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魂の退社──会社を辞めるということ。|稲垣 えみ子|会社で働いていない人だって日本を支えている

一般的な会社で働く人以外も日本を支えている。たとえば専業主婦、仕事をやめた高齢者、何かの事情で働けない人、子どもだって、みんな日本を支えている。家事や育児、消費する、誰かと友達になる、笑顔を見せて相手を幸せな気分にさせる。支え合いである。

どこまでもネガティブな世間様

さて、そんなこんなでまさかの「会社を辞める」という行動に出た私である。

思い返せば、幼い頃から由緒正しき教育ママに育てられ、型通りの反発はしながらも結局は競争社会を勝ち抜くべくセッセと勉学に励み、浪人も留学も留年もせずストレートに大きな会社に就職を果たした。それからも社内の厳しい競争をかいくぐり、幸運にも大きなバツを付けられることなく生き残ってきた身であります。

誤解を恐れずに言えば、曲がりなりにも世の中の「メインライン」を歩んできたと言えないこともない。

そんな私が、いくら自分なりに準備を重ねてきたとはいえ、その会社を道半ばにして辞めるとは!

しかも、よりよいキャリアを求めて転職を遂げるわけでも何でもない。ただただ「辞める」。

うーん。よくよく考えると、遅すぎた反抗期みたいだ。どう考えても普通じゃない。しかしそれだけに、我ながらよくぞここまでたどり着いたものよと呆れるやら驚くやらはたまた誇らしいやら。いずれにせよこんな機会はそうそうないので、しばし小洒落たバーなどで一人感慨に浸りたいところである。

ところが、まったくもって人生は甘くないのであった。

会社を辞めるというのは、私ごときの浅はかな頭で想定していた100倍も大きなことだったのです。

まずは、世間の反応。

カイシャ辞めるんです、と言うと、最初のリアクションはほぼ同じなのだ。

一瞬の絶句。

そのおなじみの反応を見ながら、ああこの人の頭の中はきっとこんなことになっているんだろうなーと想像する私。

あら~、何かあったのかしら……。

まさか、聞いちゃいけないようなことが起きたのでは……。

まいったなー、どう話をつなげたらええんかいな……。

僕の場合ドロップアウトなんでちょっとこの本の著者とは境遇が違うが会社を辞めることで世間様の冷たい目を痛いほど味わってきた。度々あるアンケートや会員登録の際の職業欄、無職(もしくはその他)。その他の欄に投資家とかブロガーとでも書いてやろうかと思いつつ、いつもそこまで稼げてないので遠慮している。無職といえどもお金は使う。消費しているのだから一応世間の歯車となり社会を回しているという自負はある。しかし世間の目といえば…。会社に属していないだけでこんなに自分を曝け出せないものかと思うぐらい不自由な人間関係。海外の翻訳本ばかり読んできた僕からすれば滑稽な日本のこうした事情(笑)なんなんでしょうね。

一人荒野で見た世界

会社をいざ辞めることになり、「ゆりかごから墓場まで」の完璧な安全装置を引き剝がされ、たった一人荒野に立つ。すると、たちまち恐ろしい現実に気づく。

日本という荒野では、会社に所属していないと自動的に「枠外」に置かれる仕組みになっているのだ。不審者扱いされ、信用されず、暮らしを守るセーフティーネットからも外れていく。

日本社会とは、実は「会社社会」なのであった!

まさかの「会社員にあらずんば人にあらず」の国だったのである……。

いやー……知りませんでした!(笑)

っていうか、もう会社辞めちゃったんですけど!

しかし今さらながらなるほどなあと思う。だからみんな正社員になりたいのだ。

私はこれまで当たり前に正社員だったので、うかつにもその切実さをまったく理解できていなかった。ホント何度も言いますがひどい新聞記者だ。しかし今ならちょっとはわかります。今の日本で正社員になれるかどうかはあまりにも大きな出来事だ。そこから弾かれてしまうと収入が少ないだけでは済まないのだから。おちおち病気もできないし、安心して老いていくことも非常に難しい。要するに、そこはもはや人権すら保障されない安全装置なき世界なのである。

しかしですね、それじゃあやっぱり会社にいた方がいいのか?

と問われると、ウーーーーーンと唸ってしまう。

なぜなら今の会社は、どんどんおかしなことになっているからだ。

会社を辞めて一人になると、何をするにも一人でこの会社社会と立ち向かうことになる。そこから見えてきた会社ってものが、実に冷たく恐ろしいのである。

会社員であることが至上命題となっている日本では僕らのような人ははぐれもの。どこに行っても冷たい目に晒されます。しかし最近ではそうした傾向も徐々に変わりつつあり(特にFIREという言葉が流行り出した時期から風向きが変わったような)少しは自分のことも語れるように。僕は働き始めてから人間関係はほぼ会社の人だけという人間でした。それが会社を辞めたら一気になくなる。孤独を愛するといえば聞こえがいいがそれはあまりにも「荒野に一人」状態。それに耐えられないようなら、学生時代の友達とかとの関係を強固にした上での退職をお奨めします。会社を辞めると言った瞬間から疎遠になるような友達ではなく。

会社を辞めるということには思いのほか負の要素が強い。それを体現した著者による世の中の構図を示した書。どんな状況下でも楽しみや打ち込めることを見つけてそれを愚直にやり続ける意思が無い人は会社に残ることをお勧めします。

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