誰も私を理解してくれない。
- 親との折り合いが悪い。
- 「今の不満は?」と聞かれ、仕事のことだけでなくプライベートの不満も思い浮かぶ。
- 「あなたのためにやってあげているのに」という憤りや虚しさをよく感じる。
【診断】
- 0〜3個:「折れる力」上級者のあなた。すんなり本書の内容を折れながら読み進められたのではないでしょうか。本書で学んだことを適宜折れながら、日々をお過ごしください。
- 4〜9個:あなたの「折れる力」は中級です。本書を手元に置いて、また暇なときにパラパラとめくってみてください。ふと目に止まった項目が、あなたに人生を変えるかもしれません。
- 10個以上:読み進めるのも苦痛なほどだったでしょうに、最後までお読みになるなんて立派です。一度本書は本棚にしまって、半年後や、1年後、2〜3年後、あるいはあなたの人生に大きな出来事が起こったときに、もう一度ページを開いてみてください。
僕の診断結果は上級でした。「折れる力」で人生をしなやかに生きたいものですね。
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