まだ「イチロー」と呼ばれる前の夢と希望に満ちた言葉の数々。多くの記録を打ち立てた絶頂期の言葉。そして苦しかった2011年に残した言葉。どれも逆境を生き抜く力強い言葉なのだ。
「創造」で逆境を切り拓く
野球を趣味か、仕事か、と聞かれれば、ぼくの場合は限りなく趣味に近いです。 (自分の野球観について語った言葉)ここでイチローが表現する「趣味」とは、純粋でひたすら没頭できる作業を指す。それは、たとえ報酬がともなわなくてものめり込めるものでなければならない。仕事をただ報酬獲得だけの手段と考えることは、あまりにももったいない。どうせやらなければならない作業なら、楽しくやる工夫をすればよい。趣味の楽しさは「できないことができた」という快感である。これは仕事にも完全に応用できる。野球をテーマに、イチローは「バットコントロールを進化させること」を快感にしてきたから、偉大なメジャーリーガーになれた。最強のモチベーター(モチベーションを上げる要素)は、「自己実現の欲求」という内発的モチベーターで間違いない。完璧なバッターに少しでも近づきたい。その思いがイチローを本気にさせている。もちろん彼とて、打率 10 割の完璧なバッターにはなれない。しかし、そこに少しでも近づくことならできる。仕事においても、面白くする要素として、自分の理想像を設定してそこに少しでも近づこうとすればよい。進化する手応えは永続的、かつ強力な欲求の源となるのだ。仕事を通して自分を進化させる工夫をすれば、あなたもイチローのように仕事でヒットを量産できるようになる。
仕事でも趣味でもそうだが、自分が求める最終形態を意識するだけで、毎日の努力が苦にならなくなる。習慣化されたそれは僕たちを徐々に高みへと導いてくれることだろう。何か壁があって克服した経験は、のちに同じような壁が現れた時に容易に飛び越えられるような経験値となる。イチローは成功という言葉が好きじゃないという。誰かの犠牲のもとに成り立つ成功よりも自分の物差しで全てをはかりたいからだろう。
「一瞬」の積み重ねだけが高みへの階段
(結果とプロセス)両方とも大事です。結果を出せないと、この世界で生きていけない。プロセスは選手としてではなく、人間をつくるために必要です。(結果とプロセスについての持論を語った言葉)結果を残すことは大前提。しかし、いくらよい結果を残しても、次に再びよい結果を得られる保証などどこにもない。それどころか、よい結果に浮かれていると、とんだしっぺ返しを食らうハメになる。あるいは、成果を上げて昇進やベースアップを勝ち取っても、逆にそれが不幸の引き金になることもあるのが人生というもの。 この世の中で、富や名誉を勝ち取った人が幸福かというと、必ずしもそうではない。富や名誉を獲得した人が、その後不遇な人生を送ることも、まったく珍しくない。一方、結果ではなくプロセスにのみ充実感を見出せるイチローのような人間は、富や名誉を獲得しても、決して努力を怠らない。最高のパフォーマンスを発揮することに全力を尽くせば、たとえ結果がよくなかったとしても充実感を味わえる。もちろん結果がよくても、浮かれることはないから、それ以降も同じようにベストを尽くすことができる。結果に一喜一憂することなく、プロセスを大切にして人生を完全燃焼できれば、臨終の床に 臥したとき、「自分の人生に悔いはない」と、胸を張ってこの世に別れを告げることができるようになる。
僕は結果とプロセス両方を重視します。結果は重要だが、プロセスを疎かにしてしまうと、次にまた同じような課題が目の前に現れた時、参照する過去の事例を引き出せないからだ。結果に拘りつつ日々の努力を怠らないことが大事。
いつでも「全力」を出せるようになるために
あれは割り算ですからね。ぼくは小学生のころから割り算が嫌いだったんです。 (オリックス時代、打率へのこだわりについて語った言葉)あるとき、イチローは、「終盤戦に首位打者を狙う駆け引きで、打率を下げないためにわざとベンチに下がる選手にはなりたくない」と言っている。事実、イチロー選手が首位打者争いの駆け引きでベンチに引っ込んだことは皆無に近いはず。それよりも、試合に出続けて、ヒットを一本でも多く打つことに命をかけている。あるときイチロー選手はこうも語っている。 「たとえば3割1厘の打率で『この1厘を守りたい』って思いはじめると、打席に行きたくなくなるんですよね」同じ打席に立っても、「打率の上がり下がりに一喜一憂するか。あるいは、もう1本ヒットを積み重ねるか。この違いはバットスイングに如実に現れる。つまり、物事を消極的にとらえるか、積極的に考えるかの違いである。これを勉強に応用したら、どうなるだろう。たとえば、その日勉強を終える前にもう 10 分間頑張って新しい知識を記憶しよう。あるいは仕事の成果を気にする時間があるなら、もう一軒顧客を訪問する時間に 充てよう。割り算ではなく、足し算に興味を持つことにより、あなたは一歩一歩着実に成長していけるようになる。
終盤戦で打率を維持するためにベンチに下がる選手のことを応援しようとは思いませんよね。そこのところをイチローはきちんとわかっている。いつでも今自分ができる最高のパフォーマンスをというのが良いと思います。
逆境を勝ちパターンに変えてきて、実績を残してきた男だからこそ言える数々の言葉。いますぐイチローのようにななれないが考え方やなんかは取り入れれば生活や仕事が充実するだろう。
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