後輩の教育で相手が動かないのはやる気がないのではなく少しの言葉の言い回しの違いで伝わっていないだけ。それを3つのステップで人が動くようになる魔法をかけます。今日からは、「これ、わかった?」ではなく「これ、次は一人でできる?」と言おう。
アクション言語に切り替える
そもそも相手にとって、あなたの言っていることがまったくわからなければ、リアクションのしようがありません。さらに重要なのは、 あなたの言っていることがある程度わかっても、それがあいまいだったら、結局、相手がわかったことにはならない ということです。
たとえば、「しっかりやれよ!」。「しっかり」という言葉の意味するところは、誰でも何となくはわかっているつもりです。しかし、こう言われたとき、具体的に何をどうすればよいかわからなければ、リアクションには結びつきません。 さらにいえば、あなたの言っていることがわかっても、リアクションできない場合もあるということです。
たとえば、テニスのうまい人に「ボクがやっているようにやってごらん」と言われた場合を考えてみましょう。
この人の言っていることの意味はもちろんわかりますし、極端にあいまいな物言いをしているようにも聞こえません(つまり、先ほどの図でいえば②のエリア)。しかし、こう言われたときの本音は「やれるなら、とっくにやってるよ!」ではないでしょうか。
だから、わかりにくくて実行しづらい言葉(図の③のエリア)を、頭でわかり、体で実行できる言葉(図の①のエリア)へと変えるのです。
後者を「アクション言語」と呼ぶことはすでにご紹介していますが、前者にも名前をつけ、「ふわふわ言葉」とします。
実は、 私たちが日ごろ使っている言葉の大半は、「ふわふわ言葉」です。数字で表すと、確実に、9割をはるかに超えます。 だから、伝わらない。
だから、相手が動かない。
これが本書の提起する問題であり、それには「アクション言語に切り替える」という極めてシンプルな解決法がある、というのが本書の結論です。
では、具体例を使って考えてみましょう。まずは「わかる」からです。
この言葉は、誰が聞いても理解できる言葉でしょうか? 確かに、漠然とイメージは浮かびます。皆目見当がつかないということはありません。しかし、「何をもってわかったと判断するのか」がはっきりしなければ、わかったかどうかは本当のところ確認できません。
この意味で、「わかる」という言葉は、このままでは誰にでもきちんとわかるものにはなりえないのです。
ひと口に「わかった」といっても人それぞれ尺度の違いがあるのでその状況は千差万別。だからわかったかと聞くより実践できるかどうかを尋ねる「次は、一人でできる?」と聞いた方が相手にも伝わりやすい。できるといった手前、仕事はきちんとやらねばという意識も芽生えるので良い結果に。
相手が動くために必要なこと
実は、本書のテーマである「言語化する力」(アクション言語に切り替えるスキル)も、このままでは「わかりにくいし、実行しにくい」表現です。
ここまで読んでくださったならばもうお気づきのように、「言語化する力を身につける」とは、次の図で、「あらゆる言葉を③から①に移せるようになる」ことにほかなりません。
そして、本書は「する化」「が・を化」「見える化」の3ステップをたどって、誰もがそれをできるようになる ためのガイドブックなのです。
相手が動いてくれるような自分になるための最優先事項は、好感度を上げることでも、駆け引きすることでもありません。アクション言語に言葉づかいを切り替えることです。 そして、それは、先ほどお話しした3つのステップを身につけることです。
慣れないうちは、アクション言語への変換が難しく感じられるかもしれません。私がこれを教えるようになってから10年以上の年月が経っていますが、この「産みの苦しみ」は誰もが経験することであり、例外は、いままでにひとりもいません。
ですから、立ち止まって悩むくらいならば、ともかくページをめくり、本書を読み進めていってください。だんだん「公式」がわかってきて、はじめのころとは比べ物にならないほど短時間でアクション言語に変換できるようになっていきます。
そんな自分の変化を楽しみに……。
では、この後に出てくる11個の実例を通して、ふわふわ言葉をすっぱりやめて、アクション言語に切り替えるきっかけを、いますぐつかんでください。
すでに出てきた「わかる」「新しい」「信頼」に加えて、「問題解決」「考える」「気づく」など、いずれも仕事の現場で毎日のように出てくる言葉ですので、実感しやすく、効き目もすぐに表れます。
相手を動かすための公式がわかるとアクション言語を取り扱うスキルも一歩前へ。この一冊を通して「わかる」「新しい」「信頼」に加えて、「問題解決」「考える」「気づく」などのステップを踏む方法をレクチャー。
人を動かすにはストレートにお願いをするだけでなくステップを踏み徐々に相手にYESと言わせるテクニックも必要。そんな方法論をまとめた書籍。
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