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「最貧困女子」を読んで日本の底辺を見る

      2016/11/14

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セーフティネットとそれから外れてしまった僕の知らない世界について興味があったので買ってみた。

最初に例として出てくる女子は、親が事業をやっていて死亡。後に大借金が残ってしまい結局闇金から金を借りるようになり、逃亡。その後連絡が取れなくなり取材もできなくなった。父が生きていた時は羽振もよく、コンパニオンなんかを呼び宴会などをやっていたが、その時すでに借金をしていたのだろうか。こうした自分ではどうにもできない状況に誰も手を差し伸べてくれない。(寄ってくるのは闇金とか裏社会の人間ばかり)相談できる友達や親戚も彼女の周りにはおらず、弱者が頼るべきセーフティネットもこれでは機能しない。

プア充女子は貧困ではない

この本では月収10万円前後で暮らし地元を愛し仲間たちとともに工夫して充実した節約生活をおくる女子のことをこう呼んでいる。ちょっと前に「マイルドヤンキー」何て言葉が流行ったがそれに近いのではないだろうか。このプア充女子たちからすれば、最初に出てきた女性なんかも、おなじ月収10万程度でキチンとやれている人もいるのに、それができないなんて人間は努力や工夫が足りないというのだろうがそれはちがう。貧困と貧乏の違いについてこう書いてある。

貧困とは、低所得は当然のこととして、家族・地域・友人などあらゆる人間関係を失い、もう一歩も踏み出せないほど精神的に困窮している状態。貧乏で幸せな人間はいても、貧困で幸せな人はいない。貧乏と貧困は別物である。

こうした貧困状態の女性をあげてきたが、彼女たちは最貧困女子ではなく、それは売春や性風俗産業の中にいるのだという。その多くは非行少女から始まる。家出(=避難)から路上生活そして売春ワークへと吸収されていくといった流れだ。現金収入がない家出少女たちにとってそれが「路上のセーフティネット」となっているという。

このようにどうやって、最貧困女子となっていくかが、克明に記されたルポルタージュである。知らなくてもいい世界だがこういったことがまかり通る現実もあるということだ。可視化できないこういった闇も日本にはまだたくさんあるのだと思った。

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