一言で「逃げる」といっても、いろいろな「逃げる」があると思います。全力で逃げる方法もあれば、少しだけ逃げる方法も。心の中で距離を取るというのもありますし、心の中の自分の立ち位置を変えるという方法もあります。目の前の上司から距離をとるが、会社は辞めないなど「逃げる」方法はいろいろあります。自分のスタイルに合った、今日からできる「逃げる」方法を選んで実行すればいいだけなのです。会社につぶされる前にぜひ、知っておくべき賢い身の守り方。
「意味づけ」という重い鎖
自らの退路を断ってしまう背景にあるもの。それは、「自分で生きるのではなく、周囲に合わせる生き方を自ら選んでいる」ということです。しかし、なぜ周囲に合わせるような生き方を選択することになったのでしょうか?実は、それぞれ個々の理由が存在しているのです。個々の理由が生まれる背景には、育った環境であったり、生活環境によって創り出された、その人の価値観や信念があります。これらは、「自分はどういうふうに生きるのか?」という目標を実現するための「モノサシ」として機能します。
自分の行動で、問題が大きくなってしまうという価値観や信念を持った人は、上司からパワハラを受けて、自分がひどい目にあっているのに、我慢してしまうという選択をしがち。そして、周囲に合わせるというその人の信念や価値観は、逃げずに我慢することで達成されます。このような人は3〜5歳までの家庭環境や生育環境によるものが多く、それが「三つ子の魂百まで」となっている。この「意味づけ」の呪縛で、どんなに過酷な状況が訪れても「逃げる」ことを選択できなくなってしまうのだ。
実はあなたを追い詰める人も追い詰められている
強度の高いモラハラ・パワハラを行う人たちは、自分の手足となって動く人たち、自分を気持ちよくしてくれる人たち、自分が失敗して時に責任を取ってくれたり、フォローをしてくれたりする人たちを、無条件で従わせたいという願望を持っています。その目的のため、その人自身も意味づけの鎖に縛られているケースがあります。実は追い詰める人たちも、「周囲に合わせて生きていきたい」という価値観を持つ人が少なくなく、追い詰める人自身も追い詰められているということが多いのです。追い詰める人も、家庭環境や生活環境によって、価値観や信念がつくられ、それに従って行動をしています。
幼少期に自分が泣いたり、怒ったりすることで周囲が自分のいうとうりになった経験を持つわがままな人は、大人になっても同じように、怒りを露わにして周囲を従わせようとします。それで思い通りになった場合、感情的になることが、自分に取って利益を得られる方法だという価値観を形成し、それを実行するようになる。そこに〝逃げられない人〟が部下やなんかにいれば、どのようになるか想像できるでしょう。そういうことを無意識にしている人に、無条件に従っていると、いつまで経っても「あなたの幸せ」を生きることができない。
自分の価値観を知るための診断テスト
【テストA】から、【テストE】までの各質問に対して、次の4つのうち当てはまるものを選びましょう。全てに答えたら、点数を合計してください。
- とてもそう感じる‥‥‥‥4点
- そう感じる‥‥‥‥‥‥‥3点
- ややそう感じる‥‥‥‥‥2点
- 感じない‥‥‥‥‥‥‥‥1点
【テストA】
- 仕事するなら会社員以外考えられない
- サラリー以外の収入を考えたことがない
- 一つの会社で一生勤め上げたい
- 会社の利益と自分の利益が相反したら、会社の利益を優先する
- 人生に変化は必要ない
【テストB】
- 会社にいても常に誰かと繋がっていたい
- 会社の何らかの派閥化グループに所属している
- 自分が周囲からどのように評価されているかが気になる
- 何らかのトラブルや問題があると、事情を調べず、まず謝ってしまう
- 自分に責任がなくても強く言われると、責任があるように感じる
【テストC】
- 見栄っ張りである
- 誰かのために役に立ちたいと常に思っている
- 飲み会などでは、幹事役をよく引き受ける
- 自分をよく知らない人にも認められたいと思っている
- 自分の存在を無視されるのが一番嫌だ
【テストD】
- 時間を守らない人がいると無性にイライラする
- 時間どうり仕事が終わらない仕事があれば、自分の時間を削ってでもこなす
- プラオベートでもルールを守らない人がいると注意したくなる
- スキがない、とよく言われる
- 何かを達成しても満足することがあまりない
【テストE】
- 特別扱いされるのが好き
- 権威に弱い
- 他人の功績を自分の功績のように語るのが得意
- 無名の人を尊敬できない
- 自分は常に正しい存在でありたい
Aの質問の点数が高かった人:安定重視タイプ
Bの質問の点数が高かった人:バランス調和タイプ
Cの質問の点数が高かった人:承認安心タイプ
Dの質問の点数が高かった人:完全完璧タイプ
Eの質問の点数が高かった人:名誉権威重視タイプ
僕はCの承認安心タイプが最も高い数値でした。自分のことを理解した上で、自分の生きる目標を思い描いてみる。そうするといざという時「逃げる」ことができます。目標は、自分の利益だけを追求したものだと長続きしないといいます。「成功1万時間の法則」プロになれるまでの目安として古くから言われていることです。しかし、1日8時間でも約3年5ヶ月かかるので、始めは習慣として身につくまで3週間続けてみましょう。目標が見つかればそこまでの道のりは多様であることが分かります。一度逃げたからって目標を失うことにはなりません。自分が苦しい我慢を強いられているなと感じたら、目標を変えずに逃げてみることをお勧めします。
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