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密着 最高裁のしごと──野暮で真摯な事件簿|川名 壮志|司法の顔は見えにくい、でも最高裁は面白い

謎多き司法の場。それでも最高裁は面白い。DNA鑑定を突きつけられた結末は?犯罪に向き合った裁判員の審議は無意味なのか?いずれも下級審で判断がわれた判決ばかり。現代の難題を考え、司法のあり方をデザインする姿を追う。

夫は「主人」ではない

好きな人と結婚すること。夫婦になること。それは、男性にとっても女性にとっても、人生の大きな節目と言っていいでしょう。では、昨日までアカの他人同士だった男女がひとつの家族になったという実感が湧くのは、どんなときでしょうか。

結婚式で周りに祝福されたとき、役所に婚姻届けを出したとき、それとも2人でひとつ屋根の下に暮らし始めた夜。 結婚されている方には、きっと、さまざまな思い出があるかと思います。

なかには、2人が同じ名字(姓) になることで、「結婚したんだ!」と感慨に浸った方もいらっしゃるでしょう。

結婚した男女は、2人で同じ名字を使う。現在の日本では、法律でそう決められています。

でもそれって本当に当たり前のことなのでしょうか?

結婚した夫婦が同じ姓を使うように法律で定められている国は、世界を見渡しても日本だけといわれています。

たとえばアメリカは州ごとに規定が異なりますが、夫婦で同じ姓を名乗っても良し、別々の姓を名乗っても良し。夫婦別姓もOKなのですね。それどころか、両方の姓を盛り込んでしまう「複合姓」が認められている州もあります。ヨーロッパはどうかというと、イギリスやフランスなどは、もとから規定自体がありません。

個人を尊重する文化の西欧にくらべて、家族の習俗に重きを置くアジアは同姓が多いかと思いきや、そうでもありません。中国やタイも、夫婦別姓なのです。

なんだか、外国ってずいぶん自由なのですね。是非論は別として、こと夫婦の姓のあり方をみると、日本はガラパゴス化しているのです。

といっても、日本も昔から夫婦同姓だったわけでもないのです。

なぜそんなに夫婦同姓にこだわるのかが謎。別姓なら結婚の際性が変わる事もなくスムーズに移行できるし離婚の際また姓を戻すと言う二度手間も避けられる。同性の方が一体感があるとか色々な意見はあるだろうが別姓だからと言ってそれが生まれないなんてことはない。

最高裁のお仕事

僕が見た裁判員裁判をからめながら、最高裁の素顔を紹介していきましょう。

司法の頂点に立つ最高裁は、地裁や高裁とちがって、業界きっての「よろず屋」。

実は、最高裁の裁判官たちは、両刀使いなのです。

すでに説明したように、最高裁の裁判官は全部で 15 人ですが、民事事件と刑事事件とで担当が分かれているわけではありません。民事/刑事のどちらかに特化するのではなく、全員が両方とも分けへだてなく審理するのです。

ちょっと詳しく説明しておきましょう。

最高裁を除くすべての裁判所のことを、全部ひっくるめて 下級裁判所 といいます。地裁、家裁はもちろんのこと、高裁も下級裁判所にふくまれます。

これらの下級裁判所では、刑事か民事かで、担当する裁判官がはっきり分かれているのが当たり前。

司法試験に合格し、裁判所に就職( 任官 といいます) した裁判官は、まずは地裁からキャリアをスタートさせます。駆け出し時代は民事も刑事も担当しますが、最初の 10 年ぐらいで多くの裁判を経験するあいだに、自分が民事と刑事のどちらに向いているのかを見極め、いずれかの道を進むことになります。扱う対象を絞りこむことで、より専門性を深め、スペシャリストとしての経験値を高めていくわけです。

これに対し、最高裁の裁判官たちは二刀流。民事も刑事も、何でもござれです。スペシャリストでありながら、どんな球でも打ち返すゼネラリストの能力も求められているのですね。昨日は医療ミス、今日は虐待死、明日は不当解雇を裁く といったように、オールマイティさが必要とされるのです。

下級裁判所と違い最高裁の裁判官は民事も刑事もいけるオールマイティーさが求められる。超エリート集団の裁きは時に面白い。判決を見ているとそんな感情さえ生まれるが、これが日本の今の姿と納得させられる。

最高裁の仕事ぶりを見てああだこうだいう書籍。テレビで見ている裁判所のイメージとはまた違った魅力があるので実態を知りたい人向けとしては良書かと。

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