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ビッグデータ時代のプライバシー。あなたの個人情報は大丈夫?

      2017/05/03

インターネット技術の発展により、世界中の情報がつながり「ビッグデータ」が形成される今、人々のプライバシーは未曾有の危機にさらされている。知らないと危ないビッグデータ社会の落とし穴を、多数の事例をまじえ紹介。ビッグデータの専制と支配から自由と尊厳を守るために何が必要なのか?米国、欧州の事情にも詳しい著者が、新時代のプライバシー権の議論を明快に提示する。

容疑者車両にGPSは違法か?

例えば、最高裁で審理された事案として、容疑者らが長崎県、大阪府、熊本県において郵便局で収入印紙を盗むなどしたとして窃盗罪と建造物侵入罪に問われた事件がありました。このケースでは警察が裁判所の令状なしに二〇一三年五月から一二月にかけて容疑者が利用する車両一九台にGPSを取り付けたのです。そして、GPSの端末から位置情報を取得するため、警察は約三ヶ月で一二〇〇回以上の検索を行ったとされています。第一審の大阪地裁(二〇一五年六月五日)は、GPSを用いた操作は対象車両使用者のプライバシーをお大きく侵害するとして、違法であるという決定を下しました。これに対し、第二審の大阪高裁(二〇一六年三月二日)では、プライバシーの侵害の程度は必ずしも大きいものではなかったという判決が示されました。かくして本件は大法廷で審理されることとなりました。

このケースだと車両にGPSをつけたのは捜査のためなので、いいのではないかとも思う。そのおかげで犯人逮捕につながればいい。令状なしというのが引っかかるだけだ。世の中にはこうしたGPS端末や盗聴器の数々が一般の人たちの間で広まっていることの方がよっぽどプライバシーの侵害に当たるのではないかと思う。盗聴器、盗撮器の販売や購入では罪に問われない、設置のため住居に侵入したり盗聴した内容を第三者に漏らすと罪に問われる場合もあるが立証が難しい。まず購入した時点で罪に問われるべき、もちろん販売業者も。自分の妻が不義をはたらいている証拠を見つけたいなどの理由で自宅に設置するのも立派なプライバシーの侵害だ。そんな疑いを持った時点で夫婦関係は破綻しているとも言えるのではないだろうか。警察が捜査のために一時的に使うなら問題ないと思うが。

データから導き出した販促用のクーポン券で大変なことに

アメリカではこんな話がありました。ターゲットというスーパーマーケットのウェブサイトで特定のローションとサプリメントを購入した女子高生がいました。すると、後日その女子高生の自宅にベビー用品のクーポンが送られてきました。それを見た父親は、まだ高校生である娘を妊娠させようとしているのか、とスーパーマーケットに抗議しました。しかし、あとでこの父親は娘が本当に妊娠していたことを知らされるのでした。つまりターゲットの分析は、妊娠初期の多くの女性が購入する特定のローションとサプリメントという組み合わせなどにより、この女子高生が妊娠していたことをデータから見抜いていたのです。ちなみに、三月にそのローションやサプリメントを購入する女性は、八七パーセントの確率で八月下旬に出産予定であるとデータが示していたそうです。

ここまでつまびらかにされてしまうとなんだか気持ち悪く感じてしまう人もいるだろう。僕は読んだ本が溜まってくるとブックオフに売り払うのだが、ちょうど溜まってきたタイミングでGoogleAdSense広告がブックオフの20%〜30%買取額アップのクーポンを表示。たまたまなのか、それとも、何回も売却しているので、サイト訪問がなくても、「そろそろ本の売却時期じゃねぇ?」と提案してきてるのかちょっと気持ち悪く思ったこともある。ちなみにブックオフのクーポンは一度ブックオフのページを表示させたあとGoogleAdSense広告を貼っているサイトに飛べば追跡してクーポンが出てくるので最低でも買取額20%アップで売ることができます。

こういったプロファイリングは本人の知らないところで個人情報(閲覧、購入記録など)からその人の人物像を想定そのデータを元にあなたの特性判断や評価が行われます。ですので使い方によっては、その人に対する差別や偏見が生じることも否定できない。

閲覧履歴情報の収集と追跡に制限のない日本

日本では、インターネット事業者の閲覧履歴の収集について、アメリカのようにオプトアウト方式による追跡禁止も、またEUのようにオプトイン方式による同意原則もありません。一定の自主規制があるとしても、日本ではウェブの閲覧履歴はほぼ好き放題に収集し利用することができる状態です。

このようなクッキーによるインターネット上の追跡行為は多くの人が気付いていないところで行われており、隠れたプライバシーの脅威として認識すべきでしょう。今の所は実際に閲覧したウェブページのおすすめ広告が表示される程度なので問題ないと考える人も多いでしょうが、このような閲覧記録に基づく広告の配信は、EUであればオプトインがない限り違法ですし、アメリカでは追跡禁止の原則を遵守していないということになります。

ビッグデータ時代では、プライバシーの侵害は情報の収集ばかりに目が行きがちですが、処理や流通の段階で生じるリスクの方が高いとも考えられます。リスクとベネフィット(恩恵)の比較衝量に基づき個人情報を取り扱っていくことが求められる。現在の法制度では、情報が漏洩したとしても救済措置の規定がないため被害者は自ら裁判を提起するか、泣き寝入りするしかない。企業などにこれまで以上に情報漏洩対策をきちんとするように指導することはもちろん新たな法整備も求められる。

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