「片づける順番」「量」「スケジュール」を把握して見積もる。そして、「使用頻度」と「愛」で分類。「月1回以上使うモノ」は定位置に置き、それ以外のモノは、捨てずに多様な出口で管理する。毎週30分でリバウンドしない捨てない片付けの習慣。
片付け力=人間力ではない
それはシンプルに、「モノへの愛情が、住んでいる家の面積を上回っていたから」ではないでしょうか。 「ほんとうにいるモノ・いらないモノを精査すれば、家の収納スペースにすべてのモノが収まります。あなたが所有すべきモノの適正量は、家に収まりきる量です」という言葉を、片づけ本の中で聞いたことがあるかもしれません。
これは、「自分の持ちものを厳選して、不要なモノを処分し、収納にうまく収まったら成功」という方法。もしうまく収まらなかったら、さらにモノを捨てて、すべて収まるまで繰り返すのです。
それに加えて、「片づけ力=精神力」であるというメッセージや風潮もあります。
「部屋の乱れは心の乱れ、捨てられないのは心に迷いやしがらみがあるから」というように、「片づけられない人は、優柔不断で、心が整っていないのだ」とまで断言する本もあります。
そんなこともあってか、自分の所有物が部屋に収まらないのを見て、「自分は片づけられないダメな人間なんだ……」と落ち込む人もいるかもしれません。
たしかに、そういったメッセージに思いあたる人もいるかもしれませんし、 後述 しますが、部屋をミニマルに保つことによるすばらしい効果があることも事実です。
しかし、家の広さは地域差や年代差が大きいですし、趣味や所有欲も人それぞれ。 私としては、「家に収める力=片づけ力(=人間力)」とは、どうしても思えません。
僕は収集癖があり、モノは溜まる一方でした。それがあるとき、もう絶対に読むことはないだろう本を思い切って売りに出したところからなんでも売却して現金化することを覚えました。最近ではメルカリなどのフリマアプリが人気ですが、僕は時間がもったいないのでダンボールに詰めて送るだけで査定から何から一括でやってくれるサービスを好んで使っています。部屋やクローゼットは限られたスペースしかないのでたまに断捨離しないと圧倒的にスペースが足りないので(笑)。この書籍は捨てなくても整理ができる方法を推奨しており捨てられない人にも優しい本となっています。
本は「読んでいない」「読んだ」で整理する
本は「使う」という行為の意味が多様なので、分類が難しいアイテムのひとつです。研究者や編集者を筆頭に、職業柄本を読む方は、自宅に何千冊もの本を持っていることもめずらしくありません。 「本は自分のアイデンティティだから、いつでも手に取れるところに置いておきたい」と考える人も多く、片づけること自体を放棄する方もいます。
でも、本を片づけることをあきらめないでください。
結果的に1冊も捨てなかったとしても、1冊1冊手に取って、愛の大小に応じて、適切な収納場所を決めることができます。
本に関しては使用頻度というより、まず「読んでいない」「読んだ」という基準で分類し、そのうえで「用途」によって分類します。
次にグルーピングの一例を挙げますが、人により適切なグルーピング法は異なります。
「なぜ、自分はこの本を持っているのか?」を考え、次のように、持っている本を細かく分類していきましょう。
ここでも、いったん数の制限は設けず、その本の意味を考えていきます。
分類が終わった段階で、今度は「使う」「使わない」で分けていきます。
本を「使う」の定義としては、「今年中に手に取って読む可能性があるかどうか」で考えます。
たとえば、Gの「文献として貴重なので保管しておきたい本」は、当然ながら捨てるわけにはいきませんが、それでも今年中に手に取って読む可能性は低いかもしれません。Hの「人に貸したい本」は、図書館に寄贈することで目的を果たせるかもしれません。 「使う(=今年中に手に取って読む可能性がある)」と分類した本は、さらに手に取る可能性がある頻度別に、細分化していきましょう。
収納する段階で、たとえばEの「毎週のように手に取る参考書」は、机の上のように取りやすい「特等席」に配置し、Cのように当分手に取らなさそうな本は、手が届きにくい場所に配置しましょう。
本棚に本が並んでいるだけで安心感や満足感を得られるのは読書家の常。しかし紙の本は意外と嵩張る。1000冊を超えてくると流石に捨てるものとそうでないもの、読んだものと積読本の分類をしなくてはならない。この一軍選抜試験を勝ち残った書籍のみ一番いい位置を確保できるのだ。いわゆる見せる収納。積読本も今年中に手に取って読む可能性があるものとそうでないものを分類するのも良いでしょう。
断捨離の本はたくさん出ているがどうしても捨てられない人にターゲットを絞った書籍がこちら。分類整頓で限られたスペースを有効活用しましょう。
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