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メンタルが問われるポジションで自分を支え続けるものとは?

現役42歳ゴールキーパーを支える力とは何か?順風満帆に見えて、実際は今ほど整っていない環境での海外移籍や度重なる怪我など辛い時期を幾度も乗り越えてきた。メンタルが問われるゴールキーパーという特殊なポジションで自分を支え続けるものは何なのか。

失点がキーパーの責任と判断されればそれに従うしかない

FCノアシェランでは、出場した最初の四試合で大量失してしまった。理由はいろいろある。言い訳はしたくないが、ディフェンスラインがかなり不安定で、ノーマークに近いシュートを打たれるケースも多かった。この頃の僕に限った話ではなく、キーパーはチームの失点数とそのまま結びつけて評価される場合が少なくない。失点が多いとき、それをキーパーの責任として押し付けることもできれば、ディフェンス全体や戦術に問題があったとしてキーパーを守ることもできる。キーパーの立場は、チームの考え方に委ねられる部分が少なくない。

チームの方針によって、多くの失点を負いながらも続投され続けるキーパーもいれば、一試合限りで使われなくなるキーパーもいる。失点が多くポジションから外されたが、新しいキーパーも同様に多くの失点を背負うことも、しかし後任のキーパーは使われ続けるなんてこともざらだ。サッカーは詳しくない僕でも、試合を見ていると、この失点は明らかにディフェンスや、戦術に非があると言ったシーンに多く出くわす。逆に、そうした状況でキーパーがセーブするとテンションが上がる。どこに注目して選手を評価するかは監督やサポーター次第と言ったところか。こうしたことはサッカーに限らず、組織に属していれば、誰かがスケープゴートのようにされることもあるだろう。キーパーはスケープゴートにされやすいポジションとも言える。

「引きずるのをやめよう」という意識を持つ

すぐに切り換えられる性格が天性のものとして備わっていたなら、かなり楽だと思う。だけど残念ながら、僕はそうじゃなかった。とりわけ若い頃には嫌なことをずっと引きずってしまうということが多かった。もちろん、それだけでかなりエネルギーが消費される。そんな僕でも、引きずりやすい性格を変えるのは難しくても、「引きずるのをやめよう」という意識を持つことはできる。もちろん意識を変えることも簡単ではないけれど、それ以外に方法はないと自分に言い聞かせるようにした。

嫌なことがあった時みなさんはどのように気分転換するだろうか?お酒を飲んだり、カラオケに行ったりしてストレスを発散する人も多いだろう。僕の場合〝ふて寝する〟というのが定番。寝て起きたら綺麗さっぱりとまではいかないが、大抵のことはリセットできる。しかしトップアスリートとなるとちょっと違うようだ。サッカーのことはサッカーでしか返せないという結論に彼は達した。悔やまれるプレーがあったなら、次の試合でそれを忘れさせるぐらいの良いプレーをするしかない。そう考えるようになってからは、切り換えができるようになったという。

風向きはどこかで変わる

よくない風が吹いていても、ずっとその風のままじゃない。そのことが強く実感できた。この経験にによって、つらい時期を迎えていても、どこかで流れは変わると信じて、その時間と向き合えるようになったのだ。

僕がブログを始めて1年9ヵ月。始めた頃は1日数人だった訪問者も今では平均600PV。ほとんどがリピーターでたまに風が吹いて1000PVを越すことも。それでも雑草のようなブログだがww とにかく記事を積み上げていくしか方法がないと思っている。訪問者が少ないからといって、更新をやめてしまえば先細りは必死。定期的に記事を投下するのも習慣化できればどこかで風が吹いて一気に訪問者が増えるもんだ。

「急には上手くならないから、今できることをやるようにしろ」

岡田監督は、その選手が将来どうなるかというより、今何ができるかを的確に判断する人だと思う。プラスアルファの部分も求めるのではなく、その時点で一〇〇%を求める。チームとして一〇〇%の力を発揮しようとする。「急には上手くならないから、いまできることをやるようにしろ」岡田監督はよくそう言っていた。そういう部分も含めて理想論に走らない現実主義者のように感じられた。そういう発想で適材適所も考えられる人だ。岡田監督が代表監督になったのは二度とも緊急事態を受けてのことだ。二度目は少し先の話になるが、イビチャ・オシム監督が脳梗塞で緊急入院したのを受けてのことだ。

緊急事態にこのような重責を担うとなれば、普通は慌てるだろう。しかし、岡田監督は、強い意志を持って自分の信じるやり方を貫く。「いまできることをやれ」というのはそんな岡田監督の哲学なのだろう。

人生齢を重ねると上手くいかないことや人生の壁のような物にぶつかることは仕方ないこと。それをどのようなマインドで切り抜けるか。ヒントになる考え方が詰まった書籍である。

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