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『「今、ここ」にある幸福』岸見 一郎

      2019/06/18

ベストセラー『嫌われる勇気』の著者による、人生をよりよく生きぬくための36のヒントがここに。生きる勇気と希望が湧き、あなたを真に幸せにする言葉が満載。「あなたは、あるがままの自分で『あること』で、すでに価値があり、他者に貢献している」──今、この瞬間から幸せになれる!

子どもが与えてくれるもの

子どもは自分の力だけでは生きていけないので、お腹が空いた時や、オムツが汚れて不快な時は、泣いたり大きな声を出したりします。大人はそれを聞いて、子どもが何を求めているかを察し、子どもが必要としていることを与えます。しかし、これは行為の次元でのことであって、存在の次元では子どもは与えるのです。何をでしょうか。幸福を与えるのです。

近頃、親による虐待やなんかが報じられることが多く、ニュースを見ていても悲しくなる。最初は子どもをかわいがる様子をSNSにあげていたような子煩悩に見える親も、何かのきっかけで虐待に転じるようになるのだろう。それだけ子育ては自分を犠牲にする面が多く、子どもから受け取る幸福を感じる以上にストレスが溜まってしまいこのような残念な事件が日々起こるのだろう。子どもを作るということはその子に対して責任を負うということ。それができないのなら避妊は絶対するべき。避妊具をつけずにやろうとする相手がいたらきちんと説得してつけてもらうべき。行きずりでの行為とかなら、なおさらのこと。ピルを飲んでいるから大丈夫とかいう人がいるが、性病に感染する場合もあるのできちんと避妊しましょう。これは男性の側にも言えることです。

幸せとは「貢献感」

アドラー心理学では、「貢献」という言葉を重視します。他人からの評価ではなく、自らの主観で「自分は他の人に貢献できている」と感じられることによって自分の価値を実感でき、その「貢献感」を持てた時、人は幸せになれる、と考えます。しかし、老いや病気で寝たきりになった人は、貢献感など持てないのではないか、と考えるかもしれません。自分の価値を実感することは難しいのではないか、と。

病気や何かで周りの人間に迷惑をかけたと思うのはちょっと待ってください。確かに色々な面で周りの人のサポートは必要ですし、それを嫌う人が自分の周りから姿を消すかもしれません。僕の場合も、統合失調症に罹患してから多くの人が僕の周りから姿を消しました。引きこもり度50%(自分の欲求のためなら外出するようになりました)ぐらいの生活を送っているので、当然と言えば当然ですが‥‥。かわりにSNSでゆるく交流する人たちが多くいる生活に。人間関係は比較的希薄ですが、そのくらいの距離感が一番心地よいです。人間の価値は行為ではなく存在の面から見ることが大事。特別なことをしなくても、他の人に貢献していると思えることが大事です。僕の場合は仕事をしていないので、読んだ本の感想をブログや読書コミュニティーサイト、SNSなどに投稿して皆の参考にしてもらうということが「貢献」であると考えます。それが自己肯定感に繋がっています。

特別であろうとすることには全く意味がない

若くして母を亡くした私はその後、心筋梗塞で倒れ、生死の境をさまよう経験をしました。幸い九死に一生を得ましたが、とにかく生きるだけで精一杯でしたから、特別であろうとすることにはまったく意味がないことに、いよいよ思い至らないわけにはいきませんでした。

著者のように病気になると、そうでなくとも歳を重ねると、特別どころかそれまでの人生で何の気なしに行えていたことが出来なくなったりするものです。何かができることで自分は特別であり、そんな自分に価値を見出してきた人は、病気や老いに直面すると無力感に苛まれることも。元気な、あるいは若かった時には特別と感じ得た人たちほど病気や老いでただの人になってしまうとショックが大きいのではないでしょうか。

一瞬一瞬を真剣に生きる

アドラーは、人生の指針を「導きの星」と表現しています。旅人が北極星を頼りに進むべき道を見つけるように、私たちの人生にもまた、導きの星が必要なのです。その導きの星が「他者貢献」です。貢献とは、何か特別なことをするという意味ではありません。自分が生きていることが、すでに他者に貢献している。それを出発点として、自分にできることをしていけばいいのです。他者に貢献するという導きの星を見据えている限り、人生に迷うことはありません。私たちにとって大事なのは、「他者貢献」を理想、目標にしながら、「今、ここ」に目を向け、一瞬一瞬を真剣に、丁寧に生きていくことです。

出発点のところですでに存在自体が他者貢献に繋がっているのだよと思えれば少し気分が楽になるのではないだろうか。そうして小さい積み重ねでもいいから一瞬一瞬を丁寧に生きていれば振り返った時、ずいぶん遠くまで来たものだと思えるはず。

アドラーの教えをもとに、「今、ここ」にある幸福を感じ取るための書籍。人生をよりよく生きるために必要な「生き抜くヒント」がここにあります。あなたは、あるがままの自分で、すでに価値があり、他者に貢献している!

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