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自立と依存の心理 本当の「心の支え」を見つけるには|加藤 諦三|他人にどう思われるかではなく、自分がどう思うか

人の目や評価が気になる。すぐに成果を求めたがり無駄なことをしたくない。そして今以上の何かを期待する。そんな依存の心理が色濃くでている人が心の自立を目指す書籍。自信の醸成、逆境に折れない生き方を学ぶ。他人にどう思われるかではなく、自分がどう思うかを大切に。

トラブルに強くなる

マイナスは認めたときにプラスにつながる

意志とエネルギーがないと楽なところに入ってしまう。エネルギーがないと気楽なところに入っていく。

だから入った後できゅうっと締められてしまう。その場の気楽さが後の苦しさにつながる。

恋愛でも同じことである。

誘われて付き合い始めるのは楽だが、それで酷い目に遭う。酷い目に遭って、やっと別れる。

しかしその人をいつまでも恨んでいたのでは先に進めない。だからまた騙される。

先に進めないということは元気にならないということであり、その年齢にふさわしい人生が開けてこないということである。

離婚でどのくらい苦しむかはその人によって違う。ハーバード大学の心理学教授エレン・ランガー氏はその調査をした。離婚原因を相手に求めている人は離婚後いつまでも苦しむ。

つまり責任転嫁をする人はその場は心理的に楽だけども、いつまでも苦しむ。

つまりいつまでも離婚という過去から先に進めない。

いつまでも「やられたこと」を覚えている。でも失ったものは返ってこない。

こういう人は今を生きていない。今がなくて過去がある。今も、江戸時代の道を歩いているようなものである。 「あれは自分の選択だった」と認める。

そう認めれば前に進める。認めないとまた選択を間違える。 「あれは僕の責任だ」と認めることで先へ進める。 「そうだ、自分が判断したんだ」と思えば先に進める。

確かに離婚の結果、自分は暗くなった。パーソナリティーも暗くなった。いつも暗い部屋にいる。

そこで「あのときにあの人が自分を誘った、自分にプロポーズをした、あの人さえいなければ自分はこうはならなかった」と思う。そう思えば恨みは消えない。 「そうだ、自分が判断したんだ」と認めなければ恨みの人生になる。

なんでも人のせいにして前に進めない人がいる。決定に対する判断を自分で行なったことをきちんと自分に言い聞かせれば、自己の責任であることは明らかなのに。責任転嫁をやめて自分のケツは自分で拭く習慣をつける。そうすると一つ一つの決定の重みを感じるようになり責任感が生まれる。

現実を受け入れた時に道は拓ける

頑張った自分に気づく

うつ病になるような人は幼児的願望を心の底に持っている。

幼児的願望の根源は「無責任でいたい」ということである。

幼児的願望の本質は無責任。情緒的に未成熟な人は無責任に生きたい。でもそれは幼児期しか可能ではない。

人はとにかく責任を負うことが辛い。 「どっちがよい?」と聞かれるのが辛い。

幼児期は無責任でよいが、その無責任な時期を経て大人にならなければならない。それが辛い。

もう一度言う。幼児的願望の核は「無責任」。

口を開いているから、食べ物を入れてくれ。

それが幼児的願望。

本質が怠け者。

うつ病になるような人は、責任能力がないのに責任追及されてきた。小さい頃から責任追及されてきたから、無責任になりたい。

それなのにうつ病になるような人は勤勉に仕事をしていた。

幼児的願望が満たされていない人は、今の責任の重さに耐えられない。

しかし大人になれば歳相応の責任は負わなければならない。周囲の世界はその人に歳相応の責任を求めてくる。

しかしとにかく責任を負いたくない。何よりも責任を負う能力がない。

肉体的に言えば赤ちゃんが十キロの荷物を持って十キロ走るようなものである。

社会的、肉体的には大人だが、心理的には子どもである。

うつ病になった人は、それにもかかわらずとにかく社会的事件も起こさないで、社会の枠の中でまともに今日まで生きてきた。

それはもの凄いことなのである。もの凄く辛いことに耐えて生きてきたということなのである。

普通なら、あなたは社会的に無責任になって周囲の人に大変な迷惑をかけてもおかしくない。

その結果、普通は周囲の人の方が心身共に消耗してまいってしまっている。

しかしあなたは周囲の人にそういった打撃を与えていない。

だから「よく今まで頑張って生きてきたなー」としみじみ自分の頑張りを振り返ることである。

頑張りが日常化すると、頑張りが頑張りではなくなる。頑張りが当たり前になる。

毎日が辛いと、辛いことが当たり前となる。でも体も心も辛いということを知っている。

辛いと意識はしていないが、辛いのは辛いのである。単に辛いと意識していないだけのことである。

辛いことが当たり前となったからといって、辛くなくなったわけではない。辛さに慣れただけである。

あなたは今日まで鍛えられてきた。あなたの心は辛さに慣れてしまうまで鍛えられた。 「私はここまで頑張った」、その頑張った自分に気づくことである。そうすればいつか心の支えはできる。

毎日が辛いと辛いことが当たり前になり辛さに慣れる。億劫な習慣も毎日続けていれば習慣として身につくように。あなたを鍛える上でモチベーションとなる「私はここまで頑張った」、その頑張った自分に気づくこと。僕はレコーディングという記録に残る方法で乗り越えた事柄を扱っている。毎月これを振り返ることで自分の成果を確認し満足感や物足りなさをリアルに感じる。

他人軸ではなく自分軸で物事をとらえる癖をつけることで毎日がちょっと前向きな方向に。こうして得た心の支えはあなたを依存から脱却させます。自立の形を考える書籍。

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