人々の生活に密着した事象であるにもかかわらず学ぶ機会の少ない気象・天気について、とっつきやすい方法で楽しく学ぶ書籍。気象の勉強は小中学校以来という方でもわかるよう、平易な言葉で解説しています。
「梅雨」はなぜあるの?
曇りや雨の日ばかりが続く季節といえば「梅雨」でしょう。この季節も2つの気団(高気圧)がせめぎ合いをする中で生まれます。さまざまな「梅雨空」があるのがこの季節の特徴です。
◎ 集中豪雨をもたらす梅雨前線
前に述べたように、夏が近づくと、南海上では小笠原(太平洋) 高気圧が発達してきます。同時に北の海ではオホーツク海高気圧が生じ、2つの高気圧がぶつかり、押し合うようになります。この両者がぶつかり合っているところが 梅雨前線 です。
最初のうちはぶつかり合ってもなかなか勝負がつきません。このときは同じくらいの力で押しくらまんじゅうをしている 停滞前線 の性質が強いですが、いよいよ夏が近づき、暑い太平洋高気圧がより強まってくると、前線はじわじわと北上していきます。梅雨末期には、活発化した梅雨前線がしばしば日本列島を横切るので、雨の降り方が強まり、ときに集中豪雨を引き起こします。
梅雨前線が北上しきって、もう影響がないだろうと判断されると「梅雨明け」です。梅雨が明ければ蒸し暑い夏の晴天が続き、台風や雷雨以外にまとまった雨がほとんど降らなくなります。
梅雨が雨をもたらす原因がわかるだけでも天気予報の見方が変わります。梅雨明けの定義もここできっちり学べました。なんとなくあやふやな天気の知識がはっきりとします。
なぜ「ゲリラ豪雨」は増えている?
「ゲリラ豪雨(雷雨)」とは、突然降ってくるはげしい雨や雷雨のことをいいます。マスコミがつくった言葉で、気象用語ではありません。
◎ 数値予報の限界
最近「ゲリラ豪雨(雷雨)」という言葉をよく耳にします。これは集中豪雨の一種で、突発的で正確な予測が困難な局地的大雨を表現したものです。
ところで一部の気象予報士や予報官は、「ゲリラ豪雨」「ゲリラ雷雨」という言葉を好みません。きちんと根拠があって予報できたのだから「ゲリラ」ではないからです。
しかし、多くの人は「午後はところどころで雷雨になるでしょう」なんていうアバウトな予報には満足できないもの。このあたりは数値予報の限界であり、気象業界の今後の課題といっていいでしょう。
ゲリラ豪雨という呼び方は気象予報士にとって負けた感じがするのだろう。きちんと予測できなかったという側面で。気象予報士の腕の見せどころと、課題でもあるゲリラ豪雨の予測。最近では天気予報のアプリなんかでリアルタイムの天気予報、雨雲状況が確認できるようになったりと予測の精度は上がっていている。
身近に溢れる天気や気象情報の読み取り方やメカニズムがわかる書籍。雲の生まれ方から異常気象の謎まで面白くて一気見してしまう内容。
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