51Blog

興味のあることや本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

宗教を理解し、グローバル世界を読み解く最大の鍵を手に入れろ!

      2019/02/27

世界を読み解くには、宗教が最大の補助線になります。ヨーロッパ人もインド人も中国人も、当人たちは意識していなくても、長い歴史をへたキリスト教、ヒンドゥー教、儒教の発想や行動様式に支配されています。宗教を理解すれば、グローバル世界を読み解く最大の鍵が手に入るのです。――世界の宗教について比較研究を行ってきた著者が、主要な文明ごとに、社会と宗教の深いつながりをわかりやすく解説!

ロボットを作った大学生は神か?

例をあげてみましょう。ロボコンに出ることになった大学生です。大学生がロボットを造るのは、Godが人間を造るのとまあ同じ。大学生は、ロボットを設計し、電線や乾電池など材料を買ってきて、組み立てた。さあ、優勝するぞ。でも成績が悪かったら、だめなロボットはスクラップにして、捨ててしまうことができる。ロボットは大学生の所有物で、大学生に使用・収益・処分の権利があるからです。さて、そのロボットが、「私はあんたに造られた覚えなんかない」と言い出したら、大学生はどう思うか。ただでさえ出来の悪いロボットが、口ごたえまでしたら、ますます許せないと怒るでしょう。人間がGodに造られたのだとしても、そのことを覚えているはずはありません。Godに教えてもらうしかない。それを教えているのが一神教です。それを教えてもらったあとでは、「私はGodに造られた覚えなんかない」とは、怖くてなかなか口にできなくなる。これが一神教の世界なのです。

一神教の世界観をロボットと大学生の関係で分かりやすく解説。AIが発達してきて人間のような手足のあるロボットが登場したら作られたロボットは人間に対しお前らに作られた覚えはないと言い出すだろうか。神が世界を創造したとなると、地球の創生や人類の進化などは無視していきなり地球が誕生し、人類が生まれたことになる。これは根拠が乏しく非科学的だ。これだけ多くのことがわかってきた現代でも、一神教が世界中に信者を持つわけとは何だろう。

預言者

受講生  でも、人びとが奇蹟だと信じれば、預言者なのではないでしょうか。

橋爪  人びとが信じたら預言者だ、という理屈なら、ニセ預言者でも人びとが信じたらほんものの預言者、ということになってしまいます。ほんとうの預言者かどうか、それを決めるのはGod。Godだけが、誰がほんとうの預言者か知っている。でもこれだと、ほんとうの預言者とニセ預言者を、人間は区別できなくなって、Godと交流できなくなります。一神教が成り立たない。ニセ預言者がまじっているとしても、ほんとうの預言者がいなければならない。そしてなにかの手がかりでもって、人間にも、その区別がわからなければならない。そこで聖書を読むと、預言者は、おおむね以下の三つの条件をみたすことで、人びとに認められていきます。第一に、それまでの預言者の語る神の言葉を踏まえていること。たとえば、モーセは誰もが偉大な預言者だと認めているので、モーセの預言を踏まえて、神の言葉を語る。イエスもそうしています。ほんものの預言者を、預言者と認められないようでは、預言者の資格がない。第二に、先輩の預言者から、「おまえはほんとうの預言者だ」とお墨付きをもらう。これも効き目があります。イエスも、この形式を踏んで、先輩の預言者である洗礼者ヨハネに認められた。「わたしの後から来るものは、もっと偉大だ」と言ってもらったことになっている。第三に、ニセ預言者を論破することです。おまえはニセ預言者だと相手を論破するならば、自分はほんものだったことになります。

Godと預言者の関係がわかる解説だ。神の言葉を語る預言者とニセ預言者を聖書によって定義する。これで偽物がはびこるのを防いだ訳だ。奇跡を信じるということはどういうことか、マジックとの違いはなど素朴な疑問に答えてくれる。

アメリカが資本主義の訳

アメリカでは、誰かがたくさん儲け、ほかのひとがあまり儲からなくても、神の意思だから甘受しなければならない、と考えます。市場には運、不運があるし、いろいろな事情や偶然で儲かる場合も、儲からない場合もある。それを含めて、市場は公正だとする信頼がある。大儲けをしたひとは、市場と神によって祝福されたのであって、努力したかどうかとは関係ないと考えるのです。つまり、不労所得で潤っても、市場のルールに従っているかぎり、何の問題もない。利益を、教会や慈善事業に寄付するかどうかは、本人の自由です。ただし、金持ちがすべてを寄付して、わざと貧乏になることには、価値を認めません。わざと貧乏になって救われようとするのは、人間の業による救いで、苦行主義だからです。健康なひとがわざと病気になったり、安楽な生活を捨ててわざと苦行を行なったりすることを、キリスト教は認めないのです。与えられたものは、感謝をして、自分のために使っていいのです。それをわざわざ断ったり、苦行したりすることは、罪になります。金持ちは金持ちのままでいるのが正しいということになります。

資本主義が根付いたアメリカではキリスト教により寄付の文化が浸透している。宝くじが当たって大金を手にした幸運な人には寄付の呼びかけがあちこちからあって、それをしないと強欲だとか言われてしまう社会だ。その一方で金持ちであることを認めてくれるのもアメリカならでは。日本では成功して大金を手にし、女優と付き合っただけで出る杭は打たれるという言葉にもあるように叩かれる。

キリスト教やイスラム教、仏教など世界の様々な宗教の根本的な違いとその成り立ちがわかる本。宗教を理解すればその国の人々の行動原理が分かります。日本にも多くの外国人が訪れるようになった今だからこそ、その違いについて知っておくのも良いのではないでしょうか?

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

 - Book , , , ,