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モビリティ2.0 「スマホ化する自動車」の未来を読み解く

      2018/09/24

【自動車の「スマホ化」とは?】
ガラケーからスマホに変わった時代。デバイス(端末)メーカーは主役の座を奪われた。新たな勝者は、SNSなどのアプリ開発者(フェイスブック、ツイッター)、そしてアップルやグーグルなどのプラットフォーマーたち。「エコシステム」を発展させ、「データ」を制するものが「勝ち組」となった。自動車業界でも同じ現象が起きる。「自動車」というモノが主役の時代から、エコシステムとデータが主役の時代へ。旧来の発想とはまったく異なるパラダイム転換のメカニズムを解き明かすのが本書だ。

次世代モビリティを中心とした都市のエコシステムの構築

次世代モビリティを中心とした都市のエコシステムの構築は、経済を活性化させる。そして、海外からの若者の流入により人口は増え、少子高齢化が解消する。夢物語のように聞こえるだろうが、実はそこまで非現実的なものではない。なぜなら、ここまで述べた多くのことはすでに海外の都市でその試みが始まっている、もしくは検討・議論されていることだからだ。

ちょっと前に、日本でも完全自動運転の車でタクシー運行する試みが行われて話題になった。客から料金をとっての運行は世界初とか言ってた気がする。自動運転や配車サービスは都市を中心に様々な実証実験が行われていて、近い将来完全自動運転(レベル5)が普及するのは時間の問題だろう。車を所有している人でも平日は車にほとんど乗らないで過ごす都市部の人間にとって、自動運転の車が空き時間に勝手に自宅を出て、料金をとって運行してくれたら、なんて夢も現実のものとなるのではないだろうか。

中国・吉利の世界戦略ブランド「リンク&コー」

リンク&コーのビジネスモデルのエッセンスはおもに4つある。まず、直販方式を採用したことであり、ディーラーを介さずにメーカーが直接、顧客に車を販売する。第2に、各モデルにはカラーバリエーションはあるものの、グレード展開やオプション設定を排除することで、製品の選択肢を極めてシンプルなものに留めていること。第3に、サブスクリプション方式で所有することができるようにしたことだ。携帯電話の料金を支払う方法と同様に、2〜3年程度の契約で毎月定額を支払うものである。そして最後は、ディーラーでの価格交渉を嫌う傾向が強いミレニアル世代を意識して、オンラインでの販売とし、誰もがシンプルかつ明瞭な価格でフル装備の車を購入できるようにしたことである。市街地に「オフラインストア」を開設しているが、それは小さなブランドブティックであり、同社モデルの実車を実際に確認したり、同社のブランドコンセプトを体感することだけを目的としたものである。

いちいちディーラーに赴かなくても、ネットで車が買えるというのは大きな進歩だ。ちょっと前のAmazonのセールで、日産のGT-Rが売り出されて話題になったが、ちゃんと買い手がついたところを見ると、これからはネットでシートの皮の色や車体の色、など様々な装備をネット上で選んで自分好みの一台に仕立て上げて、出来上がったマイカーをCGなどを使いオンラインストアで確認して買い物をするようなスタイルが一般化するだろう。洋服だって試着できないネット通販は厳しいとの見方が大半だったが、現在ではZOZOの成功などを見ることで不可能ではなかったことが証明されている。

プラットフォーマー「テスラ」の登場

デジタル社会の発展により、その社会の中でデジタル技術を活用して富を分配する者が現れ、デジタル経済があちこちで構築されるようになった。典型例は、米国の「ビッグ・ファイブ」に代表されるような、アップル、アマゾン、アルファベット(グーグル)、フェイスブック、マイクロソフトといった、いわゆるプラットフォーマー(Platformer)である。

プラットフォーマーの連携的な例が電話である。電話は世の中の1人だけが持っていても役に立たないが、多くの人が持つにつれてその便利さを発揮する。そして自動車の世界にもプラットフォーマー足りうる会社が出現した。テスラである。EVの販売のみならず自動運転なども世に提供しモビリティ事業を成長させることに力を注いでいる。街中を走るテスラの自動車は走行データを収集し、そのデータ量は1日あたり500万マイル(約805万キロメートル)にも及ぶ。

インドが目指すこれからの自動車産業政策

インドが目指すこれからの自動車産業政策は、脱炭素の電動化を進めると同時に、国内企業の育成、デジタル化の促進、都市への投資といった、エコシステム全体を捉えながれあ、スピード感を持って次世代モビリティを構築するということである。

中国などではナンバープレートの末尾が奇数や偶数の時には自動車に乗ることができないような政策をとっている。この政策に引っかからないのが電気自動車なのだ。新車の登録も電気自動車だとスムーズに行われるとあって、すごい勢いで電気自動車が普及している。日本だとまだまだガソリンエンジン部品を供給している会社などを保護するためかどうかはわからないが、そこまで優遇されていない。

自動運転車が普及すれば、交通弱者が減る方向にいくだろう。不動産投資ならぬ、自動運転車と配車サービスを合体させた、新たな電気自動運転車投資なんていうのも出てくるかもしれない。実証実験を重ね数年後の実現に向けて、自動運転車の生い立ちから未来までが語られた書籍。

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