「基礎的能力」「学歴的能力」「職業的能力」「対人的能力」「組織的能力」の5つの能力が今求められている能力。このうち「基礎的」と「学歴的」は、確実にAIに代替されていく。一方、「職業的」「対人的」「組織的」の3つの能力は、高度に磨いていれば、代替されない能力となる。「6つの力」を挙げ、それを磨く具体的な技法を語る。
「物知り」や「博識」という褒め言葉は、死語になっていく
では、 AIの強みの第三は、 何か。 それは、「膨大な記憶力と検索力」である。
もともとコンピュータは、「データベース」や「ナレッジベース」という言葉があるように、膨大なデータ(情報)やナレッジ(知識)を記憶しておき、それを瞬時に取り出すという点では、人間がかなわない圧倒的な能力を持っている。
そして、インターネット革命の結果、「ワールド・ワイド・ウェブ」と呼ばれるように、 ウェブの世界そのものが、世界中の情報や知識を記録している「巨大なアーカイブ(保管庫)」 となっており、現在の超高速の検索技術を使えば、瞬時に、世界中に存在する情報や知識から必要なものを取り出してくることができるようになった。しかも、自動翻訳技術の発達により、 どの国のどの言語で記されている情報や知識であっても、やはり瞬時に、必要な言語に翻訳して取り出してくることができる のである。
では、その結果、何が起こったか。
「知識」が価値を失うようになった。
こう述べると、驚く読者がいるかもしれないが、それが現実である。
例えば、著者が若い頃は、「物知り」や「博識」「博覧強記」という言葉が、褒め言葉であった。
日頃の読書や勉強で、様々な知識を記憶しておき、会議の席などで、その知識を披露すると、周りから「あの人は、物知りだ」「あの人は、博識だ」という評価を得ることができた。
しかし、いまや、誰もがスマホを持つ時代になったため、会議の席で、何かの専門知識が求められるようになると、即座に、若手社員が手元のスマホで検索をして、「ああ、それについては、ウェブでこう書かれています」などと言うようになった。
すなわち、いまでは、スマホやパソコンで、誰でも世界中の知識を瞬時に検索できるようになったため、ただ色々な専門知識を憶えているだけでは、褒められることはなくなった。その結果、いまや、「物知り」「博識」「博覧強記」という褒め言葉は、「死語」になってしまったのである。
知識を得る手段は変わってきているのは肌で痛感しています。何かわからないことがあるとすぐ検索して披露。その方がいつ役に立つかわからない知識を溜め込むよりも効率がいい。知識をひけらかす輩が減って知識はより高尚な物に変わっていくかと思います。なくても困らないがあるとより豊かになるものという位置付けに。
人間だけにしかできない「究極のマネジメント」とは
それは、「心のマネジメント」 である。
では、「心のマネジメント」とは、いかなるマネジメントか。
それは、まず、次の二つのことを行うマネジメントである。
第一 「共感協働のマネジメント」
部下やメンバーが、自発性や創造力、協調性や共感力を遺憾なく発揮し、互いに協力し合って優れた仕事を成し遂げられるようにすること
第二 「働き甲斐のマネジメント」
部下やメンバーが、仕事に意味と意義を見出し、働き甲斐や生き甲斐を感じられるようにすること
こうしたことを行う「心のマネジメント」こそが、情報革命が進み、AIが普及していく二一世紀の高度知識社会において、マネジャーやリーダーにとっての最も高度で重要な仕事になっていく だろう。
なぜなら、それは、これからAIがどれほど発達しても、決して代替できない仕事であり、人間だけにできる仕事だからである。
アンガーマネジメントという言葉があるがそれ以外の感情もコントロールすることができればそれは心のマネジメントである。最近では心の病で精神科や心療内科にかかるハードルが下がったとはいえ、日々のストレスや発症の因子となる芽は摘んでおきたいですよね。そこで心のマネジメントというわけです。
AI時代に活躍する人の三つの能力と題してその重要性を語ります。情報の量としては圧倒的にAIが勝るのでそれ以外の能力を補完する形で穴埋めするのが人間の役割かと思います。AIに取って代わられたと嘆くのではなく、AIに面倒な仕事を押し付けてやったと喜ぶべきかと(笑)。
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