病に倒れた妻と自閉症の長男を抱えながら、部下をまとめ上げ数多の事業を成功させた課長時代の「上司力」を開示。
まず最初に、君にぜひ読んでほしい本があります
まず最初に、君にぜひ読んでほしい本があります。
それは、キングスレイ・ウォードというカナダの実業家が書いた『ビジネスマンの父より息子への 30 通の手紙』(城山三郎訳、新潮文庫)という本です。
キングスレイ・ウォードは苦労して大学を卒業し、公認会計士として 6 年間働いたあと、化学事業を興して成功しました。
ビジネスマンとしての働き盛りに 2 度にわたる心臓の大手術を受け、死に直面した彼は、生きているうちに自分のさまざまな経験から学んだ人生の知恵やビジネスのノウハウを、息子に伝えたいと切実に願うようになりました。
そして、父親としての愛情とビジネスマンとしての熱意を込めて息子に 30 通の手紙を書いたのです。
そこには礼儀正しくふるまうこと、身だしなみを大切にすること、人に会う前はきちんと準備しておくこと、お金は大切に使うこと、部下、友人、顧客とは丁寧に付き合うことといった細かなことから、経営者としてとるべき手法、事業運営上の留意点といった大きな問題に至るまで、あふれるばかりの愛情に満ちたアドバイスが書かれていました。
私はこの本を課長になって 2 年目に読み、父親の息子に対する愛情の深さとビジネスマンとしてあるべき心得を教えられ、それまで読んだどのビジネス書より感動しました。
私は 6 歳で父を亡くしていましたから、父親の愛情に満ちたその本を読んだ衝撃はなおさら大きかったのです。
まさに、「ひとりの父親は百人の教師に勝る」 です。
私はこの本を何度も何度も読み、ほとんど暗記するくらいに心に刻みつけました。キングスレイ・ウォードは私の父親になったのです。そして彼のアドバイスは、私のその後のビジネス人生の指針になりました。
私の会社生活を支えてくれたまさに座右の書ですが、私はこの本に、課長になったばかりのときに出会えた幸運を神に感謝したものでした。
これから君にいろいろアドバイスしますが、その底流にこの本の存在があるということを理解してほしいと思います。
礼儀正しく、身だしなみを大切に、人に会う前はきちんと準備、お金は大切に、部下、友人、顧客とは丁寧に付き合うこと。基本的な大人のマナーだがこれは意識していないと忘れてしまいがちな項目。
「2段上の上司」を攻略せよ ──強力な援軍になってくれる
課長にとって直属の部長は極めて重要な存在ですが、もう 1 段上の上司(ここでは「 2 段上の上司」と呼びます)との付き合いも大切です。
部長はこちらの人事評価をし、人事異動させる力をもっています。生殺与奪の権限をもっているのですから、特にマークしておく存在なのですが、 2 段上の上司も時に大きな力をもつことがあります。
たとえば、自分が進めたいプランを部長が反対しても、 2 段上の上司が賛成すれば実行することができます。あるいは、 君の評価や異動をくつがえす力も持っている のです。
そのため、意識して 2 段上の上司との付き合い方を考える必要があります。
まず第一に気を付けることは、いつもきちんと挨拶をすることです。そして、ちょっとした会話をはさむことです。 「昨日の会議はたいへんだったようですね」「先週のパーティでのスピーチは感動しました」といった、相手の琴線に触れるワンフレーズがいいでしょう。
日ごろこのようなコンタクトをとっておけば、仕事のことで困ったときにも、「ちょっと悩んでいることがあるのですが、ご相談に乗っていただけませんか?」と言って応じてもらうことが可能になります。しかも、 2 段上の上司は直属の上司よりも力量も上というケースが多く、思いもよらない素晴らしいアドバイスをもらえることもありますので、ぜひともトライしてください。
実は、 2 段上の上司も、直属の部下のそのまた部下の話を直接聞いてみたいと考えている ものです。ですから、普段から、きちんとしたコミュニケーションをとっていれば相談には乗ってくれるはずです。
ただ、 2 段上の上司とのコミュニケーションは、できるだけ短時間にすることを心がけてください。相手の時間を奪わないように気を付けるのです。
上司は部下に会うのが若干億劫なものですが、それは時間がとられてしまうという恐れがあるからです。ところが、2~3分で話の終わる相手であれば拒む理由はそれほどないのです。だから、とにかく「結論まっしぐら」を徹底することです。逆に、「あいつは話が長いから」というだけで面談を断られる人もいます。「長い話」は禁物なのです。
普段から2段階上の上司とのコミュニケーションをとっていれば直属の上司の持つ負の部分をカバーしてもらえます。自分より上の人に可愛がられている人をぞんざいには扱えませんよね。そうした社内政治のようなスキルも生き残るためには必要かと。
まっすぐ生きていく事も大事だが時には泥臭く、クレバーに生きることで人間関係はうまくいくように。社内での自分の立場を考え、取り入れられる部分を取り入れていきましょう。
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