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イダジョ!医大女子|史夏 ゆみ

イダジョ、聴き慣れない言葉だが医大女子のことをこう呼ぶらしい。リケジョとかは聞いたことがあるけど。医者を目指して奮闘する女子医大生たちの学園エンタメ。知られざるイダジョの生態がそんな世界と縁がない僕にとっては新鮮だった。医大生と言っても経済状況はまちまち、親が二人とも医者のボンボンで遊びまわって進級できない者もいれば、勉学に励み一発逆転を目指す者も。負けるな女子医大生!!

登場人物

安月美南   Azuki Minami ……本編の主人公。意志の強さと持ち前の明るさで、困難に負けず医師を目指す。

景見桂吾   Kagemi Keigo ……現役医師。専門は心臓血管外科。腕利きで、患者の懐に入っていく話術を持つ。

日向魁人   Hyuga Kaito ……爽やかなアイドル系美男子。家族全員医師の御曹司。

古坂翔子   Kosaka Shoko ……小悪魔系女子。そのルックスと体形で、医師と卵たちを誘惑する。

帯刀俊   Tatewaki Shun ……超秀才の変わり者。虫嫌い。奇術部に所属している。

小倉兼高   Ogura Kanetaka ……再受験組の32歳。血が苦手で手術中に気絶してしまうことも。

長峰沙良   Nagamine Sara ……親の希望で医大に入らされた。何故か美南を敵視する。

秋元愛美   Akimoto Manami ……解剖が苦手で落第し、美南と同学年になった清楚系女子。大学内に年上のカレシがいる。

医大生を身近に感じてもらうためか、主人公は一般的家庭の育ち。なので医大の華やかなブランドに身を包んだボンボンとは一味違う。服装や持ち物でマウントを取り合うような人たちとは訳が違うのだ。それでも進級はいつもギリギリ程度の成績。そんなイダジョの奮闘が始まります。

 

びょういんになりたい

美南は年長組の時の七夕の短冊に「びょういんになりたい」と書いていた。そう、医師に憧れたのではない。美南が好きなのは、病院の雰囲気なのだ。ふと脳裏に浮かぶ、あの夜の暗闇に煌々と灯りが光るオレンジ色の病院。そのなかで慌ただしく通り過ぎていく、真剣な表情の医師や看護師たち。美南は、あの安心を与えてくれる空間に自分を置きたいのである。

幼い頃の経験からオレンジ色の病院に憧れを抱いた美南はその時の思いを忘れぬまま医大へ。家族の命を救ってくれた、安心感のせいもあって、その思いは胸にしっかり刻み込まれていた。

 

親への反抗

「単純ね。ただ逃げるだけじゃ、 復讐 にならないでしょ。受かって安心させて『あー、医者になるんだ、これで私たちは安泰だ』って期待させて、そこで失望させるほうが効果的じゃない」  美南は無言で首を傾げた。 「何よ」 「それじゃ親のいう通り医学部行ったものの、途中で 挫折 した残念な娘なだけじゃない?」 「何ですって?」 「安月さん」日向が美南をとめようとすると同時に、沙良が尋ねた。 「じゃ、あんたならどうした?」 「うーん……高校のうちに家からとっとと出てくかな。できるだけ早く関わりを 断とうとするんじゃない?」 すると沙良はフッと笑った。 「あんたくらい自分勝手な人間だったら、もっと楽だったんでしょうけどね」 「え?」 「うちは共働きなのよ。私がいなくなったら、誰が兄の面倒をみるのよ」美南はこれを聞いてハッとした。沙良は、自分と親だけの都合で関係がこじれているのではない。きっと家族の障がいというストレスに、両親とうまく団結して対応できないのだ。浅はかだった。

親への反抗心から医大を辞めようとする友人。それは一見復讐のようにも見えるが、人生で言うと負け組確定になる行為。大学生ぐらいだとまだその辺の世の中のことがわからず、学校を辞めてしまう人間は意外と多いのではなかろうか?僕も大学中退だが大学時代の友達で僕以外にも2人中退者がいる。類は友を呼ぶというわけだ。

医大という一般の大学とは違うシビアな世界で奮闘するイダジョの様子が共感を呼ぶだろう。医大に通ったことがない人が読むと、医大ってこんなところというおぼろげな理解が得られるだろう。僕はオーバードーズした時に救急車で近くの大学病院に救急搬送されたことがあるが、そこで感じた印象と同じような感覚を主人公たちから受けた。医大ってこんなとこ。

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