Book

株で資産3.6億円を築いたサラリーマン投資家が教える 決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方|はっしゃん

株式投資をするなら決算書ぐらいは読まないとと思いつつなかなか手が出ない人は多いのでは?個人投資家ならプロと違って抑えるべきところさえ抑えておけばOK。決算短信1ページ「売上・利益の伸び」だけチェック。「株価が上がりそうな会社」は9割わかる楽々な方法とは?

成長株投資とバランスシート分析

ここまで見てきたように、実は財務三表の中でも貸借対照表(BS=バランスシート)は、成長株投資では、それほど重要なファクターではありません。

理由は、成長株投資では、資産自体が割安かどうかを評価しないため、必要以上に深入りすることがないからです。

第2章の決算書速読10ヵ条で見たように、決算短信1ページ目の項目で「純資産が大きく減少」したり、「自己資本比率が大きく悪化」したときには、バランスシートを確認する必要がありますが、そのような変化は想定外ですから、確認できたときには調べるまでもなく「利益確定」もしくは「損切り」して終わることになります。

従って、BSの推移を確認するのは、成長鈍化の兆候を探る場合や、同業他社と比較する場合などが中心になります。

ただし、BSから算出される自己資本比率やROE(株主資本利益率)といった指標は、成長企業の企業価値(理論株価の算出)に決定的な役割を果たしていますので、間接的に大きな影響力を持っていると言えます。

これらについては、第4章と第6章で解説します。 損益計算書(PL)を見える化して利益率を分析  財務三表の中で最も株価との連動が分かりやすいのが損益計算書(PL)です。

PLでは「売上高」「営業利益」「経常利益」「純利益」などが順を追って並んでいますが、本書でたびたび触れてきた、 「売上が2倍になれば利益は2倍になり株価も2倍になる」

というキーワードは、まさにPLと株価の関連を述べたものです。

成長株投資における売上と利益の考え方は、第1章で決算短信1ページ目冒頭の伸び率を見る方法を説明しました。ここでは、PLチャートとして「見える化」することで、売上に対する原価率や利益率がどうなっているかを見ていきます。

はっしゃんの「損益計算書[PL]チャート 株初心者向けビジュアル分析ツール」に入力する項目は次ページの9項目になります。 ①売上高:IFRSや米国会計基準の場合は「営業収益」と呼ばれています。 ②売上原価:仕入れ価格や光熱費などです。 ③販管費:人件費や広告宣伝費です。 ④営業外収益:営業外の金融収入などです。 ⑤営業外費用:営業外の金融支出などです。 ⑥特別利益:資産売却益などです。 ⑦特別損失:固定資産の評価損などです。 ⑧法人税等:支払い法人税です。 ⑨会計基準:日本基準かIFRSか米国基準かを選択します。

営業利益や経常利益は売上と費用からツールで自動計算されます。数字が正しく入力できていたら、PLチャートが表示されます。 売上総利益:売上−売上原価。粗利益とも呼ばれます。 営業利益:売上総利益−販管費。 経常利益:営業利益−営業外収支。成長株投資で最も重要です。 税引前利益:経常利益−特別損益。IFRSや米国基準ではこちらを使います。 純利益:税引前利益−法人税等。最終利益とも呼ばれます。

PLチャートには上段と下段の2つのエリアがあり、上段では売上、費用、利益が階段状に表示され、下段では、5種類の利益率の他、売上原価率、販管費率などが表示されます。

BSから算出される自己資本比率やROE(株主資本利益率)は必須項目できちんとチェックが必要。株価との連動率が高いのが損益計算書(PL)これが読めるようになるとより理解度が増します。大学の会計の授業でやる程度の知識があればOKなのでチャレンジしてみて。

PERをビジュアル化して考える

第3章では、財務三表を見える化して解説しましたが、本章ではPER(株価収益率)やROE(株主資本利益率や自己資本利益率と呼ばれる)といったポピュラーな指標をビジュアル解説します。

PERは株式投資の入門書で教わる、誰でも知っている指標です。 PER=株価÷EPS(1株純利益)

一般的に株価が割高か割安かを測る指標として知られるPERですが、初心者向けの簡単な指標というわけではなく、むしろ使い方の 難しい指標 です。

早速ですが、PERをビジュアル化してみましょう。はっしゃんはPERやPBR(株価純資産倍率)などの人気指標をまとめて見える化する「株価診断チャート」 というツールもWeb上で公開しています。

このツールに、 ① 現在の株価 ② BPS(Book-value Per Share=1株純資産) ③ 自己資本比率 ④ EPS(Earnings Per Share=1株純利益)  の4項目を入力すると、その銘柄の PBR(Price Book-value Ratio=株価純資産倍率) PER(Price Earnings Ratio=株価収益率) ROA(Return On Assets=総資産利益率) ROE(Return On Equity=株主資本利益率)  をビジュアル化してチャート表示できます。皆さんも注目株のデータを決算書から入力してビジュアル表示させると、その特徴がよく分かり、参考になると思います。 BPSとPBR  BPSは会社が持つ純資産を発行済株式で割ったもので、純資産が1株あたり何円かを示した指標です。株価をこのBPSで割ったものがPBRで、株価が純資産の何倍まで買われているか示した指標です。

BPSは、決算書1ページ目の(2)財政状態欄に純資産などといっしょに掲載されていますので、そこから値を入力します。同じ欄から自己資本比率も入力できます。 EPSとPER

EPSは純利益が1株あたり何円かを示した指標です。そして、株価をEPSで割ったものが、株価がEPSの何倍まで買われているかというPERになります。

EPSは本決算であれば、決算書1ページ目の(1)経営成績欄に実績値が掲載されていますので、そこから入力できます。 ROAとROE  ROAとROEは第3章で学んだ貸借対照表(BS)から見た利益を見る指標で、ROAは総資産から生み出される利益の割合、ROEは自己資本(≒純資産)から生み出される利益の割合を表します。ROAからは資産効率、ROEからは資本効率を見ることができます。

ROAは総資産から生み出される利益の割合、ROEは自己資本(≒純資産)から生み出される利益の割合、これもすぐに調べられます。しかしこの指標を丸々信じて投資を行うとそれ以外の要素でやられます。株式投資は生き物とのやりとりと思い、常に予想外の出来事に備えた余裕を持つことが必要。もし定年後の退職金で運用を始めようと思うなら分散投資をお勧めします。一つの銘柄に絞ると成果が出るときはでかいですが、その分リスクを伴います。

株式投資のイロハを学ぶのに役に立つ書籍。パブリックになっている情報をもとに投資対象を決めるファンダメンタルズ系の投資方法が学べます。個別株投資の基礎となりますので入門の一冊目として。

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

【サブスク】 Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedの詳細はこちら

僕が利用している読書コミュニティサイト

【本が好き】https://www.honzuki.jp/

【シミルボン】https://shimirubon.jp/

-Book
-, , , , ,

© 2024 51Blog Powered by AFFINGER5