構造学習論を基礎としたビジネスパーソンのための文章読解術。文章を読みその構造から筆者の意図を理解させ解釈・再構築。自分が文章を書くときはその逆、つまり先に構造を考えてから文章化する。60年以上続く構造学習論に基づいた文章読解の授業とは?
身近な教材で実践してみる
教材③ ビジネス雑誌の記事
次にビジネス雑誌の記事です。ビジネスといっても対象は広く、業界の専門誌などもありますから、興味のわくもの、ご自身にとって必要なものでよいでしょう。こちらは新聞に比べればかなり長いものがほとんどですね。一方、私たちの仕事や生活では、それくらいの文章を読み解くことが求められることもありますので、意識して訓練の材料としていけばよいと思います。
ただし、ビジネス雑誌の記事に段落の番号を振って、チャート化して……という作業は、やろうと思えばできるかもしれませんが、なかなか時間がかかりますので、そこまでやらなくてもよいでしょう。 読みながら、その先を類推すること、主旨をつかむことを、意識的に行えばよいと思います。その際、「これは例示だな、このことを言うための例だな」など、今読んでいることが文章全体の中で果たす役割まで意識できれば十分です。
教材④ 論説的な書籍
書籍にも、もちろん論説的なものがあります。しかし、読むこと自体に非常に時間がかかることが多いですし、構造を読み解く訓練としてはあまり適さないかもしれません。しかし、目次の構成は構造化されていることが多く、参考になります。
論説的な書籍の読書を否定する気は毛頭なく、多くを読むことが読解力自体を上げていくことに間違いはないでしょう。読後に、何百ページ分もの文章で、筆者は結局何が言いたかったのか?どのような根拠、論拠で主旨を支えようとしていたのか?を考えてみることは、読解力の向上に役立つと思います。書評を書くつもりで(実際文字に起こさなくてもよいので)、ぜひ考えてみてください。
ビジナス雑誌の記事や論説的な書籍を教材にして文章読解術を磨きます。構造を読み解く訓練をするには長すぎる文章は適していませんが筆者が何を言いたかったのか?どのような根拠や論拠が趣旨を下支えしているのかといった事を考えるのは読解力の向上につながります。
実務での実践と訓練
では、この構造化、日頃の業務のどのような場面で訓練しておくことができるでしょうか。さまざまな場面がありますが、議事録とレポートをここではご紹介します。 会議の議事録を作成して参加者に回したこと、または、社外で取引先やお客様に話を聞いた結果をレポートしたことはないでしょうか。多くの方が、そのような経験をお持ちだと思います。
その際、どのように議事録やメモを作成しましたか?
書き起こしとまでは言わなくても、会議で話されたことを再現するように、話された順番に書いたかもしれません。それが求められることも、なくはありません。
しかし、特にインタビューメモのように、自分が人に聞いてきた話を、その場には同席していない人に伝える場合、話の進行順にただ交わした会話の内容を書き綴っていくのでは、読み手にとってわかりにくくなってしまう場合が往々にしてあります。
一時間のインタビューによって得られる情報量はかなりのものになりますが、インタビュー自体、思ったように進行するとは限りません。話がどんどん脇にそれることもありますし、思ったような展開にならないことがままあります。そして、聞きたかった話があまり聞けず、どう上司に報告しようか頭を抱えたり、脇にそれたと思った想定外の話が意外に重要だったりもします。
その場にいなかった相手にとっては、何が重要な話だったのか、時系列に報告をされてもわからない、ということになりがちです。
インタビューのレポートは話が横にそれたり、時系列を整えたりすることで話を組み立て直すことが必要となるため構造の理解に役立つということ。その場にいなかった相手にどのように伝えるかはセンスが問われます。聞きたかった話をうまく引き出せないなんてこともあるため余計に難しい。なので、ただ時系列的に並べ替えただけではうまくいきません。
さまざまな教材、環境で読解力を磨く訓練をする書籍。論理的思考力と他者への理解・共感力が同時に鍛えられる書籍となっています。
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