毒になる親に傷つけられた子供の心には一生の傷が残る。それは表面には出てきにくい心の深層部に隠れ潜むものであり、感じ取りにくいもの。子供時代に植え付けられた「感情の種」が大人になったあなたに害を与え続ける。あなたがそんな親にならないための書籍。
義務を果たさない親
子供にも、だれも奪ってはならない基本的な人権がある。それは、食事を与えられ、服を与えられ、住む場所を与えられ、危険から守られるということだ。だが、単に体の生存に必要なものさえ与えられればそれでいいということではない。心の面でも健康に育てられることは基本的な権利である。そうでなければ、生まれてきたことに価値を見いだせる人間には成長できないからだ。
子供はまた、していいことといけないことの違いを親から適切に教えられ、失敗を許され、しつけられることが必要だ。だがそこで大切なのは、〝しつける〟ことと肉体的あるいは精神的に〝傷つける〟ことは、まったく違うということである。
さらにつけ加えるなら、子供は子供らしく生きる権利がある。小さいうちは無邪気に遊び回り、のびのびとして自然なのがよく、何事にも子供には責任はない。しっかりとした愛情のある親なら、子供が育つにつれ少しずつ責任を与え、心の成長をはぐくみ、家事を手伝わせても子供からほのぼのとした楽しい子供時代を奪ってしまうようなことはない。
教育というのは時に子供の人生の足枷になる。僕は借金や投資に嫌悪感を抱く親のもとで育ったせいで、手堅い保険商品が唯一の老後の備えだった。しかし勉強すればするほど投資は怖いものではなく適切に行えば利殖のみちが、希望が見える魅力的なものだと学んだ。最初に投資の勉強をし始めてから10年間、親の「株には手を出すな!」という言葉が足枷となり投資に踏み切れなかった。それにより僕は投資していれば得られた数%の利益を見過ごすことに。10年間はでかい。
怒りと悲しみ
くり返すが、子供時代に親によってもたらされたつらくて悲しい出来事について、子供だったあなたには責任がない。あなたはそのことをはっきりと認識し、もしまだ自分に責任があるように感じているなら、責任は負わなければならない人間が負うべきものであることを心の底から理解しなければならない。つぎに示すのは、そのための練習である。
静かにひとりだけになれる時間を作り、子供時代の自分を心に思い描いて話しかけてみてほしい。当時の自分の写真があれば、それを見ながら対話すればさらに効果的かもしれない。そして声に出して、「きみには……についての責任はない」と語りかける。この「……」の部分には以下のような文章がくる。自分にあった文章を当てはめてみてほしい。
1.親がきみのことを顧みず、放置して粗末に扱ったこと。
2.親がきみのことを愛する価値がない人間のように扱ったこと。きみが親に愛されていないと感じたこと。
3.親から残酷な言葉や思いやりのない言葉でからかわれたこと。
4.親からひどい言葉で口汚くののしられたこと。
5.親自身の不幸。
6.親が自分で抱えている問題。
7.親が自分の問題について何もしなかったこと。
8.親がアルコール中毒であること。
9.親が酔ってしたこと。
10.親がきみに暴力を振るったこと。
11.親がきみに対して性的な行為をしたこと。
この他にも、くり返し体験した苦痛に満ちた出来事があれば、リストにつけ加えてみてほしい。
これを十分行ったら、つぎは本当に責任がある人間はだれなのかをはっきりと認識する練習をする。それには「私の親は……に責任がある」とはっきり声に出して言う。この「……」の部分に、同じリストの文章から自分にあてはまるものを入れてみてほしい。他にも自分にあてはまることがあればつけ加えるのは同様である。
なぜこのようなことをするのかというと、このことは頭ではわかっていても、その理解に対して感情的にも抵抗がなくなるまでになるには時間がかかるからである。したがって、心の底から抵抗なくこの事実が言えるようになるまで、この練習は何度もくり返す必要がある。
親の負うべき責任というのは多岐にわたる。それを踏まえた上で子供が成人するまでは親の庇護下できちんと教育しなくてはならない。当たり前なことのようでこれができていないと世間とずれた感覚の持ち主の子供が育つ。そうやって育った子供は社会に適合できず、辛い社会人生活を送ることになる場合も。親になったらこうした落とし穴に落ちないように細心の注意を払う必要がありそうだ。
あなたは毒親になっていませんか?知らず知らずのうちに子供に悪影響を与えかねない要素を詳しく解説。子供を授かっていざ教育という段階になったら読む本。
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