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物欲一本締め!|松井 謙介

物欲のままに商品を紹介。過去の商品だがその時を生きてきて人間には懐かしいものばかり。アイテム情報誌とは思えぬコラムは抱腹絶倒。

見た目、走り、文句なし!

「スポーツカー!」。大きい声で言えばいうほど、間抜けだ。「スポーツ」がダメだ。商品カテゴリに「スポーツ」がついた瞬間に若者のクルマ離れ開始。「スポーツ」。その行為自体は大変清々しいものだけど、「形容」としては脱力以外の何ものでもない。スポーツテレビ!ありえないもの。スポーツ向けに動画応答性に優れたテレビをそうは呼ばない。「発覚! iPhone 4SのSはスポーツだった」。イヤだ!ジョブズが草葉の陰で泣く。白物家電はどうか。スポーツ掃除機。物欲が蒸発する。これなら、本誌ヤマダが原稿に書いた「ドラム式掃除機」のほうがいい。スゲェ吸いそうだし、サイクロン以上に回転しそうだし、「正直、買いたい」と思ったもん。 ということで「スポーツ」の冠、いらなくないか、トヨタ「86」。資料には「今の時代にあったスポーツカーの楽しみ方を提案」ってあるけど、スポーツカーって言葉が出てくるだけで、気持ちがなんか 30 年前にタイムスリップしちゃうんだ。クルマ自体はストロングな外観で、男子なら誰しも「いっちょ乗ってみてぇ」と思うはず。走りもそりゃ世界唯一の水平対向エンジン&FRパッケージということで、きっと素晴らしいんだろう。でも一方で、「スポーツカー!」というより、「スポーツかぁ……」と二の足を踏む自分がいる。てなワケで、「86」自体は物欲指数100なんだけど、「スポーツ」という表現がどうにもイヤ。そのセクシーなルックスと官能的な走り、そのどっちにも相応しくない。だって、「スポーツ」と「セクシー」って、逆じゃんね?

スポーツカーというと一部の車好きは喜ぶだろうが万人向けかというとそうでない場合が多い。みょうに足回りが固かったりして運転は楽しいかもしれないが実用性といった面では少々普段使いには向いてないような。なので若者よりも中年のおじさんに人気となったトヨタ「86」。漫画の影響もあり「86」と聞くだけで心躍ってしまうおじさんの心は鷲掴みにしたが現代の車事情とはちょっと乖離したものとなってしまった感がある。

ストッパでも止まらない物欲マグマ、沸騰中

「ストッパ」。ライオンから発売されている下痢(以下マグマと呼ぶ)止め錠剤だが、皆さんは飲んだことがあるだろうか?「突発性のマグマに、水なし一錠で効く」。この看板に偽りなし。飲んで数分、「母さん、僕、片栗粉大さじ3杯食べちゃったかも」と思うほど、一気にマグマが止まるのだ。先日、痛飲した翌日に美容院に行ったのだが、正直マグマ系にまったく自信が持てなかった。そんなとき、「フリスクですけど」的な顔で、水なし一錠パクリである。パーマをかけている1時間、腸はもう砂漠も砂漠。こりゃ安心だと油断したのがいけなかった。二日酔いのせいか、トイレでオエー。上から別マグマを吐いたのである!ストッパは腸から上は責任外。どこまでもプロフェッショナルなヤツ。

僕は胃腸が強いのか、下痢になることはほとんどないので、このストッパを使ったことがない。使った人は効果を実感できるだけの優れものらしいが、整腸薬と違い下痢止めにスポットを当ててニッチな医薬品となっている。下痢でもどうしても休めない時に!!

地味な進化も大歓迎

ノイズキャンセリングヘッドホンQuietComfort20i、略してQC20iの話だ。去る6月6日、BOSEは渋谷ヒカリエにて、「BOSE〝IMPACT 2013〟」と題した大々的な発表会を催し、QC20iはそこで発表されたわけだが、あの、コレね、度肝抜かれるよ。その最大のウリは、インイヤーとは思えぬ「超静粛性」。イヤーチップを耳穴にねじ込むことによる物理的な遮音効果ものっかって、その静けさたるや正直未体験ゾーン突入なのだ。例えれば、スイッチオンにした瞬間、世界の音がシューッとしぼんで、自分の鼓膜に吸い込まれて消えてなくなるような感じ。それでいて音楽の再生音も優秀で、その音場の広さは圧巻。低域も豊かで、音楽に宿る音楽性「だけ」を、存分に味わうことができるわけだ。あと、あんま触れられてないんだけど、本機には地味な進化点がある。実はこれまでのQCシリーズは、充電がなくなると、それで使用は終了。通常のヘッドホンとして利用することができなかった。でもこのQC20iは、充電切れでもノイキャンなしの状態で音楽が楽しめるのだ。フル充電で 16 時間使えるけど、充電し忘れはよくあること。海外へのフライト中などの利用も考えると、これは大歓迎といえるだろう!珍しく余談のない原稿だが、それでも語り足りない。発表会の登壇者はやや大仰だったが、この原稿は大ゲサではない。買うぜ!

BOSEと言えばノイキャンのハシリだが、現在はというとちょっと存在感が薄くなりつつある。価格ばかり高くて、SONYやゼンハイザーが頑張っているのに比べやや音が薄っぺらいような。最近ではカナル型のものでもノイキャン搭載のAppleのAirPods Proなどが優秀となっていて、ますますBOSE離れが起こっているような。

ちょっと前のアイテムを懐かしがりながら見直していくのは意外と面白い。現在のアイテムと比較しても、当時の衝撃を思い出しても楽しく読むことができるだろう。馬鹿話風な語り口も軽妙でアイテム情報誌のコラムとしてだけでなく読み物としても秀逸。

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