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『しょぼい起業で生きていく』えらいてんちょう

「会社で働いて、お給料をもらって、それで生活をする」、いくら多様化社会だと言っても、いまの日本ではそういったいわゆる「サラリーマン」としての生き方が「普通」とされています。ですが、日本人全員が会社で働くのに適しているとは限りません。もう会社組織の中で生きていくのが嫌な人、そもそも会社に入れなかった人、会社を辞めてしまった人、みんな大丈夫です。しょぼい起業は、「事業計画」も「資金調達」も、「経験」もいりません。嫌なことから逃げてもやっていける生存戦略を紹介します。「会社員」でも、「ニート」でも「意識高い系起業家」でもない、新しい生き方です。

組織で働くのが無理なら起業しよう

いま振り返ってみると、やろうと思えば、どこかの会社に入社すること自体はできたかもしれません。ですが、結局はすぐに退職していたと思います。そんなわけで、「就職」という道から逃げつつ、なんとか生活していくために、とりあえず起業という形をとったのです。つまり、私の場合、「上場したい」「大きな会社を作ってイノベーションを起こしたい」とか、そういっただいそれた目的や夢があったわけではなく、消去法的に起業したわけです。

最初は知人のつてで、テープ起こしや簡単なライティング作業をフリーランス的に請け負っていた著者だが、リアル店舗であるリサイクルショップを皮切りに、学習塾、ちょっと変わったバーなどを出店するようになる。現在ではどれも商売繁盛していて、リサイクルショップや学習塾は事業譲渡しアドバイザーとなっているそう。昨日もテレビで不思議な魅力のある女性が営む団子屋なのかカレーやなのかよくわからない店舗で夜はバーも営むという店舗が紹介されていた。店主に魅力がある事が第一条件のバーやスナックといった業態は人間力が試されるのだと思う。しょぼい起業とは起業する際、特筆するべき技術も資産もない、普通の人でも人間力でそれをカバーするというものだと感じた。

お金を使わなくても、楽しいことはたくさんある

たとえば、あなたの自治体に図書館ありますよね。興味があるジャンルの本だけでもおそらく300冊くらいはあるでしょう。1日1冊読んで、1年つぶせます。これ当たり前ですが、無料なんですよね。1年つぶせる趣味が、初期投資の会費もいらない。しかも、あるジャンルで300冊読めばそれなりにその分野のことはわかりますから、そのジャンルでいっぱしの論者になる事ができる。これが「文化」というものではないでしょうか。

大量の本が無料で読める図書館は読書を趣味に持つ人の救世主ですよね。そのほかにも大量の書籍が毎月定額で読めるサブスクリプションサービス(Kindle Unlimitedやdマガジンなど)を使えば書籍を買わなくてもかなりの数の本を気軽に手元の端末から読む事ができます。お金を払いたくない人はYouTubeなどで自分の興味もあるジャンルのYouTuberをチャンネル登録してみるのもいいでしょう。YouTubeというとおもしろ動画ばかりに目がいきがちですが、そうでない知識を授けてくれるチャンネルも多くあるので探してみるのも良いでしょう。

今の世の中、嫌なことから逃げても健康で文化的な最低限の生活は保障されています。最悪、生活保護でもいきていけるので、企業で生きて行けなかった人、それ以前に企業に就職すらままならなかった人でもしょぼい起業で生きていくことは可能。初期投資をなるべくかけずに、まずは店舗となる物件を探しそこに住み着いてみる。住んでいるので家賃はかかりますが、そこで商売がうまくいかなくても、毎日読書でもして客が来るのをのんびり待つ生活だってあるということを頭に入れておけば気が楽というものです。

飲食店などを営む場合

みなさん、毎日ごはん食べますよね。自分のごはんを作るのにもお金がかかりますから、いっそのこと、ちょっとお多めに作ってみたらいいのです。ひとりぶん作るところを、10人ぶん作ったとしても、10倍の材料費はかからないし(肉を100g買うより1kgまとめて買ったほうが単価は下がります)、10倍の労働力も必要ありませんよね。で、余った9人ぶんは売ってしまいましょう。すると、自分ひとりぶんの食事が実質無料、いや、むしろお金が増えた!ということになります。食費という、生きているだけで絶対にかかるコストを利益に変えてしまうという最強のシステムです。幸せですね。これが「しょぼい起業」のマインドです。

この方法で飲食店を始めると、家賃が払えなくなる場合をのぞいて、事業が潰れることはありません。どんなに不況が来ても、現物商売ですから、金融恐慌なんかいつでもどうぞというわけ。

開店するための資金をミニマムに抑え、そこに行けばいつもの店主がいるという空間を作り出しそれを売り物にする。完璧なビールが飲みたければビアガーデンに、上質なカクテルが飲みたければホテルのバーに行けばいいわけですから、「しょぼい企業」ではスナックのママやお姉さんたちにファンがつくようなそうした空間を大事にする事が大事。コミュ力は必要となってくるが、面白い発想であり、また昔からある起業の成功スタイルだなと感じた。

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