性格タイプ別対応法。「出るとこに出るぞ！」「責任者だせ！」への対処法。悪質クレーマーの見極め。現場を知り尽くしているからこそのトラブル事例を交え描かれるノウハウは具体的で現実的。
「出るとこに出るぞ！」
これもまた『あるある』ではないでしょうか。時代の流れと言うべきか、最近では「ネット（ＳＮＳ）にさらすぞ！」が増えてきたという感触があります。
この２つ、私にとっては同義語です。このように言うお客さまの心理・狙い、そして対応方法という意味でも同じだと思っています。 お客さまの狙いとしては、先ほどの「誠意を見せろ！」の後者、つまり『プラスアルファ or 好条件』を引き出そうとしているパターンが多いです。
しかし、それよりもさらに『悪意性が高い』と言わざるを得ません。こう言うことによって相手にゆさぶりをかけ、プラスアルファや好条件・譲歩を引き出そうとしているという、より『脅し』 の意味合いが強いからです。
◆ ビビらない！ 余計なことを言わない!!
まず一番大事なことは、『こう言われてもビビらない』ことです。目の前で凄い剣幕で言われてしまったら、慣れていなければ「本当に訴えられたらどうしよう？」「ネットに悪口を書かれたら会社にとって大きな損害では……」などとビックリしてしまい、ついなんとか穏便に……と相手の要求を受け入れなければと思ってしまうかもしれません。
しかし、 そんな心配をする必要はまったくない というのが私の考えです。
私は、この言葉を言われた時点でかなりの高確率で『悪意性が高いお客さま認定』を下し、警戒モードに入ります。
具体的な対応方法は、次のようになります。 「出るとこ出るぞ！」と言われたら、 わざと 一瞬の間を空けます（一瞬、考えるような素振り）。そして「 恐れ入りますが、今おっしゃった『出るとこ出る』というのは、どういう意味でしょうか？」 と聞きます。先ほどの「誠意を見せろ！」に対しても使った『敢えて聞く作戦』です。
ビビらないことは他にも大事な時が。最近のメールやDMでの詐欺などで身に覚えのない未払い請求やあなたのデバイスはハッキングされました撃退するのでお金を振り込んで的なやつとかAmazonの支払い方法が無効になりましたとかあの手この手でパスワードやログイン情報を聞き出そうとするものが跋扈しています。焦って入力してしまうと情報を抜き取られます。
必要以上にクレームを恐れないこと！
クレーム対応というジャンルの中で、『ストレスゼロ』『ストレスフリー』 といったキーワードを見たり聞いたりしたことがある方も多いかと思います。
果たしてそれは本当に可能なのでしょうか？
私の考えは、ズバリ『ストレスゼロは不可能！』 です。
なぜなら……とご説明するためには、そもそも『ストレスとは』ということについてのご説明から始めたほうがよいのですが、それには紙幅が足りません……。
誤解を恐れず超簡単に書いてしまうと、どんなにクレーム対応のベテランであろうとメンタル強者であろうと、クレーム、特に理不尽系の『事件』に遭遇した際に『まったく動じない』という人はいないと思うからです。 ほんの少しでも何かを感じたら、それが『ストレス』 です。本来、ストレスにはよいも悪いもありません。自然に心が反応することがストレスなのです。
◆ 必要以上にクレームを恐れないこと！
ストレスというキーワードに対するポイントは、クレームと同様「ストレスを感じることは自然で当たり前のこと。ゼロにはできない」 と『認識＝覚悟』することと、「ストレスはできる限り早く解放する」ということです。
一番大切なのは、『自分を守る』 ということです。
どんなに好きな仕事でも、どれだけ給料が高い仕事でも、そして「トラブルは付きもの。プロである以上それも仕事のうち」と割りきっていても、メンタルが壊れてしまっては本末転倒ではないでしょうか？
また、『クレームを恐れる必要はない！』 というキーワードもありがちですが、これもまたそうは思いません。
もし、クレームをまったく恐れなくなったら、それは むしろ危険 だと思っています。なぜなら、もし本当にクレームをまったく恐れなくなったら、『予防』という概念が崩れるからです。
クレームはどれだけちゃんと意識しながらやっていたとしてもある程度はくるもの。必要以上に恐れずに改善の余地ができたとポジティブに捉えることが大事。適度に恐れてプラスの価値を！
カスタマーハラスメントを撃退してクレームに正しい対処する方法をレクチャー。
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