得意と苦手、得てと不得手はあって当然。気にする事はないのだが、悩む人にとっては大問題。
- 人付き合いが苦手だ→だから、何をやってもうまくいかない
- 話下手である→話さえうまければ、フラれずにすんだのに
- 合わない上司がいる→この会社にいる限り未来はない
- 文章を書くのが不得手だ→自分には教養がないのだ
と言った具合に、劣等感や自己嫌悪、ストレスに増幅されてゆく。うつや引きこもりにつながるケースも。本書では苦手意識にとらわれない生き方のコツをご紹介。楽しみながら、楽に生きる技を磨いていきましょう。
苦手より「得手」に目を向ける
世の中のほとんどのことは、他人からの評価を軸に動いている。私の本だって、他人である読者の方が興味を持ってくださり、おもしろいと感じてくださらなければ、ただの紙くずと変わらない。だが、誰をも仰天させたり感動させたりする話がそうそう転がっているわけがない。第一、人が何をおもしろいと感じるか、なんに興味を示すのかは、当人自身でも完全にはわからないのが本当のところである。つまり、他人の満足や評価を気にしすぎるのは、見えない敵と戦うようなものなのだ。とてもつらいし、勝ち目もほとんどない。
他人の満足や評価を気にせず生きていくのに手助けとなるのが、自分がおもしろいと思うこと、自分が関心を持てることを他人に話したりすると良い。最近ならSNSで発信してみるのも良いだろう。不思議と自分が面白いと感じていることを一生懸命話すと「面白い」という熱意が相手にも伝わるものです。大抵の人が興味を持たないであろうディープな趣味でも熱意が伝われば相手に理解されるようになるものです。どうせ相手には理解されないと諦めるのではなく試しにあなたのそのディープな趣味や性癖を発信してみてはどうだろうか?現在ではネットの普及率が上がったこともあり、同じ趣味嗜好の人を探すのも容易になっています。人種のるつぼと化したインターネットの世界ならきっと共感してくれる相手を見つけることができるでしょう。
自分サイズで生きていこう
精神科の領域に、青春期の若者に多い「醜形コンプレックス」というものがある。自分の顔や体つきを醜いと思い込み、次第に日常生活にも異常をきたすようになる症例をいう。Dさんは高校三年の頃、好きになった女子学生に「つき合ってほしい」と声をかけたところ、「そんな気はない」とふられてしまった。おそらく、女子学生は受験前で、それどころではないと答えたかったのだろうが、Dさんは、自分がイカサないからだと思い込んでしまった。
その後の彼はふられた時の後遺症を引きずり、受験で合格し大学へ進み社会人となった今も「どうせこの顔じゃモテないし、人に好かれるはずがない」と思い込んでしまっている。社会人として仕事をやっていけているだけ、この例はまだマシな方です。ひどい場合には、引きこもりになったり、「こんな顔に産んだ親が悪い」と家庭内暴力に発展したりするケースも。誰だって美しいくかっこいい顔立ちには憧れるものです。しかし、モデルやタレント、俳優などスクリーンに出てくる美男美女はごく限られた人と割り切るべき。このような美男美女でさえ、ブームが去ると1〜2年でテレビでめっきり見かけなくなったりするもの。長くテレビの世界で活躍する人を見てみると、味のある顔つきの人が多いことに気がつくはずだ。
真面目に真似れば本物になる
能楽師狂言方の野村萬斎さんが、まだ二歳だった長男・裕基さんに稽古をつけているドキュメンタリー番組を見たことがある。能であれ歌舞伎であれ、芸事を継承していく家の子に生まれるということは、実に大変なものだと思う。生まれ持った遺伝子のうえに、物心がつくかつかないかの頃から厳しい稽古を重ねて芸を刻み込んでいく。こうして初めて、芸事の基礎が身についていくのだろう。学ぶという言葉は「真似ぶ」から発展したものだと聞いたことがある。芸事に限らず、職人であれなんであれ、学ぶことの原点は徹底的に手本を真似ることだ。
この「真似ぶ」精神医学の分野でも多いの威力を発揮している。「モデリング」といい理想とする人物像をあげさせその人物になりきり言動を真似ることで本当にその人自身の言動になっていくというもの。仕事やなんかであと一歩で超えられそうな壁があったなら、できる先輩や上司を真似てみるのもいいかもしれない。
仲間はずれは怖くない
「自分は仲間はずれにされた」と思い込んでいる間は、みじめで心細いだろう。そうではなく、「毅然と一人」という姿勢を持つようにするのだ。
例えば、ランチタイムに誰からも誘われないのならば、ワンランク上のレストランに行くとか、ランチは手早く済ませ、語学やなんかのスキルを身につける勉強をするとか、自分磨きに使って見てはいかがだろうか。一人時間の醍醐味を知っていれば一人は怖くありません。
人生を楽に楽しく生きるためのメソッドは、凝り固まった現状からあなたを解放してくれるはず。
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