なぜ人は群れると攻撃的になるのか、そしてなぜそれで滅びたりしなかったのか?正義の味方を好む幼児、過密状態だと周りに気を使うのはなぜか?最新の知見で明らかになったことを明かす。
テレビをよく観る人は暴力的か?
バンデューラの研究は、ヒトはなぜ模倣をするのか、ということを調べるためにおこなわれたのですが、彼の研究を 嚆矢 として、テレビと攻撃行動の関係が詳細に調べられるようになりました。
子どもたちはウルトラマンや仮面ライダーの番組を観たあとに、ヒーローと同じポーズやセリフを使った「ごっこ遊び」をよくします。だからといって、子どもが友人を叩いたりすることはありません。直後にまねをすることと、攻撃行動が長期的に増えることは分けて考える必要があります。
普段から長時間テレビを観ていると攻撃性が高まるのでしょうか?
ペンシルバニア大学のジョージ・ガーブナーたちの研究は、テレビをよく観ている人(一日に平均六時間以上) は、あまりテレビを観ない人とは違った世界観を持っていることを示唆しています。その調査によれば、よくテレビを観ている人は、世界を暴力的で利己的な人が多く住む、とても卑劣な場所であると考えており、銃を所持する傾向も高く、腹の立つ相手には銃で撃ってもよいとの考えに同意しがちでした。
今で言えばSNS漬けの人たちなのだろうか?テレビを見る機会は減りSNSに時間を割くことが多くなった現在。そうでない人とは違った世界観を持ってもおかしくない。特にTikTokをヘビーにみている人とそうでない人では考え方がずいぶん違うように思います。
女性のほうが仲間はずれをしやすい理由
性行動と攻撃行動の中枢が同じ場所にあり、男性の性行動を司るテストステロンが攻撃行動のアクセルであることを考えれば、男性のほうが攻撃的であることはよくわかります。しかし、女性には攻撃的な気持ちはないのでしょうか。
研究や統計資料を見るまでもなく、女性は男性にくらべて身体や言葉による暴力が多くありません。このことを進化の観点で説明すればつぎのようになります。
もし女性が直接的な攻撃に参加すれば、自分が闘争に巻き込まれる可能性が生じます。とくに長い子育て期間を要する女性(メス) にとって、繁殖を成功させるためにはそのような危険を避ける必要があります。そのため、女性は直接的な攻撃を避けようとします。
しかし、女性に攻撃性がないのではなく、女性の攻撃性は間接的なかたちで現れると考えられています。幼いころは男女に違いはありませんが、八~一一歳までには、男子より女子のほうが間接的な攻撃が多くなります。
女性がもっとも頻繁におこなう間接的な攻撃は、仲間はずれです。女性のほうが同性を仲間はずれにしやすいのには理由があります。男性にくらべれば、女性は子どものころから成人になるまで、一対一の関係を構築しやすく、男性は一対多(集団) の関係をつくりやすいとされています。一対一の関係は、集団への帰属感や忠誠心ができあがる一対多の関係にくらべれば、関係が壊れやすい。そのため女性は、すでに築いた関係を壊すかもしれないような新たなメンバーと関係を構築するさいに警戒をします。
男性ならば、新たな同性のメンバーが加わると仲間ができたと考えますが、女性は、程度の差こそあるでしょうが、すでに形成された友人関係が壊れてしまうことを、無意識のうちに心配するのかもしれません。
男性は直接的な攻撃を好み女性は間接的なちょっと陰湿な攻撃を好む。仲間はずれとかそういうものは学校生活で味わったことのある人は多いだろう。男性は喧嘩である。女性のこうした行動は学校のみならず年を重ねてもママ友の間だったりさまざまな社会的繋がりのなかでそれは起こる。
いじめは人間の闇の部分がある以上なくならないものだと思います。そんな世界から遠ざかるため引きこもりなどになるという選択しかない人も。中には思い詰めて命を絶つ人もいるくらい深刻なものだ。いじめの性質上なくなる社会はないだろうが、そこにとどまり続けるよりは逃げたほうが得策。
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