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悩みごとの9割は捨てられる|植西聰

世の中なかなか自分の思い通りにはなりません。しかし、それを前提で考えると心につっかえた物が落ちていきます。悩みごとの9割は捨てられる。そんな強いメッセージが詰まった書籍。

価値のない人間はいない

心理学に、「無価値観」という言葉があります。これは、「自分は、世間から何の価値もない人間だと思われている」と思い込む心理傾向のことを言います。こういう人は、心の底に、「自分は認められていない」「自分は尊重されていない」「自分は愛されていない」という意識が強くあります。つまり、「自分に自信がない」のです。実は、このようなタイプの人のほうが、「なにがなんでも出世したい」「どうしても、お金持ちになりたい」といった思いに割と強くこだわっていたりします。 「高い肩書き」「人が 羨む財産」「世間の名声」などを手に入れることで、自分を「価値ある存在」だと認めてもらいたいと考えるのでしょう。そのため、熱くなりすぎてしまい、状況の変化や他人の思惑に振り回され、結局は自分が望んでいるものを手にできず、苦労ばかりして終わるなんてことも少なくありません。一方、自分に自信がある人は、出世やお金持ちになることばかりにこだわりません。 「出世できればいいけれど、もしできなくても、自分らしい生き方が実現できれば、それで満足だ」と、楽な気持ちで考えることができます。出世やお金儲けにこだわって、周囲に振り回されて苦労するよりも、楽な気持ちで自分らしく生きていくほうが、本人にとっては幸せかもしれません。

僕は自分に自信はないが、この世の中で変化に対応しながらうまく世渡りしていくことに関しては順応性が高いような気もする。統合失調症を患ってからも幻聴と友達になり、今では聞こえてくる幻聴も自分の支配下に置いているので怖い言葉が聞こえてきてもうまく受け流せるようになった。無職で社会的地位はどん底だが、世間の人と同等の消費して社会に貢献していると考えればちょっと誇らしくもある。ブログを読んでくれる人が一定数いたりSNSで絡んでくれる人もいる。ライブ配信を見に行けばそこにはお仲間がいっぱい。リアルな友達や人間関係は一切ないが、それでも人との関わり合いは持てる時代なのだ。

心にゆとりを持つと自信が持てる

精神的にゆとりのある人は、「出世のためにがんばる。もし出世できなくても、私にはやさしい家族がいる。良い友人もいる。楽しい趣味もある。だから出世できなくても幸せだ」と考えることができます。自分の生き方に自信があるからこそ、このような精神的ゆとりと多様な価値感を持つことができるのです。「無価値観」が強い人は、子どもの頃、親から十分な愛情を受けられなかったり、どんなにがんばっても認めてもらえなかったり、「あなたは何をしてもダメな子ね」といった言葉をかけられ続けてきたため、健全な「自分への自信」を育むことができなかった可能性が高いと考えられます。もし、「出世したい」「お金持ちになりたい」「有名人になりたい」などの欲求を強く持っているなら、その背景に「自分への自信のなさ」があるのかもしれません。まずは、そのことに気づき、受け入れることが大切です。それには、自分を「客観的な視点」で見る必要があります。そこから「心のゆとり」が生まれ、自分への自信を回復していくことにもつながります。

統合失調症は不安からの妄想や幻聴などが症状にあらわれるが、その不安は実際には9割起こらないという事実を知れば少し気分が和らぎます。試しに不安に思うことをノートに思いつく限り書いてみて下さい。1週間、1ヵ月後、それが実際に起こったがどうか検証してみて下さい。ほとんどは取り越し苦労だということがわかります。悩みごとのほとんどは捨てられるというのはこんな事実からもわかります。

お金がなくても贅沢な時間を過ごせる

お金がなければ、贅沢な食事はできません。お金がなければ、豪邸には住めません。お金がなければ、高級な衣類を身にまとうことはできません。しかし、これらのような贅沢な生活はできなくても、「ぜいたくな時間」を楽しむことはできます。「ぜいたくな時間」を楽しむには、必ずしも、お金は必要ではありません。むしろ、お金儲けに無我夢中になっていると、「ぜいたくな時間」を持つことはできない場合も出てきます。朝から晩まで、お金儲けのために働かなければならないからです。 「ぜいたくな時間」を楽しむために必要なのは、自分が自由に使える時間、気楽に過ごせる時間を持つことです。 「ぜいたくな時間」を持つために大切なことは、自分なりの工夫と情熱だと思います。子どもの頃を思い出してみましょう。ボール1個で野球をしたり、縄1本で縄跳びをしたり、子どもなりにいろいろ工夫しながら、楽しく遊んでいたのではないでしょうか。 「楽しく遊びたい」という情熱によって、自由に使えるお金が少なくても、「ぜいたくな時間」を過ごすことができていたのです。大人になっても同じです。お金がなくても自分なりの工夫と情熱次第で、真の「ぜいたくな時間」をたくさん持つことができます。そして、そんな時間が人生を豊かにするのです。

お金はないと困るが世間で言うお大金持ちしか幸せになれないかと言うとそうでもない。ないならないなりに楽しく贅沢することはできます。僕の場合週に2回スターバックスに行って読書をしたりMacBook Proでブログ記事執筆や動画編集したりする気分の切り替えが最高の贅沢です。家に引きこもっているとなかなか作業が億劫になったり、ルーチンワーク化してしまい良いパフォーマンスが保てないので。

人間の悩みの9割は人間関係だと言います。そのうち9割の悩み事は捨てられるのであれば人付き合いなしでも十分暮らしていけることに。思い通りにならない悩みに固執せずに、リフレッシュしていきましょう。

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