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ブラタモリ好き必見!地形の形成、発達史に興味を持ったら読む本

幸いなことに、最近はタモリさんが出演するテレビ番組「ブラタモリ」などのおかげで、地形を見てそのでき方や発達史などに興味を持つ方が増えてきました。本書では日本各地の様々な地形がどのように作られてきたのかをわかりやすく説明していきます。日本列島の成り立ちを単なる紙の上だけの知識ではなく、それぞれの経験に照らしながら理解するために最適な書籍。

自身が地形を変えていく

南海トラフの巨大地震では、室戸岬など岬の先端部が大きく隆起し、内陸側に向かって隆起量は徐々に減少し、さらにその奥では逆に沈降する地域が出てきます。1923年の関東大震災でも同様の傾向が現れました。房総半島や三浦半島、大磯海岸などが隆起するなか、東京湾の奥に向かって隆起量は減少し、地質学的には(長期的な平均では)激しく隆起していると思われる丹沢山地が、このときだけは逆に最大80センチメートルほど沈降しました。

このような地震性地殻変動は、一般的に海洋プレートの沈み込みで弾性体として振る舞う陸側近くが引っ張られて沈降し、その歪みの限界に達したとき、プレート間の巨大逆断層がずれて大地震を発生させ、下に引っ張られていた上盤側地殻は反発して元に戻る。地震後は再び沈降し始め、次の地震の前まで沈降運動は続く。この運動を繰り返す。自身が起こるたびに模型やなんかを使ってテレビでも詳しく説明されているので仕組みは理解できた。わかりやすい言葉で細かな説明もなされているので、ぜひ本を手にとってみてほしい。

プレート沈み込みが引き起こす長周期津波

2011年3月11日に発生したM9地震では、死亡行方不明者合わせて2万人以上の犠牲者が出ました。その死因の多くは、東北沿岸を襲った巨大な津波に巻き込まれた溺死でした。東北の三陸地方はリアス式海岸で、津波が来ると湾奥に波が集中して波高が上がるため、これまでもしばしが大きな津波被害を受けてきました。しかし、今回の地震では三陸だけではなく仙台などの平野でも、海岸から5キロメートル以上内陸まで波が侵入しました。この原因は、津波の波長がこれまでもものと比べてずっと長かったためです。

津波は、風によって起こる通常の波とは異なります。通常の波なら波長は100メートルほど、周期も10秒ぐらいなので、一瞬水をかぶっても波はすぐ引きます。一方、津波の場合、波長は長く数十キロメートルで周期も数分から数十分と長いので、海面が上がったままの状態が長く続きます。これが通常の津波。さらに波長の長い津波が内陸に侵入したらどうなるでしょうか。海面の高さは長く高いままが続き海水はどんどん内陸に侵入します。3.11の津波はこのようにして仙台平野の中に深く侵入し被害を広げたのです。

家康の治水事業〜自然の流れに戻ろうとする河川

家康が具体的にどんなことをしたかと言うと、当時は荒川と利根川が合流して東京湾に注いでいました。それを、家康から家光まで三代かけて、利根川を銚子へ流すよう河川の付け替えをしました(利根川東遷)。このため、内陸の水運が便利になりました。現在の江戸川は、当時の利根川の名残です。河川付け替えによって、利根川本流は埼玉県中部と茨城県の県境付近で鬼怒川に合流するようになりました。2015年9月に洪水の大きな被害があった、常総市の石下、水海道がちょうどその辺りです。

それにしても三代にわたり治水事業を行うなんて昔の人はすごい。現代の技術で三代続く事業が行われたらどんだけのもんができるだろうと想像してしまう。しかし流れを変えられた河川は元に戻ろうとする力を発揮。1947年の「カスリーン台風」の際には、埼玉県加須市付近で利根川の堤防がながさ350メートルにわたり決壊。洪水は利根川の古流の流路に沿って3日〜4日かけ東京にたどり着きました。江戸川区や葛飾区の海抜の低い地域では0.5メートル以上水没したという記録が残っている。

渋谷駅周辺

JR山手線の渋谷駅は、渋谷川の真上にあります。北側は宮下公園の下になって見えませんが、南側はコンクリートで固められた渋谷川がかろうじて姿を見せています。そして東側には青山方面に向かう「宮益坂」、西側には「道玄坂」があって、どちらも駅からは上り坂となっています。

渋谷には若い頃よくお世話になったが渋谷川の存在を知ったのはつい最近。欅坂46(ゆいちゃんず)の「渋谷川」と言う楽曲にもあるように名前を聞いてもピンとこない方も多いだろう。地形的に言うと、渋谷駅のハチ公前の標高は約15メートル。表参道から宮益坂上にかけての標高は約34メートル、道玄坂上の標高も35メートルとなっており、両方とも渋谷駅とは標高さ20メートルほどになっている。要するに、渋谷川の谷地形のせいで宮益坂と道玄坂があることになる。

全国の地形に関する知識が総合的に得られる書籍。地形のでき方、発達史に興味を持ったら読む本。地質学的なアプローチであなたの住んでる地域を見ると新たな発見があるかも。

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