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2時間の講義で、2018年のビジネスのための知識を習得

      2018/06/13

2018年の「経済・政治・ビジネス」を大前研一が特別講義!2017~2018年の世界・日本の動きを俯瞰し、国と企業の問題・トレンドを解説。トランプ政権はどうなった? BREXITの行く末は? 中国の存在感はこれからどうなる?これらの世界の動きに対して日本はどうするべきなのか。2時間の講義で、2018年のビジネスのためのしっかりした知識を身につけることができます。

休眠口座や所有者不明の土地が年々増加

個人消費の面では、長寿社会に対する不安というものがあります。日本は1,800兆円超の個人金融資産がありますが、ほとんどマーケットに出てきません。理由は「いざというときのために取っておきたい」です。しかしその「いざというとき」というのはなかなかやって来ないのです。したがってお金を握ったまま亡くなっていくことになりますが、この現象は今の日本では大きな問題となっています。  各銀行にいわゆる「休眠口座」と呼ばれるものがあります。最後に出入金があった日や定期預金の最後の満期日から、銀行の場合は10年、ゆうちょ銀行の場合は5年以上経ったもののうち、その口座の名義人本人と連絡がつかないものをこう呼びます。これが毎年800億円くらいになると言われています。これらの持ち主の名義はいかにも高齢者のような古めかしい名前だったりしますし、あるいは本人が複数の名前を使っていたり、多くの場合はもう死亡してしまっているので、口座について問い合わせをする人がいないのです。親戚も、パートナーも、口座の存在を知りません。また所有者が不明の土地というのが、日本全体で合わせるとなんと九州と同じ面積になるのです。2040年にはこれが北海道とほぼ同じ面積にまで広がると予測されています。固定資産税を払うのが嫌でとぼけている間に死亡してしまい、誰の土地なのか分からなくなるといったケースです。

これから高齢化者社会がより進んでいくと、休眠口座や所有者不明の土地は把握しきれないほどのものになる。これらを活用するために、個人の資産は守りながらも、休眠口座や所有者不明の土地なんかも活用できるよう法整備をしていかないと、田舎の土地なんかはますます誰の持ち物かわからない空き家となって、犯罪の温床になること間違いない。ちょっと前にも、受刑者が島の作業場から脱走して空き家を転々としながら逃亡生活をしていてなかなか捕まらないという事態に。その裏には、いちいち空き家の所有者を見つけて家の中を調べさせてもらう許可を取らないと警察といえども不法侵入となってしまうという障壁があった。

2018年 世界の「政治」

韓国ですが、文在寅に関しては韓国民も「あの人はいったい何を考えているのか」と非常に混乱しています。実はこの人は金大中が金正日と握手した第1回南北首脳会談、太陽政策の会談の時に同行した参謀です。したがって彼としては「話せば分かる」という考え方なのですが、そうすると米国が介入してくるので終末高高度防衛(THAAD)ミサイルなどを配備してやっているということです。文在寅の本心としては自分が北に行けばうまくいくと思っていた節がありますが、米国に言われて不承不承北と対立しなければならず、2018年1月の南北会談の実現にしても「米国が主導する制裁圧力の効果で、トランプ大統領に感謝したい」とまで発言するほどです。これでは韓国民も文在寅の心はどこにあるのか判断しかねているという状態です。しかし、文在寅が日本との関係はほぼ100パーセントよくならないと考えているのは間違いないと思います。  この人はやはり基本的には日本よりも中国とうまくやりたい、チャンスがあればそうしたいと考えているのでしょう。ただ、2017年12月に彼は中国に行きましたがあまり歓迎されませんでした。さらには今、韓国は、THAADミサイルの配備によって中国から報復措置を受け、ロッテマートを閉鎖・売却するまでに追い込まれています。現代自動車も中国では非常に売れていたのですが、全く売れなくなってしまいました。そういう点では中国との関係改善が優先で、その達成が経済に直結すると考えていると思います。

南北首脳会談が行われ、核などの廃棄について話し合われたようだが、具体的に廃棄に向けた動きはない。この後米朝首脳会談も控えているが、そこではもっと踏み込んだ話が出るのだろうか。核の開発に執着して国威発揚を目指してきた北朝鮮では、今更、核を廃棄するということに反対する国民も一定数いるのだという。経済制裁を解いて安定した世界からの援助を受けるには、核の廃棄が絶対条件。日本ではF35をロッキード社から購入すると発表があった。緊迫するアジア情勢を睨んでのことだろうが、アメリカにうまいこと乗せられて商談成立みたいな印象がぬぐいきれない。

2018年世界では何が問題となっているかがコンパクトにまとめられた書籍。ビジネスマンが知っておきたい世界情勢が平易な言葉で綴られており読みやすかったが、ボリューム感は少し少なめ。空き時間にパパッと読みたい人向けです。

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