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努力より、環境より、才能より大事な自己肯定感とは?

仕事、人間関係、育児、恋愛……人生の鍵は「自己肯定感」が握っている!「自己肯定感とは何か?それは、自分を支える根源的な心の力のことです。そして、この力は、誰でも、いつからでも、何歳であっても高めることができます。これは精神科医として、また禅僧として、さまざまな心の問題と向き合ってきた経験から得た確信です」(著者)

一見、自信満々に見える人でも‥‥

たとえば、アスリートでトップにのぼりつめる人がいます。オリンピックの金メダリストになったり、野球やサッカー、その他の競技で超一流といわれたりする人たちです。そこに宿りやすいのが万能感です。もちろん、そうした人たちの多くはその実績を万能感ではなく、しっかり自己肯定感につなげて、立派な生き方をしています。しかし、万能感に振り回される人もいないわけではありません。金メダリストも、次のオリンピックでニューヒーローが現れれば、世間の人々の口の端にのぼらなくなります。有り体にいえば、忘れられた存在になるわけです。超一流のポジションも永遠のものではありません。そんな時、万能感の怖さが現実のものとなります。

引退後、競技から離れた選手がもはや「万能」ではない自分を受け止めることができず、自堕落になったり、自己嫌悪に陥ったりしてしまうケースがあります。それがエスカレートして薬物犯罪に手を染めたりするアスリートを週刊誌や様々なメディアが取り上げているので、僕たちも落ちたアスリートを見る機会は意外と多い。人生が順調な時こそ自己肯定感が試されます。「万能感」と「自己肯定感」の違いは内省があるかないか、自分の内を見つめ、勇気を持って本当の自分と向き合うことが重要になってきます。自分と向き合うことのできる人は、「万能感に魅入られる」ことはありません。

過去にいつまでも心を注がない

こんな言葉があります。「人は昨日にこだわり、明日を夢見て、今日を忘れる」思い当たると感じている方はいませんか?人は日々さまざまな経験を積み重ねて生きています。その中には楽しい経験、幸せな経験もあれば、苦い経験、つらい経験もあるでしょう。こだわってしまいがちなのは、苦い経験、つらい経験のほうかもしれません。

「あの時別の行動を取っていたら、こんな結果にはならなかったのでは?」とか「もう少し慎重に行動すべきで、そうしたら良い結果が出たはず」とか、すでに終わったことをあれこれ思い悩む、昨日にこだわっているのです。いくらこだわっても過去は変えられませんこれを「想念の呪縛」といい未来についても同じことが言えます。「会社の経営状態が芳しくない、リストラされたらどうしよう」とか、まだ現実となっていない未来のことを心配したり、不安がったりする。だが、実際には将来のことは誰にもわかりません。わからない未来について考えたところで手も足も出ない、どうすることもできないのです。

過去の後悔も、未来に対する不安も、自己肯定感の低下を招く要素です。そんなどうにもならないことは放っておくにかぎります。「自分ができることは『いま』『目の前』にある『一つ』のことしかない」と考える禅の教えが役立ちます。最近ではマインドフルネスという言葉も定着してきているので聞いたことがある人も多いでしょう。

逆らわず、でもおもねらずーーそれが賢い付き合い方

自己肯定感ということからいえば、群れること自体は自己肯定感を高めたり、低くしたりする、ということはありません。しかし、群というのは自己肯定感に対する意識をマヒさせるものだと思います。

自分の価値を正しく認識すること、群れているとその価値について考えなくて済む。同調していれば、周囲から価値を問われることがない。その中でだんだん自己肯定感は鈍化していくことに。

SNSを人生の舞台にしてはいけません

ゼロか一〇〇かの完全な「白黒思考」でしか、自己や他者を見ることができない心のありようを、心理学では「スプリッティング(分裂)」といいます。前出の感情がコロコロ一八〇度変化する人たちを見ていると、心が分裂状態にあるようにしか思えないのです。

このようなスプリッティングを助長しているのがSNSだという指摘も。実際の自分の他にSNS上に様々な自分がいるわけですから、何か現実で失敗体験があるとSNSに逃げ込みがちに。それがメインの自分になってしまったりすると、ネット上で充実している、いわゆる「ネト充」という状態になることもあります。あくまで架空のバーチャル充実感ですから、本物の自己肯定感とは全く別物であることは、いうまでもない。LINEやその他のSNSでの友達がいくら多くてもいざ困った時に助けてくれる友達は何人いるでしょうか。最近よくいる人脈を広げたがる意識高い系の人も実際に手を貸してくれる人の数で勝負すべき。友達登録数の多さだけではその価値を測れません。

今の時代、自己肯定感は欠かせない要素の一つかと考えます。自己肯定感を高め、過去のトラウマを小さくする方法などにも言及。心の低迷状態から離脱して活力を与えてくれるような心的エネルギーとは何かを紹介。物事に執着して自己肯定感を低く保ってしまいがちな人に贈るバイブルです。

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