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「生きた戦略」の条件|新 将命|経営の中でも鍵を握る「戦略」をテーマに変わらない原理・原則を語る!

グローバル・エクセレント・カンパニーを渡り歩き社長を務めた「伝説の外資系トップ」として知られる新将命氏が経営の中でも鍵を握る「戦略」をテーマに変わらない原理・原則を語る!

ビッグカンパニーかグッドカンパニーか

「衆議独裁」で戦略を決定するとき、経営者が念頭に置いておくべきなのが、最終目的である理念やビジョン、わが社のあらまほしき姿である。

すべての戦略と戦術の原点は、最終的にはそこへ収斂するからである。

戦略創りの話を社員にするときに心得るべきことは、この会社の理想像、わが社が目指すべき理想の姿である。では、わが社の目指すべき最終目的の照準をビッグカンパニーに据えるのか、グッドカンパニーに設定するのか、これも「衆議独裁」の課題である。

最終目的の決定は、「わが社の理念づくり」の段階で行われていることだが、往々にして将来のことというのは、細部が漠然としており、全員で議論していても同床異夢となることも多々ある。

社員の中に、当初人によって理想像に若干の乖離があったとしても、長中期・短期目標の策定や戦略創りには大きな支障はない。理想像は、経営者の中にしっかりイメージできていれば、戦略や戦術、目標設定は経営者の手でマネージできるのであるから、経営者がしっかり方向性を示せば最終的な食い違いは避けられる。

問題は、経営者の頭の中で理想像が揺らぐことである。

すなわち、わが社はビッグカンパニーを目指すのか、あるいはグッドカンパニーを目指すのか、いったいどちらを選ぶのかということだ。

もちろん、ビッグでグッドな会社を目指すという戦略もある。

しかし、それは結論から言えば「あれもこれも」であり、「すべてを追えばすべてを失う」という戦略の隘路に迷い込む典型的なパターンでもある。

ビッグとグッドでは、とるべき戦略が異なるのだ。

私は、基本的には、まずはグッドカンパニーを目指すことを推奨する。なぜなら、ビッグカンパニーになれるということは、グッドカンパニーになった結果であるからだ。正しい(グッド)を積み重ねれば、結果として大きな(ビッグ)会社になるということだ。

私がビッグカンパニーでなく、グッドカンパニーを推奨するのは、「ビッグはグッドの結果である」という考え方による。

これを方程式で表すと〈グッド+ビッグ=グレート〉となる。偉大な会社は、まずグッドであり、その結果としてビッグになった会社である。ビッグになることのみを追いかけ、グッドを忘れた会社には未来はない。「大きな会社」になる前には「良い会社」になる必要があるのだ。

ビッグカンパニーになるべくグッドカンパニーを目指す。そしてビッグカンパニーになる過程で道を誤ると有名ブラック企業と呼ばれるように。今は大手であるのに働くものや取引先にとってはブラック企業である会社が結構ある。会社は誰のものか問題を考えた時、これらの会社は株主のものと答えるかもしれない。そうなってくるとブラック色もやむなしといった考え方になるのだろう。みんなにいい顔をするのは難しいのでどこかで割り切ることに。

発信力を身につけよ

戦術面の進捗は、現場の社員の目の前で起きていることなのでよく分かる。

しかし、全体の状況や戦略の進捗状況は現場の社員は分からない。この状態のまま放置しておくと、目の前のことだけ片づければよい、全体のことは自分たちには関係ないというムードに陥りかねない。

自分たちの目の前のことだけやればよいという姿勢では、戦略のストーリーが寸断されてしまうし、何よりモラールが上がらない。人は、他者に貢献することで自分の存在価値を見出し、やりがいを覚えるのだ。

全体の進捗状況についての情報発信は、経営者・リーダーの役割である。

いまどこか、これからどこへ向かうのか、という説明をタイミングよく、頻繁に発信することが求められる。

ただし、これだけだったら、経営者自らやらなくても、進捗管理の担当者から報告があればよいように思える。経営者が、戦略の進捗や全体の戦術の進捗を説明するのは、進捗状況の告知の他にメッセージを全社員に送るためである。

メッセージとは、「いまここまで来ている。これから向かうのはここだ。そのためにやるべきことはこれだ。さあ、もうすこしだ。みんなでがんばろう!」という全体を鼓舞するメッセージである。

戦略の成否は、戦術の実行にかかっている。その戦術の成否は、現場の社員の徹底的・継続的実行にかかっている。実行は社員の意欲に負うところが大きい。

成功とは、〔(情熱+スキル(仕事力)+マインド(人間力))×運〕の結果である。

社員の情熱・意欲を高めることができるのは、社長・リーダーだけであり、繰り返しになるが、それが社長・リーダーの役割でもある。

社員を鼓舞するメッセージをきちんと届けている会社は意外と少ないように思う。末端までそれが行き届く会社は良い会社といえよう。対外的にビジョンが示されそれが有名になっている会社もなかなか良いかと。そんな会社はやはり強い。自分の会社がそうしたビジョンを末端まで共有できていなければ、それは何がいけないのか考える。経営戦略から戦術まで一本筋の通った背骨が必要。成功とは、〔(情熱+スキル(仕事力)+マインド(人間力))×運〕の結果である。

勝ち残る会社の13原則を複数の会社の社長を歴任してきた著者が語る。変化に惑わされねい、経営の鉄則とは?

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