何を話していいか考えているうちに、間が空いてしまう人。友達同士では話せるけど、知らない人と話すのが苦手な人。話し方でしくじって、誤解されてしまう人。そんな人たちに送る。会話術の本。
会話のできない人の特徴
会話のできない人は、どうしても「こんにちは」「〇〇と申します」「よろしくお願いします」と言って、壁をつくってしまうのです。まず壁をつくって、その間に何を話すか考えるのです。この時点で、すでに会話のテンポが落ちているのです。初対面でも、幼なじみとか昨日もあった人にように話せるのが、会話のできる人です。
僕がコミュニケーションが苦手になった原因は間違いなく病気のせいだ。それまでは、「ウェーイ」、みたいなノリで、仲間と接するタイプだった。潜在的に根暗だった僕は、必死に明るく振舞うことで世の中を渡ってきた。その反動からか統合失調症発症後は、一気に人間というものが苦手に。定期的に訪れるカフェや美容院、歯医者などでもほとんど会話はしない。ちょっとキャラを変えて喋ってみようかと思ったこともあったが、3年以上通っていて喋らなかった人間が急に会話し始めるのもなんか恥ずかしくて試していない。前からの知り合いになったつもりで話すなんて、人見知りにはハードルが高すぎるような気もする。
離れたところから声をかける
まず、離れたところから声をかけることで、相手に安心感を与えます。そうすれば、「自分にとって危険な人ではない」「敵ではない」と、相手にわかってもらえます。会話のできない人は遠くから話しかける練習をすることです。普通よりも近い距離でいきなり「こんにちは」と言う人がいて、怖いのです。いきなり話しかけないで、この1拍間を置くことが大切です。遠くから話しかけて、相手を安心させた上で近づいていくのです。
この手法はスタバの店員さんが使ってて、なかなか喋らない僕のような人間にも優しいテクニックだなと思ったことがある。まず少し離れたところから「お客様」と声をかけてから少し近づき、レジの打ち間違えがあったことを謝罪、その後、再度レジの入力のお願いをする。相手に警戒心を抱かせないためにもまず扉を少し開けてから、その後全開する。簡単にできる距離を縮めるのに最適な方法だと思います。
感動のハードルを下げよう
会話では、驚きのハードルをできるだけ下げて置くことです。会話で一番大切なのは、驚きです。驚きは、すなわち感動です。プレゼントで50万円のケリーバッグには感動しても、百円ショップのモノには感動しないという人は、感動のハードルが50万円です。これではプレゼントをもらえなくなります。会話はプレゼントです。「昨日、池袋に行ったんですよ」「そうなんですか!池袋は最近、どうなっているんですか」と、「池袋」と聞いたとたんに驚けることが大切です。普通の「池袋」の話に驚けない人は、感動のハードルが上がり、感受性が鈍くなっているのです。
どんな話題でも相手が食いついてくると話をする方も話甲斐があるというもの。歳を追うごとに経験値が増すことで、感動のハードルは高くなりがち、意識して自分でハードルを下げないと、感情の起伏というものはだんだん薄くなっていくような気がします。僕はスタバで飲み物のカップに「Thank you」とか「スマイルマーク」「ハート」などが書かれていただけで一日ご機嫌に過ごせるのでまだ感動のハードルは低い方と言えるかもしれない。
知らない人と話せることが、会話力だ
情報化社会は、知っている人との会話が増えて、知らない人との会話は減ります。SNSで友達申請をして、仲よしだけで話が盛り上がるからです。今は昔と比べてコミュニケーションツールが増えています。それにつれて、知らない人とナマで話をする機会がどんどん減っています。知らない人と話せる人と話せない人とがくっきり分かれているのが、今の情報化社会の特徴です。
知らない人とはコミュニケーションを取らなくても生活できる世の中では、少しでも知らない人と話ができる人は、それだけでチャンスを手にしていると言えるかもしれません。価値観の同じ人を探そうと思ったら、ネットでいくらでも探し当てることができるため、心地よいそういった相手とのみ交流を持つ人は少なくないのではないでしょうか。僕はブログのほか、複数の読書コミュニティサイトに登録していますが、世間一般では読書を毎日のようにする人は少数派。テレビなどを見ていると自分が世の中とどれくらいずれているのか思い知らされたりします。例えば音楽番組では僕の推すアーティストはまず出てきません。僕はこの知らない人と話せない人の典型例となっていることに気づかされました。
様々な会話上達のためのポイントがまとめられています(62項目)。今すぐ使えそうなものから、ちょっとハードルが高いものまで幅広く載っていて表紙の美女につられて買った本ですがためになった気がします。しかし、知識として持っているだけでは宝の持ち腐れなので、思い切って実践する勇気が求められます。
【サブスク】 Kindle Unlimited
僕が利用している読書コミュニティサイト
【本が好き】https://www.honzuki.jp/
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