圧倒的なプレゼンで説得力を持たせ聴衆のココロを奪うプロダクト。この天才の発想を取り込むことはできないだろうか?ジョブズ流仕事術と交渉術を徹底分析。
連日残業しているのに利益が上がらない
「ナイキには世界最高の製品がいくつかある。その一方で、つまらない製品もたくさんつくっている。つまらないものは捨てて、すぐれた製品に集中するんだ」パーカーは深い感銘を受けた。対談後、「彼は完全に正しかった。ナイキには編集が必要だった」と語っている。あらゆる決断の中で最も難しいのは、撤退だ。何かを新たに始める決断や人事に関する決断にも勇気がいるが、撤退には、それに倍するエネルギーがいる。「捨てて何をするんだ」「これまでの投資はどうなる?」という声も、すべて受け止めたうえでの決断だからである。しかし、捨てれば必要なものだけに集中できる。ジョブズはそうやって、誰も考えなかったような製品を生み出してきた。ジョブズがアップルに復帰したのは、マイクロソフトの「ウィンドウズ 95」発売の翌年にあたる。ウィンドウズ 95 は世界的なヒットとなり、OSのデファクトスタンダード(事実上の世界標準)になった。ひとつの製品を改良しながら売り続けるマイクロソフトの勝利だった。アップルには過去を否定した新製品が必要だったが、過去に対して強烈なノーを言えるジョブズのような人間は、いなかったのである。ノーはそれほど難しい。だからこそ仕事力をつける大きな要素になるのである。
売れない多数を捨てて売れる少数に集中することが大事。選択と集中だ。選択の際にはやはり撤退が肝になってくる。撤退は新たなフィールドに挑戦する以上に気を遣う。結婚より離婚の方が神経や心がすり減るのと同じようにだ。しかし成功している人の共通点はこの選択と集中が非常にうまい。引き際が肝心とはこのことか。
予算がない上に、権限者の頭が固い
ジョブズは同時に、この頃から自分のビジョンを確立し始めていた。粘りにビジョンが加わることで、それは「執念」になっていく。ジョブズがアップルを追われて立ち上げたネクストは「教育に革命を起こす」というビジョンを高く掲げた会社だった。ジョブズのビジョンに魅せられて、多くの俊英が集う場となった。財務諸表も見ないで出資する人もいた。ジョブズはこう話している。 「まず必要なのは、世界に自分のアイデアを広めたいという思いなのだ。それを実現するために会社を立ち上げるのだ」 しかしネクストは利益を上げなかった。1988年に発表した最初の製品「ネクストキューブ」、それを小型化した1990年発表の「ネクストステーション」を合わせても、売れたのはせいぜい5万台だと言われる。ネクストが開発したOS「ネクストステップ」が1996年にアップルに採用されることでジョブズは復帰を果たすのだが、それまで 11 年間をブレることなく切り抜けたのは、ジョブズの執念だったと言える。ヒューレット・パッカードも、グーグルやフェイスブックも、最初は資金などなかった。持っていたのはビジョンだけだったが、それこそが難関を乗り越えて夢を実現させる一番の力なのだ。
仕事をする上でトップが掲げるビジョンを共有できているかはかなり重要。資金、予算がなくてもここさえブレなければ突破口はどこかにある。それが優れたプロダクトだったりサービスだったり形は様々だがそれこそが、難所を乗り切る原動力なのだ。起業したはいいがあれもこれもと儲かりそうなものに手をつけてビジョンが全くないベンチャーが多い。そうした会社が利益を上げるようになるには根本から考え直さなければならない。
仕事と人生の優先順位にいつも迷う
世界一の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェットも同じだ。バフェットは毎朝、鏡に向かって自分のやるべきことをみずからに問いかけるという。ウォール街の流行にも、アナリストの数字にも左右されず、自分の心の声に 真摯 に耳を傾けることで行動を決める。そして 42 年間に〝 82 万%〟という神がかり的な運用実績を上げてきたのだ。フェイスブックを創業したマーク・ザッカーバーグも同様だ。鏡に映る自分にしばしばこう問いかけるという。「今、自分がやっていること、やろうとしていることは本当に正しいことなのか……」と。フェイスブックのような急成長企業を経営していれば、たくさんの誘惑がある。何十億ドル、何百億ドルという買収の誘いや、こういう広告を出させてくれたら何億ドル払うといった甘美な提案だ。そんなとき、ザッカーバーグは「何が正しいのか」とみずからに問いかけることで、内なる声を聞き、守るべきもの、優先すべきものを決めるという。
バフェットの習慣については様々な書籍で語られているので知っている人も多いだろう。お金の集まるところには甘い罠のような誘いがたくさんくる。バフェットやザッカーバーグは何が正しいのかを常に自分の中に問い、優先するものを決めるという。これは迷走する人におすすめな指針の決め方だろう。真理は一つではないので自分なりの答えを見つけ出すほかない。
若くして亡くなった天才、スティーブ・ジョブズの哲学が詰まった書籍。様々な問題に対し、ジョブズ流の回答を考えることで壁を打ち破るヒントを探る。
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