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興味のあることや読んだ本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

『「代謝」がわかれば身体がわかる』食物がどう消化吸収されるか

      2017/09/28

あなたの日々の身体変化の最小単位は「代謝」であるともいえる。これまでの代謝の積み重ねで今のあなたの身体はあり、今現在の代謝の積み重ねが未来のあなたの身体を作る。本書では、まず代謝を動かす根本原理について説明。そして身体がエネルギーをいかに獲得さうるかを解説。各々の化合物がどう代謝されてゆくか、タマゴサンドがどう消化吸収されるかを追う。最後に、代謝の調整機構の考え方を解説する。

酵素は生命活動に必須の触媒である

「酵素」というと「スムージー」とか「玄米」とか「風呂」とかいう単語を連想する人もいるまもしれないが、本書で説明する「酵素」はそういったキーワードとは全く無関係である。「酵素が健康増進に大きく貢献する」というのは、間違いとはいえないが「エンジンは自動車の走行に大きく貢献する」と言っているようなもので、「だから何?」と言いたくなる内容だ。エンジンがなければ自動車が走れないように、健康以前に、酵素がなければ代謝も進まず、私たちの生命活動は即座に停止するのである。ゆえに、代謝に必要な酵素は「体内で」合成されている。なんらかの先天的な疾患でもない限り、必要な酵素が枯渇し不健康になるということはまずない。

一時期、酵素の入ったスムージーや玄米、入浴剤などが飛ぶように売れた時期があったが、現在では、ブームもひと段落してあまり騒がれなくなった。こういった健康食品やなんかは出ては消えするのが日常茶飯事で、さほど効果がないことがわかると一気に人気が嘘だったかのように忘れ去られてしまう。高額な水素水発生器なども芸能人が紹介して一時的に売れたが、効果のほどが疑わしく、エビデンスも伴わないということで一気に廃れた。〇〇ダイエットとかも同じ部類と考えて良い。

酵素は原則、一種類の反応しか担当していない。何千種類とある体内の化学反応の中で、それぞれ専属の酵素が存在する。酵素はスペシャリストなのだ。いつも決まったフライトシケジュールで期待を操縦するパイロットのようなものだと考えてもらえば良い。相当に融通の利かない状況で、代謝全体が破錠しないように反応量を調整されながら、仕事を全うしているのだ。

自動改札の愉しみ エネルギー通貨としてのATP

体内でのエネルギー産生の代謝もまた、「必要に応じてどこでも使える形式でチャージして、適宜使う」のが原則である。一万円札にあたるのは糖質や脂肪であり、それらを化合物に含まれる科学エネルギーをじかに生体活動に使うのは、一万円札の使えない券売機の前で一万円札しか持っていないという状況に等しい。そう簡単には切符は買えないわけだから、体内の「運動」「代謝」は停滞し、やがては生命活動を維持することはできなくなる。

一万円をSuicaにチャージして自動改札で使用可能にするように、脂肪や糖質が持つエネルギーの一部を一旦ATPに変換して、そのATPによって体内での「仕事」を進める。いつでも即座に使えるプリペードカードのような存在がATPでエネルギーの通貨となって体内で働く。話はそれるが、最近は財布に小銭を入れなくて済むようになったので大変便利な世の中になっている。Suicaやスターバックスカードに始まり、Apple Payなども。生活圏内ならスマホさえ持って入れば財布すらいらない世の中だ。便利さのあまり使いすぎないよう出費はWeb明細などで毎月チェックしたいところだ。

パンが脂肪に変わるわけ 糖質で太るメカニズム

体内で合成される中性脂肪の多くは、過剰に摂取した糖質から生じるのである。油とは似ても似つかないパンや米が、なぜ脂肪に変わるのか不思議に思っていた人もいるかもしれないが、これが「パンが脂肪に変わるわけ」である。余計に糖質を摂取すれば、ここまでに書いてきたような中性脂肪合成の代謝が体内で粛々と進む。さらにいうなら、個人差はあるだろうが、体内に存在する中性脂肪の多くは、糖質由来であろう。なぜなら、油脂だけを過剰に食事から摂取するのはそれなりに大変だからである。

バターだけを舐め続けたり、オリーブオイルを清涼飲料水のように飲む人はいないだろう。しかし糖質の代表選手である、ご飯、パン、パスタ、ラーメン、うどんなどは味さえついて入れば相当な量を摂取することができる。食べ続けることで糖質が過剰な状態となり、ATP合成の需要量を簡単に超えてしまい、余った糖質は中性脂肪合成へと流れていく。

食物は人にとって「異物」である

人は何かを食べないと生きていけない。なぜ生きていけないかといえば、生命活動に必要なアミノ酸、脂質、ビタミン、ミネラルなどは外部から摂取するほかないからである。そのような、代謝を維持する上で重要かつ必須な化合物を「栄養素」と呼ぶ。特別なサプリメントを飲んだり、点滴でもされたりしない限りは、人はそれらを「食品」から摂取している。

体に気を使っている人の中にはサプリメントを妄信的に飲む人も多くいるが、僕はできれば食品から栄養素を取りたいと思う。美味しく食べて栄養素もそれなりに取れるのが理想的だ。

この書籍では、口から摂取したタマゴサンドがどのようにして消化吸収されるかが専門的に書かれており、専門用語も多く出てくるためそういった説明のところは読み飛ばしました。それでも、太るメカニズムやなんかは興味深く読めました。自分の食べたものが体内でどんな化学反応を起こすかがわかる書籍でした。

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