「発見力」それは「発想力」や「企画力」とも置き換えられるといえば、それは知りたいと思う人も多いはず。肝心なところを「感性」とか「経験」という言葉で誤魔化すのではなく具体的な手法を披露します。
金のロレックスをはめている社長の会社は儲かってる?
精神科のお医者さんを被験者として行った心理学の実験です。
精神科のお医者さんに対して、精神的にまったく異常のないサクラの患者を何人も連れていく、すると、かなり高い確率で、各人に精神病の病名をつけたというのです。
というのも、精神科のお医者さんには、精神科に来る以上、何か精神的に病気を持っているに違いないという先入観があるからです。それがレッテルです。心理学をかなり勉強しているはずの精神科医にも先入観はあるということです。
だれでも、多かれ少なかれ、いろいろな先入観を持っています。そして、それがわたしたちに物事を見誤らせたり、見えているのに見えない状態をつくってしまうのです。
では、そうならないために、どうすればいいか?というと、先入観を疑うことです。
そもそも自分が先入観を持っていることに気づかないというところに、先入観の恐ろしさがありますが(たとえば、自分は人を学歴で判断しないと思い込んでいる人に限って、子どもの学歴にはこだわったりします)、 ── そもそも、この前提は正しいのだろうか? と、考える癖がつくと、ものの見え方はかなり変わってきます。
さらに、いったん立てた仮説が、先に説明した、わたしが新幹線の改札機の券の出方に持ったような、レッテルと同じことになってしまわないよう、常に検証し続けることも大切です。検証するというのは、観察することです。見て、仮説に当てはまらないケースが一定量出てくることに気づいたら、潔くその仮説は捨てなければなりません。
金のロレックスという高価なものを身につけている社長の会社は儲かっているのか?それは実際のところわからない。不安定な会社の業績がゆえに換金性の高い高級時計を買っている場合もあるし、夜の街で遊び歩くときのアクセサリーとしてドヤるために買っている人もいからだ。会社の業績とは無関係どころか逆に疑ってかかった方が良い場合も。先入観を捨ててきちんと本質を見抜く訓練をしないと騙されることに。
平凡なものと比較する
標準レベルを超えた優れたものについても、標準的なものを知ってはじめてその優れた点が分かるものです。
ザ・リッツカールトン大阪というのは、そのサービスで有名なホテルですが、大阪でセミナーをする関係上、リッツカールトンに泊まってはいるものの、いまひとつ、いったいなぜそこまで評判が良いのか、分からないでいました。
もちろん、部屋はスタンダードタイプでも六十平方メートルほどと広いし、照明もいいし、じゅうたんもふかふか。サービスもそこそこいいかなと、まあ、その程度の認識だったのです。
ところがあるときに、どうしてもリッツカールトンがとれなくて、別のホテルに泊まることになりました。どことは言いませんが、そこも日本では屈指のホテルのひとつです。部屋は同じように広くて良かったし、従業員の接客態度もサービスも一流でした。
リッツカールトンの良さが分かったのは、朝の起きがけのことでした。朝、目覚ましより早く目が覚めてしまったんです。空調の音で。ボッと大きな音で空調が入ったのです。
それではじめて、リッツカールトンは空調の音がしないということに気づきました。
どういう仕組みで音がしないのかは分からない。けれども、リッツカールトンの空調はとにかく音がしないのです。でも、それまでは、そのことにまったく気づきませんでした。
つまり、 対比するものがあったから、その良さが分かったのです。 ずっとリッツカールトンに泊まり続けていたら、分からなかったかもしれません。
わたしたちは、特別なものが見極められるようになりたいと思いますが、そのためには、日ごろから、 いろいろなもの、たくさんのふつうのものを見ている ことが必要なのだと思います。
小さな頃から高級なものやホテルを利用している人たちの中にはその価値を理解していないまま大人になる場合もある。それ故世間とずれた発言も。テレビで金持ちVS貧乏人みたいなトーク番組を見ているとそのずれが強調されていてこの人たちは何を言っているのかと思ったりもします。
物事の本質を掴む発見力。その発想の転換を体系的に学ぶ書籍。実例を元にわかりやすくそのスキルについて考えます。読み終わる頃にはいつもと違った視点が持てるようになっています。
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