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興味のあることや本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

『毎日トクしている人の秘密』名越康文

      2019/03/03

毎日イキイキと楽しそうに過ごしている人にはどのような秘密があるのだろうか。気鋭の精神科医が、不安や悩みの真相をつきとめ、明るく生きていく方法を示唆する。不安を打ち砕くひとつの方法として「自分のお通夜を想像する」のがよいという。時間的、空間的に俯瞰して客観的に自分を見ることができ、持ち物、プライド、見栄が薄れて消えていくのだ。不安は、自分の内面にはあるけれど、現実には存在しない。そのことに気づけば幸福度数が三段階ぐらいレベルアップして、幸せに近づいている。当たり前のことを当たり前に行い、小さな「徳」を積み重ねながら、少し「得」したな、と楽しい気分で毎日過ごす秘密が詰まっている。「今ここ」を生きる心理学。

小市民的な幸せには個人差がない

「歴史に残る芸術作品を作る」とか「世紀の大発明をする」「宇宙の謎を解き明かす」といった 気宇 壮大 なミッションをこなしていくときにその人が受ける快や不快、達成感、満足感のようなものには、かなり個人差があるからです。これに対して、日々仕事をこなす、仲間と仲良くする、給料をちゃんと持って帰る、あるいはたまには家族サービスをする、といった日々の義務をこなしていくことに伴う、しんどさや充実感、喜びって、あんまり個人差がない。ものすごく英雄的な人も、僕らのような普通の庶民も、その部分はあまり変わらない。だから、より普遍的な意味での幸せに関係するんじゃないか。ひとまず、そのように考えられると思うんです。

僕には壮大なミッションや夢といったものがない。日々好きな本が読めて、甘いものが食べられる。そして今の住まいで十分満足している。この生活を維持できればそれでいいと思っている。このような小さな幸せには個人差がない。

「今ここ」に集中することの力

僕の臨床経験上、現在や未来への不安と無関係に、いきなり「過去」が問題として想起される、というケースは多くありません。例えば、今直面している問題が「なぜ」生じたのか(あのときの、あの出来事のせいではないか?)というように、過去に 遡って理由を求め、それを清算したいと願う気持ちや、「こんなことが起きたら嫌だ」という未来への不安から、過去の記憶が引っ張り出されているケースが圧倒的に多いんです。さらに付け加えておくと、未来への不安のために、不快な過去が捏造されてしまうことすら、少なくありません。過去のひどい体験や記憶が引っ張り出されてきて、「もっとひどい形で、同じような目に遭うかもしれない」という不安が次々に拡大再生産されていく。こうしたパターンが、ある種の癖のように反復され、妄想的に辛い過去が増殖していく状態に陥る人もいます。いずれにしてもここでいえることは、僕らがまず問題として取り扱うべき課題は、過去よりも現在、あるいは未来に関する不安であるということです。確かに思い出すのも辛い過去はあるかもしれませんが、過去はもう済んだことであり、事実としてはすでに確定したもので、変わることはありません。これに対して未来には、いい方向にも、悪い方向にも変わりうる、無限の可能性が広がっています。あらゆることが起こりうるということのほうが、人間にとっては恐ろしいし、不安も強い。だからこそ、そこにどうかかわるかという方策を練ることが大切になります。

未来に対する漠然とした不安に襲われることは多々ある。一年後この不安を振り返ってみると、ほとんどその不安が的中することはないので、漠然とした不安は無用だったどわかる。不安は過去のものになってしまえば、そこで終了。不安に襲われたら、このことを思い出そう。

愚痴の操作性

愚痴とはつまり、周囲へのアピールなんですね。認めて、慰めて、勇気づけてほしい。でも、一方ではそれを先回りして自分で卑下して、防御壁を張りめぐらせてしまっている。つまり、本人は気づいていないけれども、「私なんかこんなもんだ」という自虐的な態度が、周囲の人を挑発したり、壁を作ることにつながってしまう。根っこのところでは、明るい気持ちになりたい、勇気づけてほしい、慰めてほしいという本音があるのだから、「今、ちょっと弱気になってるんだ。ごめんね、話をしたらちょっと気持ちが落ち着くから」と素直に言えばよさそうなものだけど、「どうせ俺の人生なんて」とか、「人間なんて所詮自分のことしか考えてないのよ」といった、ひねくれた表出の仕方しかできなくなっている。こういう話を聞くのはなかなか大変ですよね。勘のいい人であればその背景にある思いに心を寄せられるかもしれないけれど、それ以前に、聞いているだけで嫌な感じがしちゃうのが普通です。ご本人としては自己否定の言葉を連ねているつもりでも、実はそれは冷静で客観的な自己批判ではなく、相手を自分のいいようにコントロールする目的で発せられている。そこにある、非常にねっとりとした操作性みたいなものが伝わってきます。素直じゃない言葉って、こちらに対する操作性を強く感じさせるんですね。

人の愚痴を聞くのは本当に苦痛でしかない。「今、ちょっと弱気になってるんだ。ごめんね、話をしたらちょっと気持ちが落ち着くから」という言葉を発する事ができれば相手の負担も減るだろう。ちょっとした気遣いで場面は好転します。

日々の暮らしの中で問題や壁にぶち当たった時、得する人はどのようなマインドセットで臨んでいるのかがわかる書籍。あなたも分かっていそうで分かってなかったこの秘密を知れば、毎日トクする人へ!!

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