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経済界における真の実力者。世界を動かす11人の巨人たちとは

書籍のネット販売から始めたアマゾンは、あらゆるジャンルの商品を扱うようになり、アマゾン帝国と呼ばれるまでになりました。では、ベソスはなぜ書籍の販売から始めたのでしょうか。そこには彼なりの緻密な計算がありました。それを支えたのが、アメリカの投資家たち。海のものとも山のものともわからない事業に惜しみなく資金を投じる。その結果が良ければ投資した以上の資金を回収できる。これがアメリカ経済の強さです。本書では世界を動かす巨人と呼ばれる人々にスポットライトを当てたものです。

ルパート・マードック

二〇一六年の米大統領選で、FOXニュースは当初ドナルド・トランプ候補を批判的に報じることもあったのですが、大統領に就任すると、しっかりとトランプ寄りの報道をするようになりました。トランプ大統領お気に入りの放送局です。極めてご都合主義的な政治姿勢ですが、ビジネスの嗅覚は優れていると言えるでしょう。いまやマードックの帝国は五〇を超える国々で七五〇以上の企業を動かすまでになったのです。しかし、その姿勢が、アメリカをアフガニスタンやイラクの泥沼の戦場に導いたとも言えるのです。自分のビジネスのためなら、世界をどのようにも動かす。まさに「世界を動かす」商売人です。

トランプ大統領就任後も批判的なメディアは未だに多い中、FOXニュースはトランプ寄りの報道をすることで一定の人気を集めている事実。その報道姿勢はビジネスライクで、戦争を肯定してでも自分たちの利益を取るという一貫したものだ。五〇を超える国々で七五〇以上の企業を動かす大帝国は、今も紛争により利益を上げ続けている。

ウォーレン・バフェット

父親が株の仲買人だった影響で、幼いころから株式投資に興味を持ち、なんと一一歳で株に投資します。姉と共にシティ・サービスという会社の株を一株三八ドルで三株購入し他のです。ところが、この株はその後、一株二七ドルまで下落。きっと焦ったことでしょう。それでも我慢し、一株四〇ドルになったところで売却。ほっとしたのでしょうが、その数年後シティ・サービスの株は二〇〇ドルまで上昇しました。この経験から、バフェットは忍耐の大切さを学んだと述懐しています。

バフェットは、コロンビア大学教授のベンジャミン・グレアムの古典的な名著『賢明なる投資家』を読み、心酔していました。僕も一時期、株の世界を知るために読んだことがありますが、結局、性分に合わない株式投資には手を出しませんでした。グレアムの投資理論は、クオンツによる高速売買ではなく、日々の株価の変動に惑わされることなく、企業の収益力や財務状態、将来のみ投資などを総合的に分析し、企業の本質的価値を見極めるというもの。株価がこの本質価格より低い時に買うのが賢明なる投資家だという。これは現在でもバリュー投資として支持者が多い手法です。

グレアムに師事し、オマハに戻ってきたバフェットは実際の価値より安く評価されている会社で世の中になくてはならない会社、自分が気に入った会社に投資するというスタイルを貫きます。アメリカン・エキスプレスがスキャンダルで一時的に株価が下がると、大量に買いすすめます。クレジット産業に将来性を見出したからです。同じくウォルト・ディズニー・カンパニーやワシントン・ポストなどにも投資。かつて自分が新聞配達していた会社の社外取締役に就任するという皮肉。コカ・コーラ社へも力を入れます。バフェットのバークシャー・ハサウェイの保有株は35%がコカ・コーラ一社で占められるほどの熱の入れようでした。

ビル・ゲイツ

彼が一三歳のとき、シアトル市内に支店のある会社が「プログラムデータ処理装置」(PDP)という原始的なコンピューターを開発。それを遠隔操作できるテレタイプ端末が学校に導入されたのです。使用量は高額でしたが、学校の母の会が寄付した資金で使用することができました。ビルは夢中になり、学校のコンピュータールームに入り浸りになります。ビルの二歳年上のポール・アレンも夢中になります。彼と共に、ビルはやがてマイクロソフト社を創設することになるのです。

ビルは13歳ですでに簡単なゲームソフトを作っています。「三目ならべ」です。1964年に開発されたのがBASICというコンピュータを動かす言語で初心者にも扱いやすいものでした。そういえば僕が小学校の頃ファミリーベーシックというものがあり、友人の1人がそれに熱中していてテニスゲームのようなものを作っていました。彼は、優秀なプログラマーにでもなっているだろうか?

ジェフ・ベゾス

人気の書籍は大量に注文が来ますが、それほど売れない書籍であっても、インターネットでなら、全米各地から注文が入り、それなりに売れるのです。この売れ行きをグラフにすると、まるで恐竜かゴジラの尻尾のようにそこそこ売れる本が長く伸びるという事実でした。これがロングテール(長い尻尾)です。たとえ少部数ずつであっても、積み重なれば、十分商売になるのです。

ロングテールを実現するためのズルい発注方法がある。取次のカタログには掲載されているけど、実際には在庫がない本を選び、目当ての本1冊とダミー注文の本9冊を同時発注し 、注文の最小単位である10冊とするのです。すると取次から9冊の本の在庫がない旨を書いたお詫びの手紙と共に、目当ての書籍1冊が手に入るのです。

世界を動かす巨人たちの歩みとアイディアには驚かされます。この他にも、「アリババ」のジャック・マー、トランプ大統領、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、グーグルを作った2人のラリー・ページとセルゲイ・ミハイロビッチ・ブリン、長者番付8位のコーク兄弟などが取り上げられています。

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