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「使える脳の鍛え方 成功する学習の科学」昔の間違った勉強法から脱却し使える脳になる

よくある勉強法—教科書やノートにひたすら線を引き、蛍光ペンで強調する。頭に入るまでテキストを何度も読み返す。すらすら読めるようになる事が、習得した証拠である。そして、試験前の一夜漬け。

よくある指導法—学習者が答えや技術を覚えこむまで、短期集中で反復練習させる。学ぶ途中で誤ったことを憶えてしまわないように、練習の誤りはできるだけ減らす。それぞれの学習者の個性にあわせて、できるだけ楽に早く学べるように教え方を設計する。

これらがすべてまちがっているとしたら?

このような、僕らが学生だった頃に当たり前だった勉強法に効果がなく無駄な努力である事が、新しい効果抜群の学習法の実証実験で解ってきた。1章から7章までは実例を紹介しながら、学習法に触れていき、実証研究に基づく著者の大きな考えを示したものだ。恥ずかしながら、寝不足だったせいもあり、あまり頭に入ってこなかった。学習に対する処方箋として、実用的なアドバイスは8章にある。学生(高校、大学、大学院生等)・生涯学習者・教師・職場の指導者と具体的にターゲットを絞り効果的な学習法と実例が書かれているので時間がない人は1章から7章までは読み飛ばし8章からじっくり読んでもある程度理解できると思います。

学生へのアドバイスだけをピックアップ

学んだ事を「想起練習」する。自分でクイズをする事で、再読ではなく、記憶から知識や技術を思い出す事を中心として学習する。教科書や講義のノートを読むとき、ちょっと手を止めテキストを見ずに、ここで重要なのは何か?初めて見る用語や概念はどれか?それらをどう定義するか?この考えはすでに学んだ事とどう関係するか?と自分にクイズを出す。

「間隔練習」前の週やそのまた前の週に学んだ事も繰り返しクイズとして出題し解く事を行い再度勉強する。クイズの後は答え合わせをして知らない事を把握、自分の弱点を発見しその範囲の学習を強化する事で苦手を克服する。

「交互練習」も効果的で例えば数式なら、一度に2種類以上の解法の違う問題を代わるがわる解くようにする。どの種類の問題か、正しい解き方はどれか気付く能力を養うのだ。

「精緻化」新しい教材に意味づけや解釈を見つけるプロセス。自分の言葉で誰かに説明したり、自分の生活とどう関わるか考えたりして、すでに知っている事と関連付ける。

「生成練習」答えや解き方を教わる前に自力で試してみる事で、文章中の欠けた単語を埋めるような簡単な練習でも、完全な文章を読むより学習が深まり、記憶に残る。

「省察」授業や実践で学んだ事を振り返って自問する数分の練習で、「学習記録」というエッセイを学生に書かせ、前の週に学んだ事を振り返り授業以外の生活とどう関わるか考える。この手法は学生の主体性を養い、スライドやノートを逐一書き写す事に何時間も費やすよりも効果的な学習法だ。

「検定」客観的な指標を使って、教科書をスラスラ読める事を基礎概念を理解したと錯覚する事(認知的錯覚)を避け、実力をより正確に測る事だ。これにより、知ってる事と知らない事の判断をする。

「記憶術」情報をストックし、必要な時に引き出しやすくする。思い出したいものにイメージを、現実にある場所やものと結びつけて記憶を呼び覚ます方法などがある。

他にも生涯学習者・教師・職場の指導者へのアドバイスも

他にも、様々な人に対応できる宝箱にような学習に対するアドバイスが詰まった良書です。学ぶ側の人も、教える側の人も価値あるメソッドが解説されていて、アラフォーで大学中退の僕でも改めて勉強でもしてみようかなと思える一冊となっております。

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