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アドラー流一瞬で心をひらく聴き方|岩井俊憲|「もっと話したい!」と思われる1分会話術!

話し下手、人見知りでも聴く力を磨いていけば「もっと話したい!」と思われる信頼のおける状態に。会話の際うまく話さなければということにフォーカスしがちだが、信頼を得るのは聴く力に長けている人なのです。

人間のあらゆる行動は、相手役が存在する人間関係である

アドラーは「人間のあらゆる行動は、相手役が存在する人間関係である」と言っています。この相手ありきの考え方を、アドラー心理学では対人関係論と言います。

人の話を聴くときに心がけたい3つのポイント

1 相手を変えようとしないで聴く

2 相手を理解したいなら、その人の対人関係のパターンを観察する

3 対等な関係(ヨコの関係)を心がける

ヨコの関係

ヨコの関係とは、相手と対等な関係を築くこと で、アドラー心理学ではとても重視している考え方です。部下を指導する立場やカウンセラーの立場であったとしても、相手の話を聴く際には、このヨコの関係を意識することが非常に重要です。

立場・年齢・職位などの違いがあっても、私たちは人として対等な存在です。そのことを十分に踏まえて相手の話を聴けるようになったとき、本当の意味で信頼関係を築くことができます。

ヨコの関係を築くための3つのポイント

1 相手の上に立とうとしない

2 自分を卑下したりへりくだったりしない

3 相互信頼・共感・協力を意識してコミュニケーションをとる

共感

アドラー心理学でいう「共感」とは、相手の関心事に関心をもつこと です。人間関係がうまくいかない人は、自分にしか関心がなく、自分中心の話題で人に接することが多いのです。

一方、共感力に長けている人は、相手をよく理解しようと話を聴き、質問し、相手を中心にして話題を展開します。そのため、相手と心の架け橋を築くことができるのです。

アドラー心理学はカウンセリングの技術としても非常によく活かされています。聴き上手になるには、この共感のスタンスを大切にしたいですね。

確かに相手がいなければ比べて凹むことはないし、人との関係がなければひたすら一人でも問答になるので不満の種類も変わってくる。相手がいることで生まれる弊害は人間ならではの組織形成の過程で出来上がったものだろう。

「聞く」よりも「聴く」

人との会話では、「聞く」より「聴く」を意識しましょう。 「聴く」に対応する英語は〝listen〟です。英語で話すとき、後ろに前置詞の〝to〟がつきます。〝listen to the music〟というのは、特定の音楽をしっかりと聴くニュアンスがあります。

また、「聴く」の旁(つくり)の「十」の下の「四」のように見える字は、もとは「目」だと漢和辞典に書いてあります。 「聴」の字は、 耳だけでなく目も駆使して相手から伝わってくる情報・感情・意図を受け取る という意味があります。つまり五感を総動員して、観察しながら対応することなのです。

自分の関心をもとに問い詰めたり、尋問する「訊く」にはならないようにくれぐれも注意しましょう。

この聴くということに注意を払って普段から人の話を聴く癖をつければ相手の反応も徐々に変わっていくことでしょう。相手に気持ちよく話してもらうための一つのスキルとして定着すればコミュニケーションが円滑にいくように。

アドラー流のコミュニケーション術で相手の心をひらく聴き方をすればもっと深く会話できるように。喋るのが苦手でも聴くことから始めればそれ以上の効果を発揮します。

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